デディケート・デート
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Episode.4 ギャンブル・デート
「おはよう、ランス。今日も一段と可愛らしいね」
「……」
爽やかな笑顔でパンサーは挨拶をしてきた。
ランスは返事はせず、黙って彼を凝視した。
正直、彼に対してどうやって接するべきか今も分からない。
常識人なのだろうけど、でもやっぱり気障な科白は余計だし。
挨拶も普通にすれば良いのだろうけど、それも少し嫌だ。
「どうしんたんだい? 俺の顔をまじまじ見て……」
「君って、何なの?」
「え?」
唐突な、しかも挨拶を無視してのこの問いには、流石のパンサーも目が点になっていた。
後先を考えずに物を言う所は、ランスの悪い癖だ。
「実力があるのは認めるけど、君自身の事はよく分からない」
「おや? それは俺に興味を持ってくれたって事?」
パンサーは嬉しそうに顔を綻ばす。
「違う」
好きだから興味を持ったんじゃなく、気に食わないからこそ"敵を知り己を知れば百戦危うからず”、というヤツだ。昔レオンが貸してくれた難しい書物に載っていた。敵だからこそ知るべき、と。
「なんだ、それは残念」
パンサーは少し考えて、言葉を続ける。
「では、ここでひとつ賭けをしてみないか?」
「賭け……ギャンブル?」
「そう。俺がデートで本気でランスをエスコートするから、その結果──君の感想で賭けよう」
「なっ……それ、ただキミがデートしたいだけじゃん?!」
ランスはムッとして、パンサーに怒鳴る。
「3割はね。だけど残り7割は大真面目」
「!」