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ランスは鼻歌混じりにウルフの手持ちからカードを一枚引く。
引いたカードは見事にババだったが、ポーカーフェイスで何事もなかったかのように振る舞う。
「随分と上機嫌じゃねぇか」
「まぁね」
「あれか、レオンが居るからか」
「正解」
今度はウルフがランスの手持ちからカードを引く。
運良く、ババが向こうに渡った。
例年、レオンがこの日に居る事はない。
寧ろ、今コロニー内に居るのが奇跡と言って良い。
ランスの表情はいつも通りだが、内心は嬉しくて嬉しくて堪らなかった。
「結局、チョコはバイオ兵器と化した訳だが」
「仕方ないよ。僕は料理センスがないんだから」
結局、ランスに手作りは不可能だった。
あれから急いでコーネリアに向かい、有名な洋菓子店のチョコレートを購入した。
流石にバイオ兵器と化したチョコをレオンに食べさせる訳にはいかない。
体調を崩されて、仕事に支障が出ても困る。
代わりにこのチョコを手渡そうと、朝からレオンに会いに行こうと思っていた途中でウルフにトランプをしようと誘われた、という経緯である。
「リーダー。僕、レオンに会いたいんだけど」
「ん。そろそろ頃合いだな」
「……頃合い?」
ランスは首を傾げる。
一体、何の頃合いなのだろうか。
ウルフは「勝負はお預けだ」と手持ちのカードをテーブルに投げる。
「あっ」
さっきババを引いたから、都合良く中断したのではないか。
冷ややかな視線を送るが、ウルフはその程度では全く動じない。
そのまま立ち上がると、彼は付いて来いと言うようにと身振りをする。
「まぁ、行けば分かる」
「……うん?」
頭の中は「?」がたくさん浮かんでいる。
言っている意味を全く理解しないまま、彼女はウルフに連れられてカフェテリアと向かった。