第五話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
先程の男達に見付からないように、地図のブックマークを頼りに情報屋の元へと足を運ぶ。
遠方と思われる所は戦闘機〈ファイター〉で飛んだ。
数日間に渡って情報屋を巡るものの、そう思い通りに情報が得られる訳もなく、多くはその首を横に振った。
そもそも、その計画の存在すら知らない、と。
流石は機密情報に含まれていただけある。
ランスは内心で嘲笑した。
当時の実験の記憶など、殆どない。
麻酔で眠らされている事が多かったから。
微かに憶えているのは、残った痛覚と傷痕。
あとは、実験時に迎えに来る科学者達の、好奇の眼差し。
ああ、だから嫌いなんだ。
僕を物珍しげに眺めて。
奴等の探究心を満たす為の手段・道具として扱われて。
──虫唾が走る。
そんな事を、物憂げに思い起こしていた。
「此処もダメ、此処もダメだった」
戦闘機〈ファイター〉のコックピットでパンサーは呟き、訪れた箇所を、地図の中のブックマークを解除していく。
これで、残っているのはたった一カ所となった。
「残りの此処に頼るしかなさそうだ」
「……」
正直、この情報屋が持っている確証なんて全くない。
持っていて欲しい。ただの一方通行の願望だ。
もしも、これで情報が入手出来なかったら。
また、振り出しに戻るだけ。
「──行こう」
それでも、立ち止まっては居られない。
彼女達は、再び戦闘機〈ファイター〉のエンジンを入れた。