11.道連れ*
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「あ、……すごい」
とくとく、と出された汁が、舞美の太ももをつたう。たぶん、結構な量だ。
アカギが自分に発情してくれて、自分の体でイってくれたという事実に、舞美は幸せな気持ちでいっぱいになる。
どうせなら記念に、アカギの出したものを見てみたい。
そう思って上半身を起こそうとした。すると、胸元にいるアカギが、顔を舞美の両胸にうずめ、
「まだ、このまま……」
と吐息混じりで呟いた。
アカギはまだ余韻に浸っているらしく、そこから動こうとはしない。
そんなにその場所が気に入ったのかと考えて、舞美は恥ずかしくなった。
同時に、アカギに懐かれているように感じ、愛おしい気持ちや母性愛のようなものが次々に湧き出てきた。
仕方ない、と心の中で正当化する。
だって、あのアカギがこんな甘えるような行動をとるなんて。……かわいすぎる。
また撫でてみようか、と手のひらをそろりと彼の頭に近づけてみると、彼は急に、顔を上げた。
「あ、」
途中で止まる舞美の手。
アカギはそれを横目で見てから、瞬きした。
少し驚いた表情の後に、彼は目を細め言う。
「……ん。オレに触りたいんでしょ」
おそるおそる頷くと、なんと、アカギは舞美の手のひらにすり寄ってきた。
猫みたいに、自分から。
(なに、これ……!)
アカギの習性。女と寝た後は、甘える。
……なんて仮説を頭の中で組み立てる舞美。
目を瞑って大人しく撫でられているアカギは本当にかわいい。さっきまで激しく攻められていたのに、すぐに舞美は乙女心にさせられ、きゅんきゅんと胸を締め付けられた。
しばらくそうしていると、アカギはのそりと体を起こし、舞美を見下ろした。
舞美は目をまあるくして彼を見つめる。
彼は舞美の顎に手を添え、軽く引き、そっと唇を重ねた。
寝転がっている舞美は逃げようがない。
……いや、もう逃げようと思わない。
そのキスは欲望を満たすためにする、深いものではなくて、恋人が愛情を確かめる時にする、触れるだけのものだった。
“好き”。
舞美の中でその思いが溢れそうになる。
どうしよう、すきだ。
アカギのことが好きで好きでしょうがない。
乙女の顔をしてアカギを見ると、彼は言った。
「……あんたは、どう思う?」
「え、何が?」
「フフ……、だからさ」
アカギは、半ば諦めたかのように、しかし舞美に聞こえるような声で、こう呟いた。
「オレが、あんたに本気だって言ったら」
——あんたは、どう思う。
10.道連れ〈完〉
とくとく、と出された汁が、舞美の太ももをつたう。たぶん、結構な量だ。
アカギが自分に発情してくれて、自分の体でイってくれたという事実に、舞美は幸せな気持ちでいっぱいになる。
どうせなら記念に、アカギの出したものを見てみたい。
そう思って上半身を起こそうとした。すると、胸元にいるアカギが、顔を舞美の両胸にうずめ、
「まだ、このまま……」
と吐息混じりで呟いた。
アカギはまだ余韻に浸っているらしく、そこから動こうとはしない。
そんなにその場所が気に入ったのかと考えて、舞美は恥ずかしくなった。
同時に、アカギに懐かれているように感じ、愛おしい気持ちや母性愛のようなものが次々に湧き出てきた。
仕方ない、と心の中で正当化する。
だって、あのアカギがこんな甘えるような行動をとるなんて。……かわいすぎる。
また撫でてみようか、と手のひらをそろりと彼の頭に近づけてみると、彼は急に、顔を上げた。
「あ、」
途中で止まる舞美の手。
アカギはそれを横目で見てから、瞬きした。
少し驚いた表情の後に、彼は目を細め言う。
「……ん。オレに触りたいんでしょ」
おそるおそる頷くと、なんと、アカギは舞美の手のひらにすり寄ってきた。
猫みたいに、自分から。
(なに、これ……!)
アカギの習性。女と寝た後は、甘える。
……なんて仮説を頭の中で組み立てる舞美。
目を瞑って大人しく撫でられているアカギは本当にかわいい。さっきまで激しく攻められていたのに、すぐに舞美は乙女心にさせられ、きゅんきゅんと胸を締め付けられた。
しばらくそうしていると、アカギはのそりと体を起こし、舞美を見下ろした。
舞美は目をまあるくして彼を見つめる。
彼は舞美の顎に手を添え、軽く引き、そっと唇を重ねた。
寝転がっている舞美は逃げようがない。
……いや、もう逃げようと思わない。
そのキスは欲望を満たすためにする、深いものではなくて、恋人が愛情を確かめる時にする、触れるだけのものだった。
“好き”。
舞美の中でその思いが溢れそうになる。
どうしよう、すきだ。
アカギのことが好きで好きでしょうがない。
乙女の顔をしてアカギを見ると、彼は言った。
「……あんたは、どう思う?」
「え、何が?」
「フフ……、だからさ」
アカギは、半ば諦めたかのように、しかし舞美に聞こえるような声で、こう呟いた。
「オレが、あんたに本気だって言ったら」
——あんたは、どう思う。
10.道連れ〈完〉