10.粋すじ
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翌朝。舞美が目を覚ますと、隣に人肌のぬくもりを感じた。パッと見ると、青年がクークーと心地よさそうに眠っている。
そうだ、アカギを家に上げたんだった。
舞美は思い出して表情を緩める。
腕まくらは続行中。とても嬉しいけれど、今度はアカギの腕が少し心配になる。
舞美は彼の顔を見てあっと声を出しそうになった。なんて無防備な寝顔なのだろうか。
もし彼が目覚めないなら、その形のいい唇にキスを落とすなどしてみたい。……勿論、舞美にそんな勇気はない。でも、それを想像するくらいなら誰だってできるはず。
……どうせなら、アカギを寝かせたまま朝ごはんを作ろう。そう思いついて体を起こすと、アカギは異変に気が付いたのか、「んん……」と掠れた声で唸った。
しまった、起こしてしまったか。
顔をしかめ、アカギが片目を開ける。寝ぼけまなこが可愛らしい。が、舞美も寝起きの顔をアカギに見られるのは恥ずかしかった。だからアカギには背を向け、目を合わせないよう努力する。
「ん……舞美……?」
アカギは寝ぼけているのかわざとなのか、名前を呼んできた。舞美は肩を跳ねさせてしまう。
「ねむい」
アカギは目をこすりつつ、上半身を起こしたようだ。背後で「ん……」と声が聞こえる。
赤木しげるは朝に弱い。
舞美は心のメモ帳にまた1つ情報を記した。
すると。
「……おはよ。」
耳元ゼロ距離で囁かれ、舞美は一瞬にして目を覚ました。急に思考がクリアになる。
「お、おはよっ」
なんとか挨拶を返すと、アカギは「うん」と呟いた。
「いま何時……」
時刻を伝えれば、「ふーん」と興味なさそうに欠伸をする。特に本日のご予定はないようだ。
「もう一回寝る」
まさかの二度寝。でも、チャンスかも?
舞美はアカギが眠ったのを確認してから、そっと彼の顔を覗きに行った。経験上の話だが、人は二度寝という形で寝落ちすると、中々起きてこない……はず。
(ラッキー。……キス、狙ってみるとか?)
こそっとアカギの顔を上から覗き、じいっと見つめ、少しだけ顔を近づける。
(どうしよう。とても綺麗。かっこいい……すき)
舞美が自我を失いかけ、アカギとの残りの距離を詰めようとした、その時。
「……なにしてんの」
ぱちっと目を開いてにやりと笑ったのは、赤木しげるだった。
そうだ、アカギを家に上げたんだった。
舞美は思い出して表情を緩める。
腕まくらは続行中。とても嬉しいけれど、今度はアカギの腕が少し心配になる。
舞美は彼の顔を見てあっと声を出しそうになった。なんて無防備な寝顔なのだろうか。
もし彼が目覚めないなら、その形のいい唇にキスを落とすなどしてみたい。……勿論、舞美にそんな勇気はない。でも、それを想像するくらいなら誰だってできるはず。
……どうせなら、アカギを寝かせたまま朝ごはんを作ろう。そう思いついて体を起こすと、アカギは異変に気が付いたのか、「んん……」と掠れた声で唸った。
しまった、起こしてしまったか。
顔をしかめ、アカギが片目を開ける。寝ぼけまなこが可愛らしい。が、舞美も寝起きの顔をアカギに見られるのは恥ずかしかった。だからアカギには背を向け、目を合わせないよう努力する。
「ん……舞美……?」
アカギは寝ぼけているのかわざとなのか、名前を呼んできた。舞美は肩を跳ねさせてしまう。
「ねむい」
アカギは目をこすりつつ、上半身を起こしたようだ。背後で「ん……」と声が聞こえる。
赤木しげるは朝に弱い。
舞美は心のメモ帳にまた1つ情報を記した。
すると。
「……おはよ。」
耳元ゼロ距離で囁かれ、舞美は一瞬にして目を覚ました。急に思考がクリアになる。
「お、おはよっ」
なんとか挨拶を返すと、アカギは「うん」と呟いた。
「いま何時……」
時刻を伝えれば、「ふーん」と興味なさそうに欠伸をする。特に本日のご予定はないようだ。
「もう一回寝る」
まさかの二度寝。でも、チャンスかも?
舞美はアカギが眠ったのを確認してから、そっと彼の顔を覗きに行った。経験上の話だが、人は二度寝という形で寝落ちすると、中々起きてこない……はず。
(ラッキー。……キス、狙ってみるとか?)
こそっとアカギの顔を上から覗き、じいっと見つめ、少しだけ顔を近づける。
(どうしよう。とても綺麗。かっこいい……すき)
舞美が自我を失いかけ、アカギとの残りの距離を詰めようとした、その時。
「……なにしてんの」
ぱちっと目を開いてにやりと笑ったのは、赤木しげるだった。