3.酔狂者
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「本当だ。舞美ちゃん、ビール飲み過ぎなんじゃ……?」
「大丈夫かい」
「うーん、だいじょうぶー」
「大丈夫じゃないだろ」
心配されているが、ぼうっとしてしまって何がなんだかよく分からない。とにかく、アカギをじいっと見つめると、なんとなく幸せな気持ちになったので、頰を緩めた。
「へへ……アカギがいる」
「あんた、慣れない酒に手を出すからそうなる」
「まだ酔ってないってば」
そう言って舞美がビールに手を伸ばそうとすると、それを南郷が遮った。
「もう飲んじゃダメだ」
「えー」
ぶうと否定の意を表すと、アカギもビールを飲み干して、言った。
「東雲、オレが送ってやるから帰りな」
「え?」
「別にオレもここに長居する気はなかったし、あんたを家まで届けてあげる。借りを返すよ」
「ああ、そうだな。舞美ちゃんにとってもそれが良い」
「そうしてもらいな」
「じゃあそうする!」
まさかアカギの方から送るなんて言い出すとは。舞美は嬉しくなって、にこにこと笑顔になった。舞美が酔っていることに1番初めに気がついたのはアカギだった。
なんだかんだ気にかけてもらえている。
「それじゃあ、わたし帰る」
「うん……気をつけて帰るんだぞ」
「ありがとう。わたし、勝負は見れないけど、打ち合わせには参加してもいいよね?」
「ああ……打ち合わせなら来てもいいんじゃないか。一応、アカギの味方だし」
南郷が言うと、アカギはそっと立ち上がって言った。
「別に、オレはそんなこと頼んでないけど。あんたもそろそろ、首突っ込むのやめれば良いのに」
「いーの。わたしが一緒にいたいだけなんだから」
「そう。ま、痛い目見ても知らないよ。で、あんた、立てる?」
「た、立てるよ」
急に立ち上がった舞美は、案の定くらりと視界が歪み、足元がおぼつかなくなる。
南郷と安岡は、飲ませるんじゃなかったなどと後悔の声をあげている。
「ふらふらする……」
「ほんと、危なっかしいな」
そう言って、アカギはこちらへ寄ってきた。
「ほら」
「え?」
「行くよ」
さっとアカギに腕を取られ、支えられるようにして、舞美はバーの出口へ進む。
アカギと接しているところが熱い。
彼の優しさに触れ、舞美はますますアカギに好意を寄せる。
「南郷 さん、安岡 さん、またね」
「ああ……。アカギ、ちゃんと舞美ちゃんのこと送ってやれよ」
「……分かってる」
舞美はアカギにくいと腕を引かれ、夜の街へ溶けていった。
「大丈夫かい」
「うーん、だいじょうぶー」
「大丈夫じゃないだろ」
心配されているが、ぼうっとしてしまって何がなんだかよく分からない。とにかく、アカギをじいっと見つめると、なんとなく幸せな気持ちになったので、頰を緩めた。
「へへ……アカギがいる」
「あんた、慣れない酒に手を出すからそうなる」
「まだ酔ってないってば」
そう言って舞美がビールに手を伸ばそうとすると、それを南郷が遮った。
「もう飲んじゃダメだ」
「えー」
ぶうと否定の意を表すと、アカギもビールを飲み干して、言った。
「東雲、オレが送ってやるから帰りな」
「え?」
「別にオレもここに長居する気はなかったし、あんたを家まで届けてあげる。借りを返すよ」
「ああ、そうだな。舞美ちゃんにとってもそれが良い」
「そうしてもらいな」
「じゃあそうする!」
まさかアカギの方から送るなんて言い出すとは。舞美は嬉しくなって、にこにこと笑顔になった。舞美が酔っていることに1番初めに気がついたのはアカギだった。
なんだかんだ気にかけてもらえている。
「それじゃあ、わたし帰る」
「うん……気をつけて帰るんだぞ」
「ありがとう。わたし、勝負は見れないけど、打ち合わせには参加してもいいよね?」
「ああ……打ち合わせなら来てもいいんじゃないか。一応、アカギの味方だし」
南郷が言うと、アカギはそっと立ち上がって言った。
「別に、オレはそんなこと頼んでないけど。あんたもそろそろ、首突っ込むのやめれば良いのに」
「いーの。わたしが一緒にいたいだけなんだから」
「そう。ま、痛い目見ても知らないよ。で、あんた、立てる?」
「た、立てるよ」
急に立ち上がった舞美は、案の定くらりと視界が歪み、足元がおぼつかなくなる。
南郷と安岡は、飲ませるんじゃなかったなどと後悔の声をあげている。
「ふらふらする……」
「ほんと、危なっかしいな」
そう言って、アカギはこちらへ寄ってきた。
「ほら」
「え?」
「行くよ」
さっとアカギに腕を取られ、支えられるようにして、舞美はバーの出口へ進む。
アカギと接しているところが熱い。
彼の優しさに触れ、舞美はますますアカギに好意を寄せる。
「
「ああ……。アカギ、ちゃんと舞美ちゃんのこと送ってやれよ」
「……分かってる」
舞美はアカギにくいと腕を引かれ、夜の街へ溶けていった。