21.入り目*[終]
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相手への好意を自覚すると、恋心というのは急速な進化を遂げるというのは分かっていた。では、相手からの好意が自分の想像よりも大きかったことをなんとなく悟った際は、一体どんな心境の変化が起こるというのか。
東雲舞美の場合、さらに積極的になるらしい。そもそも、出会った頃は舞美の方が行動的だった。あれほどつきまとったから今アカギとこうしていられるわけだ。しかし再会した後、特に男女の関係になった後は ほぼアカギに主導権を握られていた。
だって、「男がすたる」だのなんだの理由をつけて、アカギは夜の時間にも中々その立場を譲らせてくれないのだ。もちろん舞美はアカギ優位で強引に事を進められるのも大好物だが……。それはそれ、これはこれ。今は新たな“アカギの楽しみ方”を発掘しようとしている。
「その、ね。アカギ。今ちょっと思いついたことがあって。ちょっとこっち……」
ちょいちょい、と手招きすると、アカギは不審がることなく、舞美の方へ体を寄せる。
「なにかあった?」
「大したことじゃないんだけど。ちょっと耳貸して」
「フフ、誰もいないのに……」
言いながらも、素直に舞美の口元へ耳を傾けるアカギ。自分の言う通りに行動するアカギに、舞美は高揚していた。だって他の男が従順になるのとは全然、意味が違う。
目の前に差し出されたアカギの耳。それをじっと見てから、顔を寄せ、舌でそっと舐めた。いつもアカギがしてくれたやり方を思い出して、まずは舌で触れてみたのだ。すると。
「うっ」
驚いたアカギがぴくりと動く。
しかし、すぐには逃げられることはない。一瞬で身を引かれると思ったのに。彼は混乱しているのだろうか?
とにかくこれはチャンス。舞美は大胆にも、彼の耳の中で舌を動かしてみる。流石にここまでしたら怒られるかも、とも思ったが。
「……っ」
アカギはまだ逃げない。
(ど、どういうこと。なんで)
ここまでやって途中でやめるなんて勿体無いことするわけにいかない。が、アカギが黙ってこちらに身を任せているこの状況は全くの想定外。……つまり、アカギはもっと続けてほしいと思ってるってこと?
こちらも興奮が止まらない。動きはどんどん激しくなる。
アカギを離したくない気持ちのあまり、彼の半身を両手で引き留めるような姿勢になった。ぎゅっと指に力を込めると、服にシワが寄る。
はむはむと彼の耳たぶを唇で挟んでみる。それからトドメに、ふーっと耳穴に息を吹きかける。あれもこれも、アカギから習ったことだ。
「ね、気持ちいいの?」
こそっと話しかけると、ようやくアカギがこちらを向いた。目と目がバチリと合う。
アカギの瞳は、なんとなく濡れている感じがした。その様子はオトコというよりも、男子 といった雰囲気だった。13歳の彼がダブって見える。
「……今日のあんた、グッとくる……」
アカギが絞り出したように言った。
——はあ、ホントに、どの口が言うのか。
東雲舞美の場合、さらに積極的になるらしい。そもそも、出会った頃は舞美の方が行動的だった。あれほどつきまとったから今アカギとこうしていられるわけだ。しかし再会した後、特に男女の関係になった後は ほぼアカギに主導権を握られていた。
だって、「男がすたる」だのなんだの理由をつけて、アカギは夜の時間にも中々その立場を譲らせてくれないのだ。もちろん舞美はアカギ優位で強引に事を進められるのも大好物だが……。それはそれ、これはこれ。今は新たな“アカギの楽しみ方”を発掘しようとしている。
「その、ね。アカギ。今ちょっと思いついたことがあって。ちょっとこっち……」
ちょいちょい、と手招きすると、アカギは不審がることなく、舞美の方へ体を寄せる。
「なにかあった?」
「大したことじゃないんだけど。ちょっと耳貸して」
「フフ、誰もいないのに……」
言いながらも、素直に舞美の口元へ耳を傾けるアカギ。自分の言う通りに行動するアカギに、舞美は高揚していた。だって他の男が従順になるのとは全然、意味が違う。
目の前に差し出されたアカギの耳。それをじっと見てから、顔を寄せ、舌でそっと舐めた。いつもアカギがしてくれたやり方を思い出して、まずは舌で触れてみたのだ。すると。
「うっ」
驚いたアカギがぴくりと動く。
しかし、すぐには逃げられることはない。一瞬で身を引かれると思ったのに。彼は混乱しているのだろうか?
とにかくこれはチャンス。舞美は大胆にも、彼の耳の中で舌を動かしてみる。流石にここまでしたら怒られるかも、とも思ったが。
「……っ」
アカギはまだ逃げない。
(ど、どういうこと。なんで)
ここまでやって途中でやめるなんて勿体無いことするわけにいかない。が、アカギが黙ってこちらに身を任せているこの状況は全くの想定外。……つまり、アカギはもっと続けてほしいと思ってるってこと?
こちらも興奮が止まらない。動きはどんどん激しくなる。
アカギを離したくない気持ちのあまり、彼の半身を両手で引き留めるような姿勢になった。ぎゅっと指に力を込めると、服にシワが寄る。
はむはむと彼の耳たぶを唇で挟んでみる。それからトドメに、ふーっと耳穴に息を吹きかける。あれもこれも、アカギから習ったことだ。
「ね、気持ちいいの?」
こそっと話しかけると、ようやくアカギがこちらを向いた。目と目がバチリと合う。
アカギの瞳は、なんとなく濡れている感じがした。その様子はオトコというよりも、
「……今日のあんた、グッとくる……」
アカギが絞り出したように言った。
——はあ、ホントに、どの口が言うのか。