舞美はアカギと繋がったまま、体全体で思いっきりイってしまった。びくんびくん、と太ももは跳ね、力が抜けて口元はだらしなく半開きになる。

この快感をどこにも逃さず、その小さな体に全てを押し込めたわけで。
視力も聴力も何もかも、その瞬間は全てを失った気がした。最後に見た光景は、目をきゅっと瞑って悦楽に耐えるアカギの顔だった。

顎に垂れた唾液をアカギにぺろりと舐められて、そっと布団に倒された時、ようやく舞美は真っ白な世界から戻ってくることができた。

とは言え、まだきめ細やかな肌はその刺激の余波を受け止め続けている。

それからようやく、アカギが舞美からソレを引き抜く。今達したばかりだからか、それだけでぞくぞくしてしまう。

（……やっぱりアカギもイったんだ）

一緒にイけたと思うと、達成感さえ感じる。心も体も繋がれたなんて嬉しい。
そんな幸せな気分だったんだけど。

アカギは顎に手を当てて何か考え事をしていた。舞美も布団の上で首をひねる。

「ねえ、どうかしたの」
「ああ……なんでもない」

するとアカギはごく自然に舞美の両腕を布団に押さえつけ、上に乗っかるような姿勢をとった。

「えっ、何⁈」
「……ん、2回戦目。」
「はっ？ あ！ ちょっと、」

急に大事なところを指で突っついてくるので、舞美は足を閉じて一旦拒否してみた。なにせ、今の状態じゃくすぐったすぎる。
アカギはやれやれといった様子で首を振った。

「溜まってるって言ったでしょ……まだ満足できない」
「え、あの」
「……ダメ？ オレ、あんたのこと大事にしてるよ」

そんなこと言われたら、反論もできない。

「それに、舞美もまだ足りなさそうだけど？」
「う……」
「でも驚いたけどね。人ン家の屋敷で、あんたが大声出して喘ぐとはさ」
「——え？」

舞美は冷や汗をかく。
アカギはいつもと変わらぬ調子で恐ろしい言葉を口にする。

「声、他の人に聞かれるって考えなかった？」
「あ。」

それなら、している間に教えてくれれば良かったのに！
舞美が真っ赤になると、アカギはくすくす笑った。

「そうだよね、あんた、布団の中じゃ頭回らないんだっけ」
「そ、そんな言い方っ」
「でも本当でしょ？ オレは舞美が馬鹿になっちゃってるの見ると興奮するけど」

言葉が出ない。
とりあえず恥じらいをと思って掛け布団を手に取ると、アカギは簡単にそれを剥ぎ取った。

「駄目。もうちょっとオレに付き合ってよ。今度は声、我慢できるか試そう」