12.一本気
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アカギは叩かれてもなお、笑みを消さない。
舞美はアカギの胸元にすり寄った。
今まで好きに甘えられなかった分、思いっきり可愛がられたい。
そんな気持ちが通じたのか、アカギは舞美の髪を手ですくようにして撫でた。
「んー」
心地がいい。舞美は額を彼の肌にぴたりとつけた。
「今日のアカギ、サービス良い」
本音を漏らすことに、少しずつ抵抗がなくなっていく。
「あんたもね」
アカギもそれにつられて心を開いてくれているみたい。舞美は嬉しくなって体を押し付けた。
事後ということもあって彼の体温は高い。
一見冷たそうな彼は、近寄るとこんなにもあたたかいものをくれる。
彼が何人女を抱いたかを舞美は知らなかったが、確実にアカギは今、舞美だけのものだった。
彼の真っ白な髪、綺麗な二重にすっと伸びた鼻筋、それから控えめな筋肉、扇情的な鎖骨から、アカギを形成するもの全て、今は全部舞美のもの。
なんて贅沢な独り占め。
すると、
「……あのさ」
申し訳なさそうに呟くアカギ。
彼の言わんとしていることは、すぐに分かった。だってまた、アカギのソコは大きく膨れ上がっているようだったから。
「アカギの、熱い」
「……どうする?」
挑戦的に口の端を上げるアカギに、舞美はまた彼の鎖骨を舐めた。
「それは肯定ととって良いの」
アカギは舞美を襲おうか襲わまいか、迷っているのだろうか。
舞美はふと言った。
「わたしがあなたを拒むことなんて、ないと思う」
「へえ?」
アカギは灰皿に煙草を置いて、体を起こした。
「それは嬉しいね」
「うん」
舞美は真っ直ぐ彼を見つめる。
「だって、ちょっと前まで、体目当てでもいいって思ってたもの」
「……は?」
それにさっきもおかしくなるくらい気持ちよかった。だから抱いて、と言おうとしたのだが。
「体目当て、か」
と、アカギは動きを止めた。
「やめておく。今夜あんたに触るのは」
「えっ、どうして」
アカギに可愛がられると思った舞美は、動転した。どっちにしろ、アカギのモノを鎮めないと、彼は落ち着かないだろうに。
一体どうしたというのか。
「……別に。ちょっと萎えただけ」
くるっとこちらに背を向け、灰皿に置いたばかりの煙草を手にするアカギ。
舞美はその背中を見てこの行動を理解し、ますますアカギを愛してしまう。なぜならこれは、彼が体を張ってしている、舞美に対しての“体目当てじゃない”ことの証明だからだ。
アカギは舞美を大事にしているし、好いている。
その事実をこうして、暗に舞美に伝えているのである。
少なくとも、舞美はそう受け取った。
「ねえアカギ」
彼に後ろから抱きついて、舞美は両腕を前に伸ばす。手先がアカギのソレに少しだけ触れると、熱が感じられた。もちろん感触は硬い。
「ちょっと、」
「どこが萎えてるの」
「……うるさいな、あんたは気にしないで寝てて」
「我慢してくれてるんでしょ?」
「とりあえず、今日はもう何もしないから」
「……そっか。ありがとう」
本当はもう少しアカギと楽しみたかった気持ちもあるけれど、舞美は彼の優しさを踏みにじるつもりもないので、彼に腕を回したまま眠ることにした。
アカギは、浦部戦の後に舞美を襲いかけたことの償いをしているのかもしれない。
彼のことだから、“後悔”というものはしていないんだろうけど。そう考えると少し面白くも思えた。
「じゃあ、おやすみなさい」
舞美が言うと、アカギは無言で舞美の手に手のひらを重ねたのだった。
舞美はアカギの胸元にすり寄った。
今まで好きに甘えられなかった分、思いっきり可愛がられたい。
そんな気持ちが通じたのか、アカギは舞美の髪を手ですくようにして撫でた。
「んー」
心地がいい。舞美は額を彼の肌にぴたりとつけた。
「今日のアカギ、サービス良い」
本音を漏らすことに、少しずつ抵抗がなくなっていく。
「あんたもね」
アカギもそれにつられて心を開いてくれているみたい。舞美は嬉しくなって体を押し付けた。
事後ということもあって彼の体温は高い。
一見冷たそうな彼は、近寄るとこんなにもあたたかいものをくれる。
彼が何人女を抱いたかを舞美は知らなかったが、確実にアカギは今、舞美だけのものだった。
彼の真っ白な髪、綺麗な二重にすっと伸びた鼻筋、それから控えめな筋肉、扇情的な鎖骨から、アカギを形成するもの全て、今は全部舞美のもの。
なんて贅沢な独り占め。
すると、
「……あのさ」
申し訳なさそうに呟くアカギ。
彼の言わんとしていることは、すぐに分かった。だってまた、アカギのソコは大きく膨れ上がっているようだったから。
「アカギの、熱い」
「……どうする?」
挑戦的に口の端を上げるアカギに、舞美はまた彼の鎖骨を舐めた。
「それは肯定ととって良いの」
アカギは舞美を襲おうか襲わまいか、迷っているのだろうか。
舞美はふと言った。
「わたしがあなたを拒むことなんて、ないと思う」
「へえ?」
アカギは灰皿に煙草を置いて、体を起こした。
「それは嬉しいね」
「うん」
舞美は真っ直ぐ彼を見つめる。
「だって、ちょっと前まで、体目当てでもいいって思ってたもの」
「……は?」
それにさっきもおかしくなるくらい気持ちよかった。だから抱いて、と言おうとしたのだが。
「体目当て、か」
と、アカギは動きを止めた。
「やめておく。今夜あんたに触るのは」
「えっ、どうして」
アカギに可愛がられると思った舞美は、動転した。どっちにしろ、アカギのモノを鎮めないと、彼は落ち着かないだろうに。
一体どうしたというのか。
「……別に。ちょっと萎えただけ」
くるっとこちらに背を向け、灰皿に置いたばかりの煙草を手にするアカギ。
舞美はその背中を見てこの行動を理解し、ますますアカギを愛してしまう。なぜならこれは、彼が体を張ってしている、舞美に対しての“体目当てじゃない”ことの証明だからだ。
アカギは舞美を大事にしているし、好いている。
その事実をこうして、暗に舞美に伝えているのである。
少なくとも、舞美はそう受け取った。
「ねえアカギ」
彼に後ろから抱きついて、舞美は両腕を前に伸ばす。手先がアカギのソレに少しだけ触れると、熱が感じられた。もちろん感触は硬い。
「ちょっと、」
「どこが萎えてるの」
「……うるさいな、あんたは気にしないで寝てて」
「我慢してくれてるんでしょ?」
「とりあえず、今日はもう何もしないから」
「……そっか。ありがとう」
本当はもう少しアカギと楽しみたかった気持ちもあるけれど、舞美は彼の優しさを踏みにじるつもりもないので、彼に腕を回したまま眠ることにした。
アカギは、浦部戦の後に舞美を襲いかけたことの償いをしているのかもしれない。
彼のことだから、“後悔”というものはしていないんだろうけど。そう考えると少し面白くも思えた。
「じゃあ、おやすみなさい」
舞美が言うと、アカギは無言で舞美の手に手のひらを重ねたのだった。