告白
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4.アカギ13[通常ver. ]
私は馬鹿だ。
自分でも驚くほど、ホントに馬鹿。
私は目の前の少年を見つめる。
まさか、13歳だなんて。……見えない。
なんでかは分からないけど、この子と縁があるらしく、気付かぬ内に、私は恋をしていたらしい。この、赤木しげるくんに。
……年下なのに。
いや、私もまだまだ若いけど、この年齢差は流石にきついんじゃないかな。
告白するとかしないとか、そういう問題じゃない。
失敗すれば、気味悪がられてしまうだろう。
そうなれば元も子もない、私は早くも諦めることにしていた。
「……どうしたの」
「え?」
急に話しかけられて、少し焦る。
「今、何か考えてたでしょ」
私は、あぁ、と言ってから、
「明日の夜ご飯はどうしようかなぁ、って」
と、嘘をついた。
「そんな感じじゃなかったけど」
「え、そう?」
妙に察しが良くて冷や汗をかく。
「もっとなにか、別のこと……、例えば、オレについて、とか」
「え?」
察しが良いってレベルじゃないな……。
「フフ、当たり」
「いや、当たりとは言ってない……けど」
私は無駄な抵抗をしたけど、何故か赤木くんには分かっているようだった。
「それで、ほんとは何考えてたの」
「いや、」
言えるわけ、ないよ。
まさか、あなたが好きです、なんて。
「そんなにオレのこと嫌い?」
「えっ⁈」
逆、逆!
「好きだよ、何言ってるの。嫌いなわけないじゃない。好き、すきだって」
私が慌てて否定すると、赤木くんは口の端を上げた。
「ふーん」
そこで、嵌められたのだと気付く。
「あ、今のはそういう好きじゃないからね? あくまで——」
弁解を試みたが、赤木くんは笑った。
「クク……そんなに真っ赤になって言われちゃ、自分で白状してるようなもんだぜ」
「え、いや」
まるで掌の上で転がされてるようだ。
私は年上の余裕を振る舞うことにした。
「なになに、そんなこと言うなんて。赤木くん、好きな人でもできたの?」
どうせ流されるのがオチだ、と思っていると、
「まぁね」
と、まさかの発言。
「えっ、あっ、そうなの?」
失恋が決定した。
「誰? かわいい子?」
まぁ、これで諦めもつくでしょう、と自分に言い聞かせ、詳細を探る私。
しかし、その後の返答も思いがけず。
「いや、あんただけど」
「えっ」
何この急展開。ついていけない……
え、私、赤木くんに好かれてたの?
「なんっ……、好きって……」
「そんなに難しい言葉じゃないでしょ」
赤木くんが私を横目で見る。
どうせなら、言ってしまおうか。私も好きだったってこと。だって、100%両思いなわけだし。
「実は、私も好きだったんだけど……」
もじもじして言うと、赤木くんはにやりと笑った。
「何を勘違いしてんだか知らないけど、あんたが “そういう好き”じゃない好きをオレに伝えてきたから、オレはそれを返しただけだよ」
え……。なにそれ。
つまり、私は嵌められたってこと?
私、ただ1人だけ告白しちゃったの?
「にしても、あんたが本当にオレに惚れてるとはね」
「なっ……」
年上の威厳を喪失した私は、恥ずかしさで真っ赤になった。
「ご、ごめん……。私」
「どうして謝るの。悪いことをしたわけじゃあるまいし」
赤木くんが近寄ってくる。
「あんた、内心怯えてるんだ。オレが離れていかないか」
「……なんで、わかったの? 予想、ついてたってことでしょ」
私は下唇を噛んだ。なんたる失態。
「だってオレも、あんたのこと見てたからね」
「え?」
赤木くんに、見られてた?
どういう意味で。
「オレも前から気になってたよ、あんたは一体、どんな味なのかってね」
「は」
じっと目を見つめる。赤木くんがゆっくり顔を寄せてきた。まさか、口づけするわけじゃないでしょ? 私は彼が何をするのか、全く読めなかった。
なんと赤木くんは、急に私の耳に口を寄せると、ふっと息を吹きかけた。
「ひゃっ⁈」
混乱する私を差し置いて、彼がぺろりと耳を舐める。さらに、彼の舌は奥の方へ侵入する。
「ん、はっ……。あかぎくんっ?」
脳がびりびり痺れ、なにが起こっているのか、状況判断ができない。ただ、きもちいい。
耳に彼の唾液音が響き、へんな気分になる。
私今、赤木くんに耳を犯されてる……!
「あ、んっ」
赤木くんは私の声を聞いて、ふと動きを止めた。
「あんた、さ」
「へ……?」
「普段から、そんなにちょろいの」
「ちょろい……?」
麻痺して、頭が働かない。
「他の男にも、そうやってるのかってこと」
「や……ってない、と思う」
目がぽわわんとしてきた。
赤木くん、かっこいいな。
「オレはあんたのものじゃないけど、あんたはオレのものなんだから、しっかりして」
「ん?」
え、今なんて言ったの?
赤木くんは私の手に入らないけど、私は赤木くんのもの、だって?
「赤木くん」
「なに」
「私を、赤木くんのものにしてくれるの?」
わずかな希望を抱いて、言った。
「フフ……そんなにオレのものになりたいんだ。変わってるね」
「誤魔化さないでよっ」
「良いよ、してやる」
「え……。この年齢差、大丈夫?」
私が年齢差を気にすると、彼はまた笑った。
「何を考えてるんだか。オレとあんたは対等じゃねぇんだよ。あんたはオレにされるがままでも嬉しいんでしょ?」
「……うれしい」
悔しいが、彼の言うことは正しい。
「じゃあ、あんたは好きに気持ちよくなりなよ。オレはあんたで遊んでるからさ」
「んっ……」
酷いことを言われたような気もするけど、また舌を入れられて、私は快感に身を預けた。
「ねぇ、あんたはオレのことどう思ってるんだっけ?」
「あ、うんっ、すき……」
「ん、正解」
私はとろけながらも、脳内でこっそりとこんなことを考えた。
そもそも、彼だって私に興味があることには間違いないのだ。私で遊ぶだけなら、こんなこと一々聞きはしない。
案の定、私が“好き”と言うと、彼は嬉しそうにした。
良いよ。
乗ってあげる。
私は、赤木くんのもの。
好きに遊んでもらって、構わない。
でも、もう実際には、赤木くんも私のものになりつつあるんでしょ……?
かなり大人びている彼だけど、まだ13歳。
恋愛面に対してはまだ未熟なんだろう。
私が、今度は惚れさせてみせる。
年上の本気、見せましょう。
「あかぎくんっ……!」
彼の名前を呼んで甘い声を出すと、赤木くんはまた動きを止めた。
そして、私の正面に座り、私が目をつむった隙に、なんと、軽く口づけをした……ような、気がした。
あまりに一瞬だったから、されたかどうか分からないほどだったが、とにかく、唇に柔らかいものが触れた、ような気がする。
「赤木くん……?」
確信を得られない私が、唇に手を当てて問うと、赤木くんはまた耳元で、囁いた。
「……ただのサービスだから」
ってことは、今、したんだ……!
私は、赤木くんがどんな顔をしているか気になって横を向こうとしたが、彼はぷいっと顔を逸らし、決して目を合わせなかった。
……かわいい。
赤木くんが私に落ちるのも、多分もうすこし。
私はあなたのものだし、きっと、あなたも私のものになってくれるでしょ?
だから、
「赤木くん、すき」
「っ……。あんたって、ほんと甘いな」
私は馬鹿だ。
自分でも驚くほど、ホントに馬鹿。
私は目の前の少年を見つめる。
まさか、13歳だなんて。……見えない。
なんでかは分からないけど、この子と縁があるらしく、気付かぬ内に、私は恋をしていたらしい。この、赤木しげるくんに。
……年下なのに。
いや、私もまだまだ若いけど、この年齢差は流石にきついんじゃないかな。
告白するとかしないとか、そういう問題じゃない。
失敗すれば、気味悪がられてしまうだろう。
そうなれば元も子もない、私は早くも諦めることにしていた。
「……どうしたの」
「え?」
急に話しかけられて、少し焦る。
「今、何か考えてたでしょ」
私は、あぁ、と言ってから、
「明日の夜ご飯はどうしようかなぁ、って」
と、嘘をついた。
「そんな感じじゃなかったけど」
「え、そう?」
妙に察しが良くて冷や汗をかく。
「もっとなにか、別のこと……、例えば、オレについて、とか」
「え?」
察しが良いってレベルじゃないな……。
「フフ、当たり」
「いや、当たりとは言ってない……けど」
私は無駄な抵抗をしたけど、何故か赤木くんには分かっているようだった。
「それで、ほんとは何考えてたの」
「いや、」
言えるわけ、ないよ。
まさか、あなたが好きです、なんて。
「そんなにオレのこと嫌い?」
「えっ⁈」
逆、逆!
「好きだよ、何言ってるの。嫌いなわけないじゃない。好き、すきだって」
私が慌てて否定すると、赤木くんは口の端を上げた。
「ふーん」
そこで、嵌められたのだと気付く。
「あ、今のはそういう好きじゃないからね? あくまで——」
弁解を試みたが、赤木くんは笑った。
「クク……そんなに真っ赤になって言われちゃ、自分で白状してるようなもんだぜ」
「え、いや」
まるで掌の上で転がされてるようだ。
私は年上の余裕を振る舞うことにした。
「なになに、そんなこと言うなんて。赤木くん、好きな人でもできたの?」
どうせ流されるのがオチだ、と思っていると、
「まぁね」
と、まさかの発言。
「えっ、あっ、そうなの?」
失恋が決定した。
「誰? かわいい子?」
まぁ、これで諦めもつくでしょう、と自分に言い聞かせ、詳細を探る私。
しかし、その後の返答も思いがけず。
「いや、あんただけど」
「えっ」
何この急展開。ついていけない……
え、私、赤木くんに好かれてたの?
「なんっ……、好きって……」
「そんなに難しい言葉じゃないでしょ」
赤木くんが私を横目で見る。
どうせなら、言ってしまおうか。私も好きだったってこと。だって、100%両思いなわけだし。
「実は、私も好きだったんだけど……」
もじもじして言うと、赤木くんはにやりと笑った。
「何を勘違いしてんだか知らないけど、あんたが “そういう好き”じゃない好きをオレに伝えてきたから、オレはそれを返しただけだよ」
え……。なにそれ。
つまり、私は嵌められたってこと?
私、ただ1人だけ告白しちゃったの?
「にしても、あんたが本当にオレに惚れてるとはね」
「なっ……」
年上の威厳を喪失した私は、恥ずかしさで真っ赤になった。
「ご、ごめん……。私」
「どうして謝るの。悪いことをしたわけじゃあるまいし」
赤木くんが近寄ってくる。
「あんた、内心怯えてるんだ。オレが離れていかないか」
「……なんで、わかったの? 予想、ついてたってことでしょ」
私は下唇を噛んだ。なんたる失態。
「だってオレも、あんたのこと見てたからね」
「え?」
赤木くんに、見られてた?
どういう意味で。
「オレも前から気になってたよ、あんたは一体、どんな味なのかってね」
「は」
じっと目を見つめる。赤木くんがゆっくり顔を寄せてきた。まさか、口づけするわけじゃないでしょ? 私は彼が何をするのか、全く読めなかった。
なんと赤木くんは、急に私の耳に口を寄せると、ふっと息を吹きかけた。
「ひゃっ⁈」
混乱する私を差し置いて、彼がぺろりと耳を舐める。さらに、彼の舌は奥の方へ侵入する。
「ん、はっ……。あかぎくんっ?」
脳がびりびり痺れ、なにが起こっているのか、状況判断ができない。ただ、きもちいい。
耳に彼の唾液音が響き、へんな気分になる。
私今、赤木くんに耳を犯されてる……!
「あ、んっ」
赤木くんは私の声を聞いて、ふと動きを止めた。
「あんた、さ」
「へ……?」
「普段から、そんなにちょろいの」
「ちょろい……?」
麻痺して、頭が働かない。
「他の男にも、そうやってるのかってこと」
「や……ってない、と思う」
目がぽわわんとしてきた。
赤木くん、かっこいいな。
「オレはあんたのものじゃないけど、あんたはオレのものなんだから、しっかりして」
「ん?」
え、今なんて言ったの?
赤木くんは私の手に入らないけど、私は赤木くんのもの、だって?
「赤木くん」
「なに」
「私を、赤木くんのものにしてくれるの?」
わずかな希望を抱いて、言った。
「フフ……そんなにオレのものになりたいんだ。変わってるね」
「誤魔化さないでよっ」
「良いよ、してやる」
「え……。この年齢差、大丈夫?」
私が年齢差を気にすると、彼はまた笑った。
「何を考えてるんだか。オレとあんたは対等じゃねぇんだよ。あんたはオレにされるがままでも嬉しいんでしょ?」
「……うれしい」
悔しいが、彼の言うことは正しい。
「じゃあ、あんたは好きに気持ちよくなりなよ。オレはあんたで遊んでるからさ」
「んっ……」
酷いことを言われたような気もするけど、また舌を入れられて、私は快感に身を預けた。
「ねぇ、あんたはオレのことどう思ってるんだっけ?」
「あ、うんっ、すき……」
「ん、正解」
私はとろけながらも、脳内でこっそりとこんなことを考えた。
そもそも、彼だって私に興味があることには間違いないのだ。私で遊ぶだけなら、こんなこと一々聞きはしない。
案の定、私が“好き”と言うと、彼は嬉しそうにした。
良いよ。
乗ってあげる。
私は、赤木くんのもの。
好きに遊んでもらって、構わない。
でも、もう実際には、赤木くんも私のものになりつつあるんでしょ……?
かなり大人びている彼だけど、まだ13歳。
恋愛面に対してはまだ未熟なんだろう。
私が、今度は惚れさせてみせる。
年上の本気、見せましょう。
「あかぎくんっ……!」
彼の名前を呼んで甘い声を出すと、赤木くんはまた動きを止めた。
そして、私の正面に座り、私が目をつむった隙に、なんと、軽く口づけをした……ような、気がした。
あまりに一瞬だったから、されたかどうか分からないほどだったが、とにかく、唇に柔らかいものが触れた、ような気がする。
「赤木くん……?」
確信を得られない私が、唇に手を当てて問うと、赤木くんはまた耳元で、囁いた。
「……ただのサービスだから」
ってことは、今、したんだ……!
私は、赤木くんがどんな顔をしているか気になって横を向こうとしたが、彼はぷいっと顔を逸らし、決して目を合わせなかった。
……かわいい。
赤木くんが私に落ちるのも、多分もうすこし。
私はあなたのものだし、きっと、あなたも私のものになってくれるでしょ?
だから、
「赤木くん、すき」
「っ……。あんたって、ほんと甘いな」