無知の少女、無恥の少年*
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「し、舌……?」
「フフ、なんでもない。それはまた今度オレが教えてやるよ」
「うん……」
案外、赤木くんの態度は変わらなかったので、わたしはなんとか普段通りに話せそうだ。そこで、
「そう言えば、さっきの病気を治すやつは、どうして1日1回なの?」
と、とりあえず話題を変えるために素朴な疑問をぶつけてみる。すると赤木くんは、
「……それがオレの我慢の限界なんだよ」
と呟いた。さっぱりわからない。
「つまり、どういうこと?」
「あんたは知らなくて良いこと」
「ふーん……」
そう言われるとおしまいだ。わたしは気にしないことにした。知らなくて良いって赤木くんが言ったんだもの。彼に従えば間違いはない。
すると、赤木くんは立ち上がって言った。
「今日は邪魔したね」
「え、もうどこか行っちゃうの?」
「まぁね」
まだ心臓の動きがうるさい。
今度は赤木くん、いつ来るんだろう。
「もっとゆっくりしていけば良いのに」
「あいにく、これ以上あんたといるとオレが何をしでかすか分からないからね」
「赤木くんは別に何もしないでしょ」
「フフ、さぁな。案外、今もギリギリってところなんだ」
「……?」
会話についていけなくなったので、とりあえずわたしはへえ、と言って流した。赤木くんはとても頭が良いから、わたしはたまにこういう風に置き去りになってしまう。
赤木くんは玄関で振り返った。
「……じゃあね」
「また明日」
わたしは赤木くんが見えなくなるまで、見送った。
・
・
・
————————————————————
(無知ってのは罪だね)
(このザマじゃ、オレもいつまで保 つか分からない……)
(はぁ。どこかで抜かないと)
—————————————————————
・
・
・
それからというもの、わたしは赤木くんに “病気” の “治療” を行なってもらっていた。
わたしがこの真実を知るのは、もう少しあと。
わたしは今日も、赤木くんと……。
—————————————————————
「あ、あかぎくん! わたしもう我慢できないっ」
「フフ、これそんなに好き?」
「うん、好きっ、すき、あかぎくん」
「……っ、」
—————————————————————
(……そろそろ、本格的に危ねぇな)
++++
「一緒に病気治すの、頑張ろうね!」
「……あんたまだそう思ってんのか」
〈続〉
「フフ、なんでもない。それはまた今度オレが教えてやるよ」
「うん……」
案外、赤木くんの態度は変わらなかったので、わたしはなんとか普段通りに話せそうだ。そこで、
「そう言えば、さっきの病気を治すやつは、どうして1日1回なの?」
と、とりあえず話題を変えるために素朴な疑問をぶつけてみる。すると赤木くんは、
「……それがオレの我慢の限界なんだよ」
と呟いた。さっぱりわからない。
「つまり、どういうこと?」
「あんたは知らなくて良いこと」
「ふーん……」
そう言われるとおしまいだ。わたしは気にしないことにした。知らなくて良いって赤木くんが言ったんだもの。彼に従えば間違いはない。
すると、赤木くんは立ち上がって言った。
「今日は邪魔したね」
「え、もうどこか行っちゃうの?」
「まぁね」
まだ心臓の動きがうるさい。
今度は赤木くん、いつ来るんだろう。
「もっとゆっくりしていけば良いのに」
「あいにく、これ以上あんたといるとオレが何をしでかすか分からないからね」
「赤木くんは別に何もしないでしょ」
「フフ、さぁな。案外、今もギリギリってところなんだ」
「……?」
会話についていけなくなったので、とりあえずわたしはへえ、と言って流した。赤木くんはとても頭が良いから、わたしはたまにこういう風に置き去りになってしまう。
赤木くんは玄関で振り返った。
「……じゃあね」
「また明日」
わたしは赤木くんが見えなくなるまで、見送った。
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(無知ってのは罪だね)
(このザマじゃ、オレもいつまで
(はぁ。どこかで抜かないと)
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それからというもの、わたしは赤木くんに “病気” の “治療” を行なってもらっていた。
わたしがこの真実を知るのは、もう少しあと。
わたしは今日も、赤木くんと……。
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「あ、あかぎくん! わたしもう我慢できないっ」
「フフ、これそんなに好き?」
「うん、好きっ、すき、あかぎくん」
「……っ、」
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(……そろそろ、本格的に危ねぇな)
++++
「一緒に病気治すの、頑張ろうね!」
「……あんたまだそう思ってんのか」
〈続〉
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