赤の他人
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そっと気付かれない程度には頰を染めていると、赤木さんは、急に鞄を漁りだした。
「悪いな、手持ちがこれしかないんだ」
「え?」
そして、ぽん、と置かれた札束。
ざっと300万。
「はっ?」
「俺が持ってても要らねえし、やるよ」
「ええ?」
何これ?
え、急に、どういうこと?
「俺が勝負したのはおまえの父の東雲だから。子どもであるおまえがわざわざ苦労することはないだろ」
「えっ、ほ、ホントに⁈ で、でも、こんなに」
「どうせ要らねえんだって」
「う、嘘でしょ」
私は、赤木さんを見た。
「ほんとに、良いんですか?」
「今まで苦労したんだろ。さっさと仕舞わないと、目付けられるぜ?」
「う……、あ、ありがとうございますっ‼︎」
急に湧いて出た大金に、私は手を震えさせながら鞄に詰めた。お父さんが負けた頃から、結構貧乏生活してたから、こんな現金を手に持つことは、今まで経験したことがない。
「赤木さん、ほんとにありがとうございます!」
「構わねえって」
手を振って言う赤木さん。
その動きが、ふと止まった。
「……あ」
私は、首をかしげる。
「えっと、どうかしましたか? やっぱりコレ、お返ししましょうか……」
「ああ、いや、そうじゃねえんだが」
赤木さんは、へらっと笑った。
「俺、今一文無しになっちまった」
「悪いな、手持ちがこれしかないんだ」
「え?」
そして、ぽん、と置かれた札束。
ざっと300万。
「はっ?」
「俺が持ってても要らねえし、やるよ」
「ええ?」
何これ?
え、急に、どういうこと?
「俺が勝負したのはおまえの父の東雲だから。子どもであるおまえがわざわざ苦労することはないだろ」
「えっ、ほ、ホントに⁈ で、でも、こんなに」
「どうせ要らねえんだって」
「う、嘘でしょ」
私は、赤木さんを見た。
「ほんとに、良いんですか?」
「今まで苦労したんだろ。さっさと仕舞わないと、目付けられるぜ?」
「う……、あ、ありがとうございますっ‼︎」
急に湧いて出た大金に、私は手を震えさせながら鞄に詰めた。お父さんが負けた頃から、結構貧乏生活してたから、こんな現金を手に持つことは、今まで経験したことがない。
「赤木さん、ほんとにありがとうございます!」
「構わねえって」
手を振って言う赤木さん。
その動きが、ふと止まった。
「……あ」
私は、首をかしげる。
「えっと、どうかしましたか? やっぱりコレ、お返ししましょうか……」
「ああ、いや、そうじゃねえんだが」
赤木さんは、へらっと笑った。
「俺、今一文無しになっちまった」