大きな柳の木の下で
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アカギはそんな言葉が自分から発されたことに、内心驚いていた。今までの自分なら絶対に言わなかった言葉。
「も、勿論です、お客様なんですから。今も、こうしているではありませんか」
舞美はどうやら平静を装っているようだが、アカギの目には舞美の赤く染まった頰が見えている。アカギはふつふつと欲が湧いてくるのを自分の奥で感じた。久しぶりのことだ。
「そういう意味じゃないって、舞美さんも分かってるくせに」
アカギは動揺している舞美に顔を近づけた。目を見開きながらも嫌がるそぶりのない舞美の様子を確認してから、髪をいじっていた手で後頭部を抑え、一気に距離を詰める。
そして、斜めに顔を傾け、口を塞いだ。
静かだった。
まるで時が止まったよう。
舞美は、目を瞑っていた。心の内ではかつての恋人に謝りながらも、本心ではその感触を楽しんでしまっていた。
こんな風に異性と触れ合ったのは久しぶりだったためか、舌も使っていないのに溶けてしまいそうな感覚に襲われる舞美。気がつけば、引けていたはずの腰は、むしろ前のめりになっていた。
「……ん」
ただの口付けに、アカギは多少の満足感を覚え、身を引いて、舞美を見た。
「どうして」
舞美がまるで責めるように、しかし哀しげに呟くので、アカギは首を傾げた。
「舞美さんだって拒まなかったじゃない」
「……それは」
「どうして?」
舞美は言葉もなく、押し黙った。
「本当は、こうされたかったんじゃないの」
アカギが言うと、舞美は耳を赤くした。
アカギは、舞美の「もう少し柔らかさを感じていたい」といった気持ちを、無意識に感じ取っていた。
しかし舞美は、
「でも、主人が」
などと言う。
まだ旦那のことを気に掛けているのか。アカギは少し苛立った。なかなか一筋縄ではいかない。
「それに」
舞美は続けた。
「私はアカギさんよりも年上なんですよ」
「それって、何か関係あるの」
「アカギさんには、きっと、私より相応しい方が——」
「クク……。なるほどね。オレを子供だと思ってるわけだ」
その言葉に、舞美は首を振りかけた。が、
「そうです」
と言った。そういうことにしておけば、自分もアカギを諦められると思った。接吻 をしておいてその言い分が通るのかは、一か八かだったが。
「……へえ」
しかし、その後のアカギの反応は、舞美の思っていたようなものではない。
「じゃあ、オレが本当にガキかどうか、試してみようか」
「も、勿論です、お客様なんですから。今も、こうしているではありませんか」
舞美はどうやら平静を装っているようだが、アカギの目には舞美の赤く染まった頰が見えている。アカギはふつふつと欲が湧いてくるのを自分の奥で感じた。久しぶりのことだ。
「そういう意味じゃないって、舞美さんも分かってるくせに」
アカギは動揺している舞美に顔を近づけた。目を見開きながらも嫌がるそぶりのない舞美の様子を確認してから、髪をいじっていた手で後頭部を抑え、一気に距離を詰める。
そして、斜めに顔を傾け、口を塞いだ。
静かだった。
まるで時が止まったよう。
舞美は、目を瞑っていた。心の内ではかつての恋人に謝りながらも、本心ではその感触を楽しんでしまっていた。
こんな風に異性と触れ合ったのは久しぶりだったためか、舌も使っていないのに溶けてしまいそうな感覚に襲われる舞美。気がつけば、引けていたはずの腰は、むしろ前のめりになっていた。
「……ん」
ただの口付けに、アカギは多少の満足感を覚え、身を引いて、舞美を見た。
「どうして」
舞美がまるで責めるように、しかし哀しげに呟くので、アカギは首を傾げた。
「舞美さんだって拒まなかったじゃない」
「……それは」
「どうして?」
舞美は言葉もなく、押し黙った。
「本当は、こうされたかったんじゃないの」
アカギが言うと、舞美は耳を赤くした。
アカギは、舞美の「もう少し柔らかさを感じていたい」といった気持ちを、無意識に感じ取っていた。
しかし舞美は、
「でも、主人が」
などと言う。
まだ旦那のことを気に掛けているのか。アカギは少し苛立った。なかなか一筋縄ではいかない。
「それに」
舞美は続けた。
「私はアカギさんよりも年上なんですよ」
「それって、何か関係あるの」
「アカギさんには、きっと、私より相応しい方が——」
「クク……。なるほどね。オレを子供だと思ってるわけだ」
その言葉に、舞美は首を振りかけた。が、
「そうです」
と言った。そういうことにしておけば、自分もアカギを諦められると思った。
「……へえ」
しかし、その後のアカギの反応は、舞美の思っていたようなものではない。
「じゃあ、オレが本当にガキかどうか、試してみようか」