有知の少女、再会の青年*
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私がそのキスの感触を楽しんでいると、
「ん……」
と、赤木くんが何か声を出した。
そして、もう終わりってことかな、と思って、私が口を離そうとすると、彼は逆に、口を押し付けてきた。
「んぅ」
びっくりした。
その一瞬のふいをつかれ、気がついた時には、口内に彼の舌が侵入していた。
「っ!」
ぬるりとして、熱い。
赤木くんの舌の動きによって、くちゅり、と唾液がかき混ぜられた。
卑猥なキス。
彼はどこでこんなのを覚えたのだろうか、舌使いが上手くて、思わず吐息が漏れそうになる。
私も合わせて、舌を動かしてみた。
まるで絡み合う2匹の蛇のように、私たちは互いを求めあった。受け身をとるだけじゃなくて、時には私も攻めてみる。
もう、どっちがどっちかなんて、分からない。
1つになって、溶けてしまった、そんな感じ。
頭がとろとろしてきて、きもちいい。
口の端から唾液が垂れたが、気にしない。
「ん、んん」
鼻から、ふ、といったような空気が漏れてしまう。それでもがめつく舌を絡めた。
繋がっていることが、しあわせそのものだった。
「んーっ、ぅ、ふっ……む、」
どのくらいそうやって溶けていたのか。
一瞬に感じたし、永遠にも感じた。
名残惜しく2つはちゅる、と音を立てて別れ、私はそっと身を引いた。
私は酸素を吸って、吐いた。
顔は赤くなっていただろうし、息切れもしていた。
……興奮した。
「大人のキス……きもちいいね」
「ん……それはよかった」
流し目で余裕そうな赤木くん。
私は、思わず、
「好き」
と言った。言いたくて仕方なかった。
赤木くんは黙っていたが、私をじっと見て言った。
「オレかあんた、どっちかが飽きるまで、だ」
「え?」
彼は煙草を取り出した。
「それまでは、ここに来た時はあんたを何度でも抱いてやるし、何度でも名前を呼ぶよ」
赤木くんは何気なくそう言い、火を点けた。
「あ、赤木くん……また、通ってくれるってこと?」
「通うってほどじゃないけど。気が向いたら来るかもしれないってだけ。嫌なら断れば」
「まさかっ。う、嬉しい……!」
私が目をきらきらさせると、赤木くんはフッと笑って、「まるで犬だな」と呟いた。
「うん、忠犬だよ。ずっと待ってる、わん」
私がふざけてわん、と鳴くと、赤木くんは私の乱れたままの格好を見て、言った。
「なに、もう一回戦やりたいの」
「え、」
「まるで発情期の雌犬だな」
私は赤くなった。
でも、やっぱり、断ることなんてできない。
彼の言う通り、私はまた発情していた。
彼がまた、いつ消えちゃうかは分からない。
いつ、どうして私に飽きちゃうのかも分からない。
ただ、私たちは求め合うだけ。
でも、きっとお互いに気持ちは通じ合ってる。
「どうする? まだ欲しいの?」
赤木くんがからかうように聞いてくる。
気がつけば、私はさっきよりも燃えていた。
ほしいです……。ほしい。
私は、彼の腕を掴んで、こう言った。
「……わん。」
彼は、クククと笑うと、言った。
「懲りねぇな、あんたも。……良いぜ舞美。
——来なよ」
どうやら、私のかかった“病気”は、不治の病らしい。
有知の少女、再会の少年〈完〉
「ん……」
と、赤木くんが何か声を出した。
そして、もう終わりってことかな、と思って、私が口を離そうとすると、彼は逆に、口を押し付けてきた。
「んぅ」
びっくりした。
その一瞬のふいをつかれ、気がついた時には、口内に彼の舌が侵入していた。
「っ!」
ぬるりとして、熱い。
赤木くんの舌の動きによって、くちゅり、と唾液がかき混ぜられた。
卑猥なキス。
彼はどこでこんなのを覚えたのだろうか、舌使いが上手くて、思わず吐息が漏れそうになる。
私も合わせて、舌を動かしてみた。
まるで絡み合う2匹の蛇のように、私たちは互いを求めあった。受け身をとるだけじゃなくて、時には私も攻めてみる。
もう、どっちがどっちかなんて、分からない。
1つになって、溶けてしまった、そんな感じ。
頭がとろとろしてきて、きもちいい。
口の端から唾液が垂れたが、気にしない。
「ん、んん」
鼻から、ふ、といったような空気が漏れてしまう。それでもがめつく舌を絡めた。
繋がっていることが、しあわせそのものだった。
「んーっ、ぅ、ふっ……む、」
どのくらいそうやって溶けていたのか。
一瞬に感じたし、永遠にも感じた。
名残惜しく2つはちゅる、と音を立てて別れ、私はそっと身を引いた。
私は酸素を吸って、吐いた。
顔は赤くなっていただろうし、息切れもしていた。
……興奮した。
「大人のキス……きもちいいね」
「ん……それはよかった」
流し目で余裕そうな赤木くん。
私は、思わず、
「好き」
と言った。言いたくて仕方なかった。
赤木くんは黙っていたが、私をじっと見て言った。
「オレかあんた、どっちかが飽きるまで、だ」
「え?」
彼は煙草を取り出した。
「それまでは、ここに来た時はあんたを何度でも抱いてやるし、何度でも名前を呼ぶよ」
赤木くんは何気なくそう言い、火を点けた。
「あ、赤木くん……また、通ってくれるってこと?」
「通うってほどじゃないけど。気が向いたら来るかもしれないってだけ。嫌なら断れば」
「まさかっ。う、嬉しい……!」
私が目をきらきらさせると、赤木くんはフッと笑って、「まるで犬だな」と呟いた。
「うん、忠犬だよ。ずっと待ってる、わん」
私がふざけてわん、と鳴くと、赤木くんは私の乱れたままの格好を見て、言った。
「なに、もう一回戦やりたいの」
「え、」
「まるで発情期の雌犬だな」
私は赤くなった。
でも、やっぱり、断ることなんてできない。
彼の言う通り、私はまた発情していた。
彼がまた、いつ消えちゃうかは分からない。
いつ、どうして私に飽きちゃうのかも分からない。
ただ、私たちは求め合うだけ。
でも、きっとお互いに気持ちは通じ合ってる。
「どうする? まだ欲しいの?」
赤木くんがからかうように聞いてくる。
気がつけば、私はさっきよりも燃えていた。
ほしいです……。ほしい。
私は、彼の腕を掴んで、こう言った。
「……わん。」
彼は、クククと笑うと、言った。
「懲りねぇな、あんたも。……良いぜ舞美。
——来なよ」
どうやら、私のかかった“病気”は、不治の病らしい。
有知の少女、再会の少年〈完〉
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