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狂気、爛漫。
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「あなたが幽霊になるところ、絶対この目で見たいわ」
「もう勝ったつもりかよ。」
彼は舞美の発言をいとも容易く流す。舞美は目の前の男に興味を持ちつつも、自分を超えることはないと思っていた。
「だって私、こういうので負けたことないもの」
「へえ……そりゃまた奇遇な」
「ただの奇遇なんかじゃないわ。私の才能も運も今すぐ見せてあげる」
「フフ…オレが奇遇と言ったのはそういう意味じゃないが……まあ、なんでもいいさ。始めようぜ」
そのまま、狂気を孕んだ東南戦が幕を開けた。
舞美は壁際に掛け、アカギが雀荘の入り口を背にした位置で始まる。
雀荘に似つかない格好をしつつ、慣れた様子で牌をツモる舞美。赤木しげるも普段通り麻雀を打っているようだ。
舞美は配牌時点で笑みが浮かびそうだった。生まれながらにして豪運の持ち主。今日とて例外ではない。ただ真っ直ぐに打っているだけでも手が勝手に入ってくるのだ。結局、他の人の邪魔が入るまでもなく、鮮やかに満貫ツモ。
捨て牌に無駄もない。成り方は綺麗だが、どこか触れがたいようなオーラを纏っている。常人には真似できない。自ら道を切り開く赤木しげるとは一風違うタイプの才能。まさに天からの贈り物。
「こういうの、一回こっきりだと思わないでね」
「オレは別にあんたをみくびっているわけじゃない」
「あらそう?それは意外。」
とは言え、舞美は運だけで麻雀を打ってきたわけではない。技術も並大抵ではない。そう、鷲巣巌を彷彿とさせる手腕で、牌という部下たちを一つに纏め上げるのだ。
次の局も舞い込むべき牌を巧みに引き寄せ、簡単に和了してみせる。そこにミスは一つもない。他の者が小細工や引っ掛けをする隙すらもない。場は完全に、舞美のものだった。そして誰もが考えていた。この風が止むことはないと。
舞美は赤木しげるを挑戦的に見た。こういう場面で、格下が良くイカサマだなどと言いがかりをつけてくるが、この男は余裕があるようだった。完全にこちらのペースだと言うのに、彼の周りの空気のみが崩れないような。
それが舞美にはもどかしかった。
「早くしげるを絶望させたい……」
ふとため息が漏れた。
アカギが顔を少し上げる。
「あんたのソレは単なる好奇心?それとも、好みの男を負かしたい欲でもあるの」
舞美は動きを止める。
「好み?そうね、否定したいところだけど、どうかしら。私、しげるみたいな人の絶望を見るのが好みで、今まで以上に好奇心を抑えられない……、そんな気がするの」
「へえ、贅沢だね。見たところ、あんたはこの世に飽きたくないらしい」
舞美の美しい唇が弧を描く。彼はただそれらしい言葉を並べているわけではない。心の内を覗かれているかのような心地。それだけでなく、全てを裁かれているかのような……。
周りの視線やざわめきなどもう聞こえなかった。そこは2人だけの世界。狂人のみが付随できる、狂気の領域だった。
「もう勝ったつもりかよ。」
彼は舞美の発言をいとも容易く流す。舞美は目の前の男に興味を持ちつつも、自分を超えることはないと思っていた。
「だって私、こういうので負けたことないもの」
「へえ……そりゃまた奇遇な」
「ただの奇遇なんかじゃないわ。私の才能も運も今すぐ見せてあげる」
「フフ…オレが奇遇と言ったのはそういう意味じゃないが……まあ、なんでもいいさ。始めようぜ」
そのまま、狂気を孕んだ東南戦が幕を開けた。
舞美は壁際に掛け、アカギが雀荘の入り口を背にした位置で始まる。
雀荘に似つかない格好をしつつ、慣れた様子で牌をツモる舞美。赤木しげるも普段通り麻雀を打っているようだ。
舞美は配牌時点で笑みが浮かびそうだった。生まれながらにして豪運の持ち主。今日とて例外ではない。ただ真っ直ぐに打っているだけでも手が勝手に入ってくるのだ。結局、他の人の邪魔が入るまでもなく、鮮やかに満貫ツモ。
捨て牌に無駄もない。成り方は綺麗だが、どこか触れがたいようなオーラを纏っている。常人には真似できない。自ら道を切り開く赤木しげるとは一風違うタイプの才能。まさに天からの贈り物。
「こういうの、一回こっきりだと思わないでね」
「オレは別にあんたをみくびっているわけじゃない」
「あらそう?それは意外。」
とは言え、舞美は運だけで麻雀を打ってきたわけではない。技術も並大抵ではない。そう、鷲巣巌を彷彿とさせる手腕で、牌という部下たちを一つに纏め上げるのだ。
次の局も舞い込むべき牌を巧みに引き寄せ、簡単に和了してみせる。そこにミスは一つもない。他の者が小細工や引っ掛けをする隙すらもない。場は完全に、舞美のものだった。そして誰もが考えていた。この風が止むことはないと。
舞美は赤木しげるを挑戦的に見た。こういう場面で、格下が良くイカサマだなどと言いがかりをつけてくるが、この男は余裕があるようだった。完全にこちらのペースだと言うのに、彼の周りの空気のみが崩れないような。
それが舞美にはもどかしかった。
「早くしげるを絶望させたい……」
ふとため息が漏れた。
アカギが顔を少し上げる。
「あんたのソレは単なる好奇心?それとも、好みの男を負かしたい欲でもあるの」
舞美は動きを止める。
「好み?そうね、否定したいところだけど、どうかしら。私、しげるみたいな人の絶望を見るのが好みで、今まで以上に好奇心を抑えられない……、そんな気がするの」
「へえ、贅沢だね。見たところ、あんたはこの世に飽きたくないらしい」
舞美の美しい唇が弧を描く。彼はただそれらしい言葉を並べているわけではない。心の内を覗かれているかのような心地。それだけでなく、全てを裁かれているかのような……。
周りの視線やざわめきなどもう聞こえなかった。そこは2人だけの世界。狂人のみが付随できる、狂気の領域だった。
