従順な奴隷
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ふー。
オレは小さくため息をついた。
難儀なもんだな。
オレは舞美の肌に触れながらふと考えた。
捻くれた性格してやがる、って自分でも思う。
というより。言おうと思えばあんたには言えるんだ。「すき」だのなんだの。
舞美の寝顔に、オレは唇を重ねてみる。
柔らかくて、少し甘い。
気がつけば虜になっていた。
たぶん……愛しいとか恋しいとかってのは、こういう感情を言うんだろうね。
うん、認めようか。
たぶん、オレはあんたに惚れてるよ。
もしオレがあんたに、「好きだよ」って言ったら、あんたはどんな顔するかな。
十中八九、舞美はオレに惚れてるだろうから、いくつかその時の反応は思い浮かぶけどね。
けど、まだだ。
まだ言ってやらない。
あんたがオレに縋り付いてくるのが、めちゃくちゃそそるんだ。切なそうな表情とか。
さっきみたいに “好きなのに”だとか泣きついてくるのも可愛くて仕方ない。
挙げ句の果てに、なんでも言うこと聞く、だってさ。あの危うさがたまらねえ。
——オレに片想いしてるあんたが好き。
オレが好きで、いっぱいいっぱいになってるあんたをいじめ倒したい。
だからもう少し、あんたには言わないでおくよ。オレがあんたをどう思ってるのか、なんてのは。
……とは言え、いつか言うけど。
それまで、舞美には悪いけど、つらい片想いってやつを続けてもらうことにするか。
生憎、オレは歪んでるんでね。
あんたの首にかかった手綱、ずっと引いててやるからついておいで。
オレは舞美の顔を眺め、いつ告白してやろうかなんて考えながら、ハイライトを開けた。
部屋に広がったのは、苦く、しかし心地の良い、オレ好みの煙草の匂いだった。
従順な奴隷〈完〉
オレは小さくため息をついた。
難儀なもんだな。
オレは舞美の肌に触れながらふと考えた。
捻くれた性格してやがる、って自分でも思う。
というより。言おうと思えばあんたには言えるんだ。「すき」だのなんだの。
舞美の寝顔に、オレは唇を重ねてみる。
柔らかくて、少し甘い。
気がつけば虜になっていた。
たぶん……愛しいとか恋しいとかってのは、こういう感情を言うんだろうね。
うん、認めようか。
たぶん、オレはあんたに惚れてるよ。
もしオレがあんたに、「好きだよ」って言ったら、あんたはどんな顔するかな。
十中八九、舞美はオレに惚れてるだろうから、いくつかその時の反応は思い浮かぶけどね。
けど、まだだ。
まだ言ってやらない。
あんたがオレに縋り付いてくるのが、めちゃくちゃそそるんだ。切なそうな表情とか。
さっきみたいに “好きなのに”だとか泣きついてくるのも可愛くて仕方ない。
挙げ句の果てに、なんでも言うこと聞く、だってさ。あの危うさがたまらねえ。
——オレに片想いしてるあんたが好き。
オレが好きで、いっぱいいっぱいになってるあんたをいじめ倒したい。
だからもう少し、あんたには言わないでおくよ。オレがあんたをどう思ってるのか、なんてのは。
……とは言え、いつか言うけど。
それまで、舞美には悪いけど、つらい片想いってやつを続けてもらうことにするか。
生憎、オレは歪んでるんでね。
あんたの首にかかった手綱、ずっと引いててやるからついておいで。
オレは舞美の顔を眺め、いつ告白してやろうかなんて考えながら、ハイライトを開けた。
部屋に広がったのは、苦く、しかし心地の良い、オレ好みの煙草の匂いだった。
従順な奴隷〈完〉
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