有知の少女、再会の青年*
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赤木くんを家に呼ぶことに成功した私は、上機嫌で家まで帰った。
既に一人暮らしを始めているので、昔とは違う家だけど。
「邪魔するよ」
「はーい」
私はかつてそうしたように奥の部屋に招き入れ、あの頃と同じ味のお茶を淹れた。
「どうぞ」
「……変わってないね」
「うん、変えたくなくて」
赤木くんはお茶をすすって一息ついた。
私はずっと聞きたかったことを尋ねるなら今だ、と思った。
「そう言えば、どうして急にいなくなっちゃったの?」
彼はぽつりと呟いた。
「あんたを危険にさらしたくなかった」
「!」
それだけで、私には大抵の予想がついた。
彼はやっぱり、違った。
「よかった……」
笑みがこぼれる。
「何がそんなに嬉しいの」
「赤木くんがいなくなっちゃってから、私、とても寂しかったんだからね。夜も泣いて……。嫌われたんじゃないか、って」
でも、違ったみたい。
彼は私を危険から遠ざけるために離れてくれたんだ。
「だから、嬉しい」
私はにこりと微笑んだ。心からの笑み。
「でも、あんなに急に行くことなかったんじゃない? 理由とか教えてくれても良かったのに」
「いや、緊急だったのさ」
「……そんなに危険だったの?」
「今も案外危険なんだぜ」
「今も?」
私はきょろきょろと周りを見回し、
「戸締りしっかりしなきゃね」
と、窓が閉まっているか確認するため、立ち上がろうとした。
「違う」
「え?」
瞬間、手首を掴まれ、赤木くんの方へよろけてしまう。
「わ」
私は床にきれいに転がされた。
「赤木くん?」
見ると、転がった私を見下ろしている。
「オレのことだよ、危険ってのは」
「それって、」
「簡単に男を家にあげちゃダメじゃない」
赤木くんはあの時と同じように、にやりと笑った。
私はそれを見て、ようやく眠っていたあの “発作” が始まった。
もちろん、これが病気なんかじゃないことは既に分かっている。
一瞬にして体温が上がり、赤木くんを求めてしまう。
彼は私の必死な表情を見て、
「フフ、まだ治療が必要なんじゃないの」
と言った。
私はあの時の興奮が脳裏によぎって、その悪魔の誘いを蹴ることができなくなってしまった。
私は、赤木くんの手に触れた。
どきどきと心臓が速くなるのがわかる。
そして、小さくこくりと頷いた。
既に一人暮らしを始めているので、昔とは違う家だけど。
「邪魔するよ」
「はーい」
私はかつてそうしたように奥の部屋に招き入れ、あの頃と同じ味のお茶を淹れた。
「どうぞ」
「……変わってないね」
「うん、変えたくなくて」
赤木くんはお茶をすすって一息ついた。
私はずっと聞きたかったことを尋ねるなら今だ、と思った。
「そう言えば、どうして急にいなくなっちゃったの?」
彼はぽつりと呟いた。
「あんたを危険にさらしたくなかった」
「!」
それだけで、私には大抵の予想がついた。
彼はやっぱり、違った。
「よかった……」
笑みがこぼれる。
「何がそんなに嬉しいの」
「赤木くんがいなくなっちゃってから、私、とても寂しかったんだからね。夜も泣いて……。嫌われたんじゃないか、って」
でも、違ったみたい。
彼は私を危険から遠ざけるために離れてくれたんだ。
「だから、嬉しい」
私はにこりと微笑んだ。心からの笑み。
「でも、あんなに急に行くことなかったんじゃない? 理由とか教えてくれても良かったのに」
「いや、緊急だったのさ」
「……そんなに危険だったの?」
「今も案外危険なんだぜ」
「今も?」
私はきょろきょろと周りを見回し、
「戸締りしっかりしなきゃね」
と、窓が閉まっているか確認するため、立ち上がろうとした。
「違う」
「え?」
瞬間、手首を掴まれ、赤木くんの方へよろけてしまう。
「わ」
私は床にきれいに転がされた。
「赤木くん?」
見ると、転がった私を見下ろしている。
「オレのことだよ、危険ってのは」
「それって、」
「簡単に男を家にあげちゃダメじゃない」
赤木くんはあの時と同じように、にやりと笑った。
私はそれを見て、ようやく眠っていたあの “発作” が始まった。
もちろん、これが病気なんかじゃないことは既に分かっている。
一瞬にして体温が上がり、赤木くんを求めてしまう。
彼は私の必死な表情を見て、
「フフ、まだ治療が必要なんじゃないの」
と言った。
私はあの時の興奮が脳裏によぎって、その悪魔の誘いを蹴ることができなくなってしまった。
私は、赤木くんの手に触れた。
どきどきと心臓が速くなるのがわかる。
そして、小さくこくりと頷いた。