11.所有
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そこからはあっという間だった。
アカギがどんどん追い上げていって、そいつらを追い詰める。可哀想になるくらい絞られている。それでも、奴らが困った先に見るのは、私の身体。
そんなだからアカギにやられてしまうのよ。愚かな人たち。
私は安堵して、アカギの様子を見つめていた。
やっぱり、アカギに敵うものなんていない。
私はもう、助かった気でいた。
が、オーラス。相手が、ヤケクソで加カンをし、その牌を晒すのとほぼ同時に嶺上牌をツモり、なんと、その牌を表向きで卓に叩きつけた。
それが表すものは、1つ。
「ツモ」
そんな。まだ運が残っていたっていうの?
私は彼の手牌を見た。
「白・嶺上開花・ドラ2でギリ満貫だ」
満貫……。満貫⁈
私の顔がさぁっと青くなる。どうしよう。
だって、私、今、既に下着姿。ここから脱げるものなんて、もう無いんだから。そもそも、これ以上、脱ぐつもりなんてなかったのに。
もし脱ぐとしたら、上? 下? どっちを晒す?
この場には、アカギもいるっていうのに。
また辱められる。いやらしい目つきで私を見る奴ら。ああ、どうせ、今の嶺上開花だってイカサマなんでしょうに。
なんで私が、こんな奴らに身体を見せなきゃいけないの。
嫌だ、嘘でしょ、アカギ?
「ほら、脱げよ嬢ちゃん。なんなら、手伝ってやろうか」
卓を立ち上がろうとする男に、私は後ずさることもできず、縋るようにアカギの方を見た。
助けて、アカギ。
勝負だから、脱がなくちゃいけないのは分かってるんだけど、でも……!
ふと、私はアカギの手牌が表向きに倒されているのを見た。
アカギは、やれやれと息をついている。
もしかして、これって。
「オレの東雲に迫るのもいい加減にして」
ようやく、アカギが口を開いた。
「この子が脱がないのが悪いんじゃないか。そういう約束だっただろう?」
息を荒くする男に、アカギは悠々と続けた。
「確かにそうだ。が、それはあんたが満貫で和了ったときの話」
「いちゃもん付けるなよ。今和了ってみせただろうが」
男が卓を振り返る。すると、彼も異変に気がついたようだった。アカギの手牌が、倒されていることに。それはアカギの和了を意味する。
「な……⁈」
アカギは不敵に笑う。
「ロン。チャンカンだ。あんたのカンは、そもそも成立してなかったんだよ」
「は……」
ヤクザは、加カン後、すぐに嶺上牌をツモってしまったが、アカギはその際に、和了していたのだ。その、カンによって晒された牌で。
つまり、ヤクザの和了は認められない。私はこれ以上、脱がなくて良いってこと。
た、助かった……!
思わず、ほっとしてその場にしゃがみ込んだ。
賭けが終わってこんな風に、「負けなかった」ことに安心したのは初めてのことかもしれない。
アカギは、呆然としているヤクザ達に吐き捨てた。
「負けを認めなよ。
そして、二度と東雲に近づくな」
アカギがどんどん追い上げていって、そいつらを追い詰める。可哀想になるくらい絞られている。それでも、奴らが困った先に見るのは、私の身体。
そんなだからアカギにやられてしまうのよ。愚かな人たち。
私は安堵して、アカギの様子を見つめていた。
やっぱり、アカギに敵うものなんていない。
私はもう、助かった気でいた。
が、オーラス。相手が、ヤケクソで加カンをし、その牌を晒すのとほぼ同時に嶺上牌をツモり、なんと、その牌を表向きで卓に叩きつけた。
それが表すものは、1つ。
「ツモ」
そんな。まだ運が残っていたっていうの?
私は彼の手牌を見た。
「白・嶺上開花・ドラ2でギリ満貫だ」
満貫……。満貫⁈
私の顔がさぁっと青くなる。どうしよう。
だって、私、今、既に下着姿。ここから脱げるものなんて、もう無いんだから。そもそも、これ以上、脱ぐつもりなんてなかったのに。
もし脱ぐとしたら、上? 下? どっちを晒す?
この場には、アカギもいるっていうのに。
また辱められる。いやらしい目つきで私を見る奴ら。ああ、どうせ、今の嶺上開花だってイカサマなんでしょうに。
なんで私が、こんな奴らに身体を見せなきゃいけないの。
嫌だ、嘘でしょ、アカギ?
「ほら、脱げよ嬢ちゃん。なんなら、手伝ってやろうか」
卓を立ち上がろうとする男に、私は後ずさることもできず、縋るようにアカギの方を見た。
助けて、アカギ。
勝負だから、脱がなくちゃいけないのは分かってるんだけど、でも……!
ふと、私はアカギの手牌が表向きに倒されているのを見た。
アカギは、やれやれと息をついている。
もしかして、これって。
「オレの東雲に迫るのもいい加減にして」
ようやく、アカギが口を開いた。
「この子が脱がないのが悪いんじゃないか。そういう約束だっただろう?」
息を荒くする男に、アカギは悠々と続けた。
「確かにそうだ。が、それはあんたが満貫で和了ったときの話」
「いちゃもん付けるなよ。今和了ってみせただろうが」
男が卓を振り返る。すると、彼も異変に気がついたようだった。アカギの手牌が、倒されていることに。それはアカギの和了を意味する。
「な……⁈」
アカギは不敵に笑う。
「ロン。チャンカンだ。あんたのカンは、そもそも成立してなかったんだよ」
「は……」
ヤクザは、加カン後、すぐに嶺上牌をツモってしまったが、アカギはその際に、和了していたのだ。その、カンによって晒された牌で。
つまり、ヤクザの和了は認められない。私はこれ以上、脱がなくて良いってこと。
た、助かった……!
思わず、ほっとしてその場にしゃがみ込んだ。
賭けが終わってこんな風に、「負けなかった」ことに安心したのは初めてのことかもしれない。
アカギは、呆然としているヤクザ達に吐き捨てた。
「負けを認めなよ。
そして、二度と東雲に近づくな」