10.嫉妬
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「ま、これで前置きはおしまい」
アカギは言った。
「前置きってなんのこと?」
アカギは私をじっと見た。
私は意味が分からない。
「なによ」
「……罰」
「え?」
「勝負から逃げようとした悪い子には、罰が必要でしょ」
「は、」
なに、割とアカギも怒ってるってこと?
それは、私がいっときでも勝負から逃げたから?
それとも……私と南郷さんが会ってたから?
「罰って、言われても」
私は目を泳がせた。
「あ、そうそう。アカギは南郷さんと知り合いらしいね?」
とりあえず話をそらす。アカギは意外にも、私の提供した話題に乗ってきた。
「結構前からね。あんたは偶然にもオレの知り合いに取り入るのが上手いらしい」
「確かに。治さんもそうだし」
「あんたの勝負運の1つなのかもね」
「そうかも」
私が能天気にへらへら笑うと、アカギは眉を吊り上げた。
「随分、余裕だね」
「え?」
「これから罰を与えられる人間には見えないぜ。」
全然誤魔化せてなかった。ていうか、
「さっきから、その罰って一体なんなの」
「さあね。あんたが決める?」
「え……」
私はすぐに頭を回転させた。結果、思い付いたのが、
「マッサー、ジ?」
「え?」
アカギさえ拍子抜けしている。確かに自分でもこれはどうかと思うけど。
私はコホンと咳払いをした。
「まぁ、だから。昨日のことで、身体が疲れてるんじゃないかと思って。私がマッサージしてあげるっていうのはどうかな、と」
「フ、なるほどね」
あれ、割と好評?
「じゃあ、好きにして」
「え」
通った。
アカギは煙草を指に挟んだまま、その場に寝そべり、言った。
「オレの身体、好きに触って良いから」
その言葉に、私は無意識に身体を熱くした。
「やめてよ、そんな言い方」
少し照れていることが、アカギにも伝わってしまったためか、アカギがにやりと笑う。
「なんで? 東雲が気持ちよくしてくれるんでしょ」
上げ調子で問われると、そうです、と頷きたくなってしまう衝動に駆られる。そんな謎の誘惑を無視して、私は灰皿を近くに置いた。
「気が利くじゃない」
トン、とアカギが灰を煙草から落とす仕草にも釘付けになってしまう。私はそれが悔しくて、挑発的な態度をとった。
「あんまり気持ちよくて、あなたが倒れちゃうと火が危ないでしょう?」
アカギはそれを聞いて、また笑みを浮かべた。
「言うようになったね。期待してる」
アカギは言った。
「前置きってなんのこと?」
アカギは私をじっと見た。
私は意味が分からない。
「なによ」
「……罰」
「え?」
「勝負から逃げようとした悪い子には、罰が必要でしょ」
「は、」
なに、割とアカギも怒ってるってこと?
それは、私がいっときでも勝負から逃げたから?
それとも……私と南郷さんが会ってたから?
「罰って、言われても」
私は目を泳がせた。
「あ、そうそう。アカギは南郷さんと知り合いらしいね?」
とりあえず話をそらす。アカギは意外にも、私の提供した話題に乗ってきた。
「結構前からね。あんたは偶然にもオレの知り合いに取り入るのが上手いらしい」
「確かに。治さんもそうだし」
「あんたの勝負運の1つなのかもね」
「そうかも」
私が能天気にへらへら笑うと、アカギは眉を吊り上げた。
「随分、余裕だね」
「え?」
「これから罰を与えられる人間には見えないぜ。」
全然誤魔化せてなかった。ていうか、
「さっきから、その罰って一体なんなの」
「さあね。あんたが決める?」
「え……」
私はすぐに頭を回転させた。結果、思い付いたのが、
「マッサー、ジ?」
「え?」
アカギさえ拍子抜けしている。確かに自分でもこれはどうかと思うけど。
私はコホンと咳払いをした。
「まぁ、だから。昨日のことで、身体が疲れてるんじゃないかと思って。私がマッサージしてあげるっていうのはどうかな、と」
「フ、なるほどね」
あれ、割と好評?
「じゃあ、好きにして」
「え」
通った。
アカギは煙草を指に挟んだまま、その場に寝そべり、言った。
「オレの身体、好きに触って良いから」
その言葉に、私は無意識に身体を熱くした。
「やめてよ、そんな言い方」
少し照れていることが、アカギにも伝わってしまったためか、アカギがにやりと笑う。
「なんで? 東雲が気持ちよくしてくれるんでしょ」
上げ調子で問われると、そうです、と頷きたくなってしまう衝動に駆られる。そんな謎の誘惑を無視して、私は灰皿を近くに置いた。
「気が利くじゃない」
トン、とアカギが灰を煙草から落とす仕草にも釘付けになってしまう。私はそれが悔しくて、挑発的な態度をとった。
「あんまり気持ちよくて、あなたが倒れちゃうと火が危ないでしょう?」
アカギはそれを聞いて、また笑みを浮かべた。
「言うようになったね。期待してる」