9.一組の
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「はぁ? 俺たち、あんたらがイチャコラしてるのを見にきた訳じゃないんだよ?」
案の定、反発される。
「……気にくわないなら、オレが降りるだけ」
アカギは相手を正面から見据えた。
「そうなれば二度と、ここへは来ない」
「ぐっ……!」
そんなことを言われたら、相手は黙るしかない。そうなれば負け分を回収できなくなるからだ。それに、相手は私を弱い者だと思い込み、今回の勝負で勝てるだろうと見越している。
「じゃあ、のんでやるよ、その条件」
「ああ。東雲」
アカギが呼ぶので、私は近くまで行った。
「ほら」
え、本当にここに座るの? 恥ずかしいんだけど。
「とは言っても、何を切ったら良いかとか、あんたがそこの嬢ちゃんに教えるのは無しな。これは譲れない」
「分かってるさ」
「なら良い。ほら、あんたもさっさと座りな」
「あ、はい」
私はそいつに言われるがまま、アカギの目の前まで行き、
「失礼、します……」
と、彼の膝の上にゆっくりと腰を下ろした。
刹那、彼の腕が私のお腹周りにしゅるりと巻かれ、抱きつかれているような形になる。
「ふ、あ」
ぎゅっとその腕が締まる。アカギが私の肩に顎を乗せた。ち、近い……!
「じゃあ、最初はオレから打つ」
う。声が耳元で聞こえて、くすぐったい。
アカギの魅惑的な声に引き込まれそう。
私は頷くのがやっとだった。
対局が始まった。
すぐに私の順番がまわってくる。すぐ後ろにアカギがぴったりとくっ付いていて、気が気ではないが、無難に打ち回していく。ああ、緊張する。私の動揺が、アカギにバレなきゃ良いんだけど。
時々、アカギが腕を組み替えたり、私に抱きつき直したりするので、私は照れるのを全力で我慢しなくてはいけない。これがアカギの揺さぶりであることは明らかだ。こんなことに赤くなってちゃ、アカギの思惑通りになってしまう。
こんなことで、私はあなたになんか惚れないんだから……。
ぐっと唇を噛むと、アカギが足を動かして、私の股間に膝を押し付けた。
「あっ……」
「ごめん」
悩ましげな声が出てしまい、すぐに咳払いで有耶無耶にするけれど、誤魔化しきれたか分からない。
もう、こんなところで感じるなんて、私馬鹿?
ちらりとアカギの顔を盗み見ると、少し口の端が上がっていた。
こいつ、絶対わざとだ……!
案の定、反発される。
「……気にくわないなら、オレが降りるだけ」
アカギは相手を正面から見据えた。
「そうなれば二度と、ここへは来ない」
「ぐっ……!」
そんなことを言われたら、相手は黙るしかない。そうなれば負け分を回収できなくなるからだ。それに、相手は私を弱い者だと思い込み、今回の勝負で勝てるだろうと見越している。
「じゃあ、のんでやるよ、その条件」
「ああ。東雲」
アカギが呼ぶので、私は近くまで行った。
「ほら」
え、本当にここに座るの? 恥ずかしいんだけど。
「とは言っても、何を切ったら良いかとか、あんたがそこの嬢ちゃんに教えるのは無しな。これは譲れない」
「分かってるさ」
「なら良い。ほら、あんたもさっさと座りな」
「あ、はい」
私はそいつに言われるがまま、アカギの目の前まで行き、
「失礼、します……」
と、彼の膝の上にゆっくりと腰を下ろした。
刹那、彼の腕が私のお腹周りにしゅるりと巻かれ、抱きつかれているような形になる。
「ふ、あ」
ぎゅっとその腕が締まる。アカギが私の肩に顎を乗せた。ち、近い……!
「じゃあ、最初はオレから打つ」
う。声が耳元で聞こえて、くすぐったい。
アカギの魅惑的な声に引き込まれそう。
私は頷くのがやっとだった。
対局が始まった。
すぐに私の順番がまわってくる。すぐ後ろにアカギがぴったりとくっ付いていて、気が気ではないが、無難に打ち回していく。ああ、緊張する。私の動揺が、アカギにバレなきゃ良いんだけど。
時々、アカギが腕を組み替えたり、私に抱きつき直したりするので、私は照れるのを全力で我慢しなくてはいけない。これがアカギの揺さぶりであることは明らかだ。こんなことに赤くなってちゃ、アカギの思惑通りになってしまう。
こんなことで、私はあなたになんか惚れないんだから……。
ぐっと唇を噛むと、アカギが足を動かして、私の股間に膝を押し付けた。
「あっ……」
「ごめん」
悩ましげな声が出てしまい、すぐに咳払いで有耶無耶にするけれど、誤魔化しきれたか分からない。
もう、こんなところで感じるなんて、私馬鹿?
ちらりとアカギの顔を盗み見ると、少し口の端が上がっていた。
こいつ、絶対わざとだ……!