9.一組の
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私たちは、2人で雀荘に向かった。
どこの雀荘に行くかは分からないけれど、とにかく付いていく。
着いた先は、私の知らない建物だった。
「こんなところにもあったのね」
「その辺のとこよりは高レートだから」
「へぇ」
入っていくアカギを追って、私も中を伺う。
普通の雀荘と、特に大した違いはないように見えるけど。やはり、客層が違うのだろうか。
すると、
「あ、あいつ、また来た……!」
アカギを見て、ざわざわし始める者が。
「またいじめたの? あなたの麻雀で」
「暇だったから」
「気持ちは分かるわ」
彼らは、アカギが私のような女を連れてきたことに驚いていた。そして、その内の1人が近づいてきた。
「あんた。今日も打つんだろ?」
「まぁね」
「また絞りに来たのか」
「どうだか」
「とは言っても、もう俺らにあんたの実力は割れてるんだ。このままじゃあんた、誰とも同じ卓囲めねぇよ」
「ふーん」
「が、まあ、俺たちだってあんたから負けた分取り返したいんだ。だから、」
男は、私の方を見た。
「あんた、ハンデとして、その女と交代で打ってくれないか」
「……へえ?」
「五巡ずつくらいで良いからさ、交代するんだよ。それなら、俺らにも勝ちの目はある」
ああなるほど。彼らは、私のことを下に見ているのか。麻雀なんて打てない、打てても、初心者だと見込んでいる。そんな私がアカギとコンビを組めば、アカギの真価を発揮できないと思い込んでいるみたいだ。なるほどなるほど?
見渡すと、私を知っているはずの者もいた。しかし、彼らは口をつぐんでいる。ああ、私のファンとやらか。だから、私が華麗に勝つところを見たくて、黙っている。間違っても、その女は強いからやめておけ、なんて忠告はしなさそうだ。ふふ、そんなに私の闘牌が見たいか。
「受けるよ」
アカギは言った。私は、驚いたフリをする。
「打とう。東雲、いいね」
「いい、けど……」
「結構結構。それじゃあ、お2人はここに」
雀卓の4人席の内の1つに、椅子が2つ、横に連なった。コンビ打ちだからそうしたんだろうけど、これじゃあ少し打ちにくいかも。
「椅子は2つも要らねぇよ」
アカギが1つどかして、片方の真ん中に座った。
「つったって、あんたの連れはどこに座るんだよ?」
「ああ」
アカギは事も投げに、自分の膝を指差した。
「ここ」
どこの雀荘に行くかは分からないけれど、とにかく付いていく。
着いた先は、私の知らない建物だった。
「こんなところにもあったのね」
「その辺のとこよりは高レートだから」
「へぇ」
入っていくアカギを追って、私も中を伺う。
普通の雀荘と、特に大した違いはないように見えるけど。やはり、客層が違うのだろうか。
すると、
「あ、あいつ、また来た……!」
アカギを見て、ざわざわし始める者が。
「またいじめたの? あなたの麻雀で」
「暇だったから」
「気持ちは分かるわ」
彼らは、アカギが私のような女を連れてきたことに驚いていた。そして、その内の1人が近づいてきた。
「あんた。今日も打つんだろ?」
「まぁね」
「また絞りに来たのか」
「どうだか」
「とは言っても、もう俺らにあんたの実力は割れてるんだ。このままじゃあんた、誰とも同じ卓囲めねぇよ」
「ふーん」
「が、まあ、俺たちだってあんたから負けた分取り返したいんだ。だから、」
男は、私の方を見た。
「あんた、ハンデとして、その女と交代で打ってくれないか」
「……へえ?」
「五巡ずつくらいで良いからさ、交代するんだよ。それなら、俺らにも勝ちの目はある」
ああなるほど。彼らは、私のことを下に見ているのか。麻雀なんて打てない、打てても、初心者だと見込んでいる。そんな私がアカギとコンビを組めば、アカギの真価を発揮できないと思い込んでいるみたいだ。なるほどなるほど?
見渡すと、私を知っているはずの者もいた。しかし、彼らは口をつぐんでいる。ああ、私のファンとやらか。だから、私が華麗に勝つところを見たくて、黙っている。間違っても、その女は強いからやめておけ、なんて忠告はしなさそうだ。ふふ、そんなに私の闘牌が見たいか。
「受けるよ」
アカギは言った。私は、驚いたフリをする。
「打とう。東雲、いいね」
「いい、けど……」
「結構結構。それじゃあ、お2人はここに」
雀卓の4人席の内の1つに、椅子が2つ、横に連なった。コンビ打ちだからそうしたんだろうけど、これじゃあ少し打ちにくいかも。
「椅子は2つも要らねぇよ」
アカギが1つどかして、片方の真ん中に座った。
「つったって、あんたの連れはどこに座るんだよ?」
「ああ」
アカギは事も投げに、自分の膝を指差した。
「ここ」