8.変化
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やっと落ち着いてきて、私は急にあることを思い出す。
「お風呂、入らないと」
昨日は色々なことがあって、夜はそのまま寝てしまった。あの状況で、1人で入浴する勇気もなかったし。
でも、アカギという異性と一緒にいるのに、風呂に入っていないというのは良くない。何より、私の価値を下げてしまう。
そう考えると、一刻も早く入りたいと思えて来た。
「入らせてもらいます」
アカギに告げ、風呂に向かう。
「洗ってやろうか」
口の端をあげて、私の反応を楽しむアカギ。
「結構よ!」
「そう」
……そんな気も、ないくせに。
いや、ちょっと待って。そう言えば、アカギが家にいる時に私がここで入浴するというのは初めてのことだ。
アカギも流石に自分の家で若い女がシャワーを浴びるとなると、反応してしまうのかもしれない。案外、今の「洗ってやろうか」、という誘いも、本心だったりして。
私はそんなことを考えながら、下着や服、バスタオルを脱衣所に準備し、スルスルと服を脱いだ。もちろん扉には鍵をかけ、入ってこれないようにはしてある。
まぁ、たとえ開けていてもアカギはこっちに来ないだろうけど。
そして、私は風呂で優雅なひとときを過ごした。気持ちいい。
やっぱり、自分磨きというのは必要で、常に清潔でいることも私という女を演出するための手段の1つだ。
身体を洗うと、心身ともに輝きを取り戻せた気がした。
朝風呂を終え、さっぱりした私は、バスタオルで身体を拭いた。
その時、洗面台の鏡に映った自分の姿を見て、首元につけられた赤い痕を発見した。
「これ……」
昨夜、アカギが私につけたしるし。まだしっかり残っている。
服を着たが、やはりちらりと見えている。
まるで彼の所有物の証みたい、と笑った。
髪を濡らしたままアカギの方へ戻る。
まだ身体がホカホカしており、顔が赤い。
「東雲」
「ん」
「欲求不満なの?」
「はっ?」
思いもよらぬ言葉がアカギの口から飛び出したので、驚く。
「違うけど、どうして」
「誘ってるんじゃないんだ」
「……違う」
噓。風呂上がりの私に色気があることはおおよそ分かっている。それで、アカギの反応も見てやろうと思ったのだけれど。
「アカギはそういう風になったりしないの?」
「オレも男だぜ」
「意外」
「……あんたはオレをなんだと思ってるんだ」
「悪魔とか?」
私が言うと、アカギはまたそれか、と呟いた。
「あんたこそ、男をたぶらかす妖怪のくせに」
「お風呂、入らないと」
昨日は色々なことがあって、夜はそのまま寝てしまった。あの状況で、1人で入浴する勇気もなかったし。
でも、アカギという異性と一緒にいるのに、風呂に入っていないというのは良くない。何より、私の価値を下げてしまう。
そう考えると、一刻も早く入りたいと思えて来た。
「入らせてもらいます」
アカギに告げ、風呂に向かう。
「洗ってやろうか」
口の端をあげて、私の反応を楽しむアカギ。
「結構よ!」
「そう」
……そんな気も、ないくせに。
いや、ちょっと待って。そう言えば、アカギが家にいる時に私がここで入浴するというのは初めてのことだ。
アカギも流石に自分の家で若い女がシャワーを浴びるとなると、反応してしまうのかもしれない。案外、今の「洗ってやろうか」、という誘いも、本心だったりして。
私はそんなことを考えながら、下着や服、バスタオルを脱衣所に準備し、スルスルと服を脱いだ。もちろん扉には鍵をかけ、入ってこれないようにはしてある。
まぁ、たとえ開けていてもアカギはこっちに来ないだろうけど。
そして、私は風呂で優雅なひとときを過ごした。気持ちいい。
やっぱり、自分磨きというのは必要で、常に清潔でいることも私という女を演出するための手段の1つだ。
身体を洗うと、心身ともに輝きを取り戻せた気がした。
朝風呂を終え、さっぱりした私は、バスタオルで身体を拭いた。
その時、洗面台の鏡に映った自分の姿を見て、首元につけられた赤い痕を発見した。
「これ……」
昨夜、アカギが私につけたしるし。まだしっかり残っている。
服を着たが、やはりちらりと見えている。
まるで彼の所有物の証みたい、と笑った。
髪を濡らしたままアカギの方へ戻る。
まだ身体がホカホカしており、顔が赤い。
「東雲」
「ん」
「欲求不満なの?」
「はっ?」
思いもよらぬ言葉がアカギの口から飛び出したので、驚く。
「違うけど、どうして」
「誘ってるんじゃないんだ」
「……違う」
噓。風呂上がりの私に色気があることはおおよそ分かっている。それで、アカギの反応も見てやろうと思ったのだけれど。
「アカギはそういう風になったりしないの?」
「オレも男だぜ」
「意外」
「……あんたはオレをなんだと思ってるんだ」
「悪魔とか?」
私が言うと、アカギはまたそれか、と呟いた。
「あんたこそ、男をたぶらかす妖怪のくせに」