5.売買
名前変換はコチラから
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
アカギがお風呂用品も買っておいてくれたおかげで、銭湯にはすぐ入れた。さっぱりとして出たのに、また同じ服を着なくてはならないので少し嫌になる。とりあえずあと数着、服が欲しい。
……この金は、私への小遣いと考えて良いのかな。だったら、買えるけど。
そもそも、この金を持って私はいつでも逃げられる。ってことは、アカギは去る者追わず、の精神で私を側に置いているということか。買われておいて、なんだか複雑な気分だ。
どうせなら服を少し買って、食材の買い物をして帰ろう。そして、アカギに私の作ったご飯でも食べさせてやるか。よし、そうしよう。
街を歩き、着こなせそうな服を数枚買い、今度は食べ物や調味料を買う。
……米が重い。少し買いすぎたかも。
私が家に着く頃にはもう夕暮れ時だった。
「よいしょ」
まだアカギは帰ってきていない。今の内に晩御飯を作っておこう。
とりあえず米を炊き、味噌汁や焼き魚など、ごく普通の和食料理を作った。それだけじゃ寂しいので、肉じゃがと和え物も頑張った。
なるほど、私にしては良くやった方だ。
後はアカギの帰りを待つだけ……。
その間、何をしていようか。
ふと、部屋を見渡すと、暇つぶしに最高の物を見つけた。
部屋の端に麻雀牌があったのだ。さっきは見逃していたみたいだ。やっぱり、アカギも麻雀が好きなんだな。そう思って、適当に打って待った。
パチ、パチと虚しい音だけが響く。
—————————————————————
そして、夜になってしまった。
……遅い。とても遅い。アカギ、まだ?
今日も勝負に行っているのだろうか。
仕方なく、1人で晩御飯を食べる。もちろん、アカギの分は残しておくが。
でも、どうせなら2人で食べたかった、なんて。
少しして、自分が眠ってしまったことに気付く。起きてみると0時だった。もしかして今夜は帰って来ないんじゃないか、と思う。いや、私を捨てたってことも……。ううん、そんなことない。私は不安を押し隠した。
よし。あと1時間だけ待って、帰って来なかったら寝よう。
そして30分後。
扉の開く音がした。帰ってきた!
私はびくっと背中を正した。
あ、でも待って。こんな遅くまでアカギを待っていたことがバレたら、なんか照れ臭い。寝たふりでもしようかな。
なんてもたもた考えている内に、足音は近づいて、私のいる部屋まで入ってきてしまった。
「……起きてたの」
驚いた顔をするアカギ。
私は何か言わなくちゃと焦った。結果、
「……おかえりなさい」
「ただいま」
と、夫婦のような挨拶から始まってしまった。
……この金は、私への小遣いと考えて良いのかな。だったら、買えるけど。
そもそも、この金を持って私はいつでも逃げられる。ってことは、アカギは去る者追わず、の精神で私を側に置いているということか。買われておいて、なんだか複雑な気分だ。
どうせなら服を少し買って、食材の買い物をして帰ろう。そして、アカギに私の作ったご飯でも食べさせてやるか。よし、そうしよう。
街を歩き、着こなせそうな服を数枚買い、今度は食べ物や調味料を買う。
……米が重い。少し買いすぎたかも。
私が家に着く頃にはもう夕暮れ時だった。
「よいしょ」
まだアカギは帰ってきていない。今の内に晩御飯を作っておこう。
とりあえず米を炊き、味噌汁や焼き魚など、ごく普通の和食料理を作った。それだけじゃ寂しいので、肉じゃがと和え物も頑張った。
なるほど、私にしては良くやった方だ。
後はアカギの帰りを待つだけ……。
その間、何をしていようか。
ふと、部屋を見渡すと、暇つぶしに最高の物を見つけた。
部屋の端に麻雀牌があったのだ。さっきは見逃していたみたいだ。やっぱり、アカギも麻雀が好きなんだな。そう思って、適当に打って待った。
パチ、パチと虚しい音だけが響く。
—————————————————————
そして、夜になってしまった。
……遅い。とても遅い。アカギ、まだ?
今日も勝負に行っているのだろうか。
仕方なく、1人で晩御飯を食べる。もちろん、アカギの分は残しておくが。
でも、どうせなら2人で食べたかった、なんて。
少しして、自分が眠ってしまったことに気付く。起きてみると0時だった。もしかして今夜は帰って来ないんじゃないか、と思う。いや、私を捨てたってことも……。ううん、そんなことない。私は不安を押し隠した。
よし。あと1時間だけ待って、帰って来なかったら寝よう。
そして30分後。
扉の開く音がした。帰ってきた!
私はびくっと背中を正した。
あ、でも待って。こんな遅くまでアカギを待っていたことがバレたら、なんか照れ臭い。寝たふりでもしようかな。
なんてもたもた考えている内に、足音は近づいて、私のいる部屋まで入ってきてしまった。
「……起きてたの」
驚いた顔をするアカギ。
私は何か言わなくちゃと焦った。結果、
「……おかえりなさい」
「ただいま」
と、夫婦のような挨拶から始まってしまった。