5.売買
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「ふーん……そんなにオレと一緒にいたいんだ」
「なっ!」
「ククっ、冗談」
「わ、私があなたに付いていくのは、面白そうな勝負と出会える予感がするから、だからね!」
「まぁそう必死になるな。言ったからにはちゃんと連れてく。オレもあんたに興味があるし」
え、私に興味? どういう意味でだろう。
考えていると、アカギは既にまとめてあった最低限の荷物を肩に担いだ。私も慌てて買ってもらった日用品を手にし、さっきまで寝ていた布団に目を向けた。
「この布団は良いの?」
「要らない」
「そっか」
大方の家具はまた新しく調達するんだろう。私と一緒で、彼も金の使い道が無いから、そういう風にして散財するしかない。アカギはその金で、女とかも買ってきたのかな。女性経験が全く無いとは思えないし、そうだったりするんだろう。それとも、普通に遊んできてたりして。
アカギの匂いのする布団を少し名残惜しく思いながら、礼儀として布団を畳んでおいた。アカギはそんなの良いのに、とか言ってたけど。
そして、外に出て、またアカギの後ろを付いていった。まるでペットのように。
しかしこうして見ると、アカギはやっぱり脚が長い。私も自分の体型には多少の自信はあるけれど、アカギは男だからずっと背も高いし。
ちぇ、と思う。
何か1つでも完勝できることがあれば良いのに。
勝負でも負けるし、挙げ句の果てに救われるし。
外見で全く負けてるってことはないだろうけど、勝てる気もしない。
ちぇっ。
しばらく歩いて、二階建ての建物が見えてきた。さっきの建物より少し綺麗だが、豪華過ぎることもない。アカギがその階段を上がっていくので、慌ててカンカンと音を立てて上る。
一階には誰も住んでいないような気がした。
「ここ」
アカギが顎で指すので、私はまたそろりと中に入った。アカギは荷物を中に入れたものの、自分は入ってこない。
そして、金を少し取り出して私の方によこした。
「これで好きなもの食べときな。向こうに銭湯もあったから、好きにすれば良い」
私は両手で金を受け取って、頷いた。アカギは私に背を向けて言った。
「少し出掛ける」
彼はUターンして階段を下り、どこかへ消えた。
……ほんと、自由気ままな男。一カ所に留まらないっていうのは本当だったみたい。探しても中々見つからないはずだ。
私は渡されたものを見つめ、さて、何を食べようかなどと考えた。その前に、家の奥の方まで入って部屋を確認しなきゃ。
見ると、机だの布団だのといった最低限の家具は既に置いてあり、逆に言えば最低限必要なものしか置いていなかった。一応調理場もある。風呂やトイレなども綺麗だが、私とアカギが同じ場所を使うと考えると変な気持ちになる。
そうだ、とりあえず銭湯に行って身体を綺麗にしよう。昨日帰ってきてからまだ風呂に入っていない。臭ってないよな、と不安になる。
私はその金を持ち、とりあえず銭湯に向かった。
「なっ!」
「ククっ、冗談」
「わ、私があなたに付いていくのは、面白そうな勝負と出会える予感がするから、だからね!」
「まぁそう必死になるな。言ったからにはちゃんと連れてく。オレもあんたに興味があるし」
え、私に興味? どういう意味でだろう。
考えていると、アカギは既にまとめてあった最低限の荷物を肩に担いだ。私も慌てて買ってもらった日用品を手にし、さっきまで寝ていた布団に目を向けた。
「この布団は良いの?」
「要らない」
「そっか」
大方の家具はまた新しく調達するんだろう。私と一緒で、彼も金の使い道が無いから、そういう風にして散財するしかない。アカギはその金で、女とかも買ってきたのかな。女性経験が全く無いとは思えないし、そうだったりするんだろう。それとも、普通に遊んできてたりして。
アカギの匂いのする布団を少し名残惜しく思いながら、礼儀として布団を畳んでおいた。アカギはそんなの良いのに、とか言ってたけど。
そして、外に出て、またアカギの後ろを付いていった。まるでペットのように。
しかしこうして見ると、アカギはやっぱり脚が長い。私も自分の体型には多少の自信はあるけれど、アカギは男だからずっと背も高いし。
ちぇ、と思う。
何か1つでも完勝できることがあれば良いのに。
勝負でも負けるし、挙げ句の果てに救われるし。
外見で全く負けてるってことはないだろうけど、勝てる気もしない。
ちぇっ。
しばらく歩いて、二階建ての建物が見えてきた。さっきの建物より少し綺麗だが、豪華過ぎることもない。アカギがその階段を上がっていくので、慌ててカンカンと音を立てて上る。
一階には誰も住んでいないような気がした。
「ここ」
アカギが顎で指すので、私はまたそろりと中に入った。アカギは荷物を中に入れたものの、自分は入ってこない。
そして、金を少し取り出して私の方によこした。
「これで好きなもの食べときな。向こうに銭湯もあったから、好きにすれば良い」
私は両手で金を受け取って、頷いた。アカギは私に背を向けて言った。
「少し出掛ける」
彼はUターンして階段を下り、どこかへ消えた。
……ほんと、自由気ままな男。一カ所に留まらないっていうのは本当だったみたい。探しても中々見つからないはずだ。
私は渡されたものを見つめ、さて、何を食べようかなどと考えた。その前に、家の奥の方まで入って部屋を確認しなきゃ。
見ると、机だの布団だのといった最低限の家具は既に置いてあり、逆に言えば最低限必要なものしか置いていなかった。一応調理場もある。風呂やトイレなども綺麗だが、私とアカギが同じ場所を使うと考えると変な気持ちになる。
そうだ、とりあえず銭湯に行って身体を綺麗にしよう。昨日帰ってきてからまだ風呂に入っていない。臭ってないよな、と不安になる。
私はその金を持ち、とりあえず銭湯に向かった。