3.対峙
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「な、なんで……なんで、東雲さんがっ」
治さんは目を見開いて私を指差した。
「どういう……ことなんですか?」
「なに、2人とも知り合いなの」
アカギも知らなかったみたい。
「し、知り合い、ですけどっ」
私も少し混乱していた。どうしてここに治さんが? なぜ赤木しげると一緒にいるの?
その瞬間、フラッシュバックが起こった。
「周りの先輩が、本当に酷かったんですよ。夜な夜な麻雀をして、僕の給料からお金を抜き取っていくんです」
「麻雀?」
・
「それで、僕の尊敬する人が教えてくれたんです。僕がカモにされてるってこと」
「カモに……。でも、それが分かるなんて、その人も結構すごいんじゃないですか?」
・
「そう! そうなんです。しかもその人、先輩達から僕のお金を取り返してくれたんですよ!」
・
「僕なんかとは比べ物にならないくらい、その人はすごいんですよ。あの、東雲さんには言えないようなすごいこともしてて」
・
・
“東雲さんには言えないようなすごいこともしてて”。
ああ、そういうことだったのか。治さんが尊敬していた人が、まさか赤木しげるだったとは。
組の皆も少しがやついている。
「待て。アカギに付いている治と、アカギと闘う東雲に関係があるとすれば、それは真剣勝負の妨げになる可能性が大いにある。そこの2人の関係性を話す義務があるだろう。なぁ、東雲?」
石川が私に発言を促した。
仕方なく、口を開く。
「関係って言っても、大したものじゃありませんよ。私が引ったくりに遭った際、助けてくれたのが治さんだったってだけです」
「へぇ、そんなことしてたんだ」
アカギが少し笑って治さんに顔を向けると、治さんはなぜか赤くなった。
「なるほど、ではそれ以来会っていないのか? なぜそれだけの関係性のやつが互いに名前を知っている?」
「それは、私がお礼に喫茶店でお茶を、と提案したからですよ。その時に知り合ったというか。それだけです」
「最後に会ったのは?」
「約1週間前」
どうせここで嘘をついても、監視されていたのだからすぐにバレてしまう。あの喫茶店で再会したことは調べればすぐに分かるからだ。
そこで、特に思うこともなく、約1週間前、と私は発言したが、それを訂正する者がいた。
「……6日前です」
治さんだった。
治さんは目を見開いて私を指差した。
「どういう……ことなんですか?」
「なに、2人とも知り合いなの」
アカギも知らなかったみたい。
「し、知り合い、ですけどっ」
私も少し混乱していた。どうしてここに治さんが? なぜ赤木しげると一緒にいるの?
その瞬間、フラッシュバックが起こった。
「周りの先輩が、本当に酷かったんですよ。夜な夜な麻雀をして、僕の給料からお金を抜き取っていくんです」
「麻雀?」
・
「それで、僕の尊敬する人が教えてくれたんです。僕がカモにされてるってこと」
「カモに……。でも、それが分かるなんて、その人も結構すごいんじゃないですか?」
・
「そう! そうなんです。しかもその人、先輩達から僕のお金を取り返してくれたんですよ!」
・
「僕なんかとは比べ物にならないくらい、その人はすごいんですよ。あの、東雲さんには言えないようなすごいこともしてて」
・
・
“東雲さんには言えないようなすごいこともしてて”。
ああ、そういうことだったのか。治さんが尊敬していた人が、まさか赤木しげるだったとは。
組の皆も少しがやついている。
「待て。アカギに付いている治と、アカギと闘う東雲に関係があるとすれば、それは真剣勝負の妨げになる可能性が大いにある。そこの2人の関係性を話す義務があるだろう。なぁ、東雲?」
石川が私に発言を促した。
仕方なく、口を開く。
「関係って言っても、大したものじゃありませんよ。私が引ったくりに遭った際、助けてくれたのが治さんだったってだけです」
「へぇ、そんなことしてたんだ」
アカギが少し笑って治さんに顔を向けると、治さんはなぜか赤くなった。
「なるほど、ではそれ以来会っていないのか? なぜそれだけの関係性のやつが互いに名前を知っている?」
「それは、私がお礼に喫茶店でお茶を、と提案したからですよ。その時に知り合ったというか。それだけです」
「最後に会ったのは?」
「約1週間前」
どうせここで嘘をついても、監視されていたのだからすぐにバレてしまう。あの喫茶店で再会したことは調べればすぐに分かるからだ。
そこで、特に思うこともなく、約1週間前、と私は発言したが、それを訂正する者がいた。
「……6日前です」
治さんだった。