17.寝ぐら*
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少しアカギと戯れた私は、さっそくアカギと距離をとった。
「どうしたの、急にしおらしくなって」
「……流石に、心臓がもたないの」
「あんた、そんなにウブだったんだ。もう、一回抱かれてるのに」
「それとこれとは、別なの! あれは……、また、別」
「そう。じゃあ、あんたと遊ぶのはまた今度にしよう」
「え」
「荷物、まとめなよ。あんた、服とか色々買い込んでたでしょ」
確かにそうだ。今夜ここを出るんだから。
とりあえず、私は言われた通りに、荷造りを始めた。
アカギは向こうの部屋に行った。
物理的に距離をとって、ようやく、私に実感が湧いてきた。
つまり……史上初、アカギの女になれた……かも、しれない件について。
とは言え、私は、アカギにとっての1番にはなれない。これはずっと昔から分かっていたこと。
アカギにとっては、女なんて、二の次。
結婚するとか、子供を作るとか、そういったことは、しないだろう。ちなみに、私もするつもりはない。
彼は勝負の世界に生きているし、私もそうだ。
たとえそれでも、私は、嬉しくてたまらない。
だって、そんなアカギが、私を受け入れてくれたんだもの! それに、私を欲しがってくれた。
これがどれだけ幸せなのかっていうのは、多分、他の女の子には分からないんだろうな。
普通は、一緒にいることさえ出来ない男。それなのに、私だけが、この私だけが彼と一緒にいることを許されてるんだから!
それがいつまでなのかっていうのは、分からないけど。でも、今はそれで十分。
とにかく、私は可愛がられてる!
あーもう、夢じゃないよね? 本当に嬉しい。
これから新しい場所に行くけれど、きっと、そこも長居はしないんだろう。
どれだけ一緒に、こうやって転々と過ごせるかな?
というのも、アカギが私を捨てる時は、言ってくれないんだと思うから。ある日突然、家に帰ってこない、なんてことは、十分に考えられる。
その時は、その時だ。
私はひとり、勝負を続けよう。
アカギが、私を捨てるかどうか、ってね。
そう、アカギと私に明確な関係性なんてない。例えば、付き合っているとか、恋人同士であるとか、そういったレッテルは、今まで通り、貼られることはないだろう。
私たちは、「いま」を大事にする者同士。
私たちは、いま、互いを欲しがっている。
ただ、それだけの関係性。
それはとても軽く、吹けば飛ぶような繋がりだけど、そんな軽さが、お互いに心地良い。
私は、荷物をまとめ終わり、ついでに、自分の考えもまとまったところで、向こうにいたアカギに声をかけた。
「終わったよ」
「ん」
アカギの荷物は、やはり少ない。
「次は、どこへ行くの?」
「ああ」
アカギは思い出したかのように、言った。
「この辺りじゃなくて、どこか遠くに行くつもり」
「遠く?」
「嫌?」
「ううん」
私は笑った。
「たのしみ」
「どうしたの、急にしおらしくなって」
「……流石に、心臓がもたないの」
「あんた、そんなにウブだったんだ。もう、一回抱かれてるのに」
「それとこれとは、別なの! あれは……、また、別」
「そう。じゃあ、あんたと遊ぶのはまた今度にしよう」
「え」
「荷物、まとめなよ。あんた、服とか色々買い込んでたでしょ」
確かにそうだ。今夜ここを出るんだから。
とりあえず、私は言われた通りに、荷造りを始めた。
アカギは向こうの部屋に行った。
物理的に距離をとって、ようやく、私に実感が湧いてきた。
つまり……史上初、アカギの女になれた……かも、しれない件について。
とは言え、私は、アカギにとっての1番にはなれない。これはずっと昔から分かっていたこと。
アカギにとっては、女なんて、二の次。
結婚するとか、子供を作るとか、そういったことは、しないだろう。ちなみに、私もするつもりはない。
彼は勝負の世界に生きているし、私もそうだ。
たとえそれでも、私は、嬉しくてたまらない。
だって、そんなアカギが、私を受け入れてくれたんだもの! それに、私を欲しがってくれた。
これがどれだけ幸せなのかっていうのは、多分、他の女の子には分からないんだろうな。
普通は、一緒にいることさえ出来ない男。それなのに、私だけが、この私だけが彼と一緒にいることを許されてるんだから!
それがいつまでなのかっていうのは、分からないけど。でも、今はそれで十分。
とにかく、私は可愛がられてる!
あーもう、夢じゃないよね? 本当に嬉しい。
これから新しい場所に行くけれど、きっと、そこも長居はしないんだろう。
どれだけ一緒に、こうやって転々と過ごせるかな?
というのも、アカギが私を捨てる時は、言ってくれないんだと思うから。ある日突然、家に帰ってこない、なんてことは、十分に考えられる。
その時は、その時だ。
私はひとり、勝負を続けよう。
アカギが、私を捨てるかどうか、ってね。
そう、アカギと私に明確な関係性なんてない。例えば、付き合っているとか、恋人同士であるとか、そういったレッテルは、今まで通り、貼られることはないだろう。
私たちは、「いま」を大事にする者同士。
私たちは、いま、互いを欲しがっている。
ただ、それだけの関係性。
それはとても軽く、吹けば飛ぶような繋がりだけど、そんな軽さが、お互いに心地良い。
私は、荷物をまとめ終わり、ついでに、自分の考えもまとまったところで、向こうにいたアカギに声をかけた。
「終わったよ」
「ん」
アカギの荷物は、やはり少ない。
「次は、どこへ行くの?」
「ああ」
アカギは思い出したかのように、言った。
「この辺りじゃなくて、どこか遠くに行くつもり」
「遠く?」
「嫌?」
「ううん」
私は笑った。
「たのしみ」