私は目を見開いたまま、首を横に振った。
アカギが私の肩に手を置いたので、身体が無意識に跳ねる。

「だったら、つらいでしょ」

1番辛いのは、あなたにこの状況を見られたことよ……！
でも、確かに、身体は刺激の続きを求めてる。
それは仕方のない事実。

「じゃあ、出てってよぉ」

顔を伏せて言うと、アカギはそれを、「確かにそうだ」と可笑しそうに笑い飛ばした。

「あんたの言う通り、今オレが出ていけば問題は無いんだろう。でも、それじゃ駄目なんだ。折角こんな面白いものが観れたのに、それじゃあつまらない」
「お、面白いもの、ですって……」

私は呆然としたが、

「そ、そんなことほざいてないで、出ていけって言ってんの」

と応戦した。

「出ていったら、ソノ続きをするんでしょ？」
「う……、そんなこと関係ないじゃない。デリカシーってものがないの」
「なんだそれ」

そう言って、アカギは私の前に座った。

「一応、オレはあんたの主人だぜ」

主人……。“旦那”という意味で言ったのではないことは、私にも分かる。

「ほら。続き、しなよ」
「え……？」
「あんたのしたいこと。さっき下着を濡らしてるのは見えたからさ」
「嘘っ」
「ねえ、早く。舞美、普段はどうやってしてるの？」

舞美、と呼ばれると、もうそれだけで彼には抗えない。
それに、私の身体の疼きも、もう限界だった。

「う……、」

私は、少し脚を開いた。

「あれ、やけに素直だね。凄く良い眺め」
「嫌なのに……なんか……」
「嫌なの？ 冗談でしょ。たまらないって顔してるぜ」
「そんな、うそよ」
「で？ ……そのあと、どうするんだっけ？」

優しい口調で先を促されると、私はギャップに堕ちてしまい、結局アカギの言う通りになってしまう。びくびくしながら、私は下着の上の部分から手を差し込み、指をそろりと挿れた。
これなら、アカギからは、下着自身が邪魔して、大事なところは見えないはず。

そして、既に濡れているソコの様子を探る。

「ふ、ぅ」

指を動かす時に出てしまう吐息は、触ってない方の手を口に押し付けて殺した。
そして、ショーツの中で自分の好きなように指を動かした。少し動かせば、もう理性なんか死んでしまい、その先は本能のままに従った。

「ふ、っ……ふ、」
「フフ。やっぱり我慢してたんだ」

アカギはじっと局部を見だした。そういう風に見られると、まるで中が透けて見えるのかと思ってしまう。というか、アカギの前でこんなこと……、絶対、おかしい。だめ。

そんなこと分かってる。
でも……でも、止まんないの！
熱くて、色んなところが溶け出してもおかしくないほど。
もしかして私、こんな状況に、興奮してる……？

「う、あっ……、ふっ」
「そんなにイイんだ。声、出しても良いのに」

涙目で顔をあげると、アカギの妖艶な目と合ってしまい、その瞳に私の身体は反応してしまった。

その後は、ぐちゅぐちゅと音を立てるのも厭わず、一心不乱に指を出し入れし始めた。