14.ひとり*
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そんな欲を誤魔化すように、私は家事を済ませた後、お小遣いを掴み、パチ屋に足を運んだ。
勿論遊びの範囲だ。これは金を稼ぐためにやるのではなく、ただ別のことがしたかったからやるだけであって、パチンコ自体にそこまで執着はしていない。
とにかく打ち込んだ。
が、まぁ当たったは当たった。
一応、私の博奕能力は、まだ天に見放されてはいないことを確認できる。
さて。この辺にしておくか、と思って景品を交換する。
現金が欲しかったわけではないから、お菓子とかを適当に貰っていく。
煙草もある。あ、ハイライトだ!
どうせならそれも貰おう。
私は手一杯の荷物で帰った。
「あれ、どうしたのそれ」
「あ、おかえり。帰ってたの」
「まぁね」
既に帰っていたアカギ。
和室で休憩をしていたようだ。
「これは、パチンコでちょっとね」
「珍しいな、あんたがパチンコなんて」
「そう? ま、気晴らしに」
私は平常心で景品を取り出した。
アカギ、今日は割と早く家に帰ってきたのね。ああ、やっぱり、家で一人でシていたら、見つかっていたかもしれない。危なかった。
「見て」
私は畳に座って、ハイライトをちらりと見せた。
「お……」
アカギが食いついた。
「いいね。銘柄、覚えてたんだ」
「うん。あげる」
「どうも」
あなたにとってはただの煙草の銘柄だとしても、私にとっては、謎に包まれたアカギの、貴重な情報。覚えておくに決まってるじゃない。
「他のは吸わないの?」
「ん……。今はこれがしっくり来るかな」
言いながら、アカギは煙草に手を伸ばし、火を付けた。
正真正銘の、ヘビースモーカー。
「へぇ……。そうなの」
「あんたは吸わないね」
「あんまり縁がなかったの。それに、吸い方がよく分からないわ」
「……じゃあ、試してみる?」
アカギは、私に煙草ケースを差し出した。
おそるおそる手にとってみると、なんだか不思議な感じがした。
「くわえなよ」
「う、うん」
“くわえる”って表現……なんか卑猥だな。
そう考えてしまうのは、私が欲求不満だから?
それとも、相手がアカギだから?
アカギが手招きする。
「おいで。火、付けてやるから」
「ん」
アカギの方へ四つん這いで移動する。
そして、口に咥えた煙草を、「ん」と突き出した。
勿論遊びの範囲だ。これは金を稼ぐためにやるのではなく、ただ別のことがしたかったからやるだけであって、パチンコ自体にそこまで執着はしていない。
とにかく打ち込んだ。
が、まぁ当たったは当たった。
一応、私の博奕能力は、まだ天に見放されてはいないことを確認できる。
さて。この辺にしておくか、と思って景品を交換する。
現金が欲しかったわけではないから、お菓子とかを適当に貰っていく。
煙草もある。あ、ハイライトだ!
どうせならそれも貰おう。
私は手一杯の荷物で帰った。
「あれ、どうしたのそれ」
「あ、おかえり。帰ってたの」
「まぁね」
既に帰っていたアカギ。
和室で休憩をしていたようだ。
「これは、パチンコでちょっとね」
「珍しいな、あんたがパチンコなんて」
「そう? ま、気晴らしに」
私は平常心で景品を取り出した。
アカギ、今日は割と早く家に帰ってきたのね。ああ、やっぱり、家で一人でシていたら、見つかっていたかもしれない。危なかった。
「見て」
私は畳に座って、ハイライトをちらりと見せた。
「お……」
アカギが食いついた。
「いいね。銘柄、覚えてたんだ」
「うん。あげる」
「どうも」
あなたにとってはただの煙草の銘柄だとしても、私にとっては、謎に包まれたアカギの、貴重な情報。覚えておくに決まってるじゃない。
「他のは吸わないの?」
「ん……。今はこれがしっくり来るかな」
言いながら、アカギは煙草に手を伸ばし、火を付けた。
正真正銘の、ヘビースモーカー。
「へぇ……。そうなの」
「あんたは吸わないね」
「あんまり縁がなかったの。それに、吸い方がよく分からないわ」
「……じゃあ、試してみる?」
アカギは、私に煙草ケースを差し出した。
おそるおそる手にとってみると、なんだか不思議な感じがした。
「くわえなよ」
「う、うん」
“くわえる”って表現……なんか卑猥だな。
そう考えてしまうのは、私が欲求不満だから?
それとも、相手がアカギだから?
アカギが手招きする。
「おいで。火、付けてやるから」
「ん」
アカギの方へ四つん這いで移動する。
そして、口に咥えた煙草を、「ん」と突き出した。