サターンのとある一日
「あの……みんなに会ってどうするんですか?」
「もちろん、みんなにサターンを紹介するんだよ」
「演技はもうしなくていいんですか?」
「うん。ほたるちゃんの真意もわかったし、後は楽しく遊んじゃおう!」
「ふふっ」
「あ、やっと笑ってくれた!」
「やっと笑えました」
クスクスと笑いあう。いつぶりだろう。こんな笑顔ができたのは。
「ほたるに感謝ですね」
「うん。じゃあ行こう!」
そうしてプリンセスたち五人が居る部屋へ向かった。
「やっほ~」
「こんにちは」
「あら……ちびうさちゃんにほたるちゃん」
「どしたの? 今日はやけに上機嫌じゃない」
「ふっふっふ……この子は誰だと思う?」
「えっ?」
「ほたるちゃんでしょ?」
「ぶー!」
スモールレディが、可愛らしく指でバッテンを作りながら言う。
「じゃあ誰だっていうのよ?」
「正解はサターンでした~」
沈黙が流れた後。
「えぇっ!?」
みんなが同時に驚く。
「あなた、サターンなの?」
「はい」
「ほたるちゃんは?」
「それが……」
わたしは事情を説明した。
「そっか。じゃあほたるちゃんは眠ってるのね?」
「はい。プリンセス」
「あはは、うさぎって呼んでほしいな」
「わかりました。うさぎ」
「でもほたるちゃんも可愛いイタズラをするのね」
「今日は本当に大変な一日でした」
「でも、楽しかった?」
「……はい!」
わたしは正直に答えた。ほたるの気遣いをかみしめながら。
「じゃあもっと楽しもうか!」
「えっ」
「うさぎちゃん?」
「みんなでクラウンへゴー!」
「そういうことか」
みんなが席を立ち始める。
「作戦会議ですね?」
「ふふっ、違うわよ」
「えっと……」
「クラウンといったらゲーセンでしょ!」
美奈子がブイサインをしながら言う。
「げーせん?」
「行こう、サターン!」
スモールレディがわたしの手を引いて立ちあがる。
「は、はい」
クラウンに到着すると、プリンセスが辺りを見回し始める。
「さてと~、何からやろうかな?」
「あの、コレはいったい」
「もちろん、サターンと一緒にゲームをやるんだよ?」
「わたしが……ゲームですか?」
「うん。めいっぱい楽しんじゃおう!」
そうしてわたしたちは色々なゲームで遊んだ。
車を操作するゲーム。
銃でゾンビを撃つゲーム。
コインを落とすゲーム。
クレーンゲーム。
音楽を奏でるゲーム。
ロボットで対戦するゲーム。
「ふぅ」
「疲れちゃった?」
休憩コーナーで休んでいると、プリンセスがジュースを持ってきてくれた。
「ありがとうございます」
「ちょっと遊びすぎちゃったかな?」
「いえ。初めての体験ばかりだったので、少し疲れてしまって」
「ふふっ、今日のことはほたるちゃんにたくさん話してあげてね?」
「はい。きっと楽しみにしているでしょうし」
「それもあるけど、サターンが楽しそうに話すのを見たいんだと思うから」
「わたしが楽しそうに?」
「うん……サターンがほたるちゃんの幸せを願っているように、ほたるちゃんもサターンの幸せを望んでいるの」
「わたしの……幸せ……」
「これ秘密だよ? 前にほたるちゃんから、サターンにはいつもお世話になってるから何か孝行してあげたいって相談を受けたの」
「そうだったんですか」
「うん。だからそれが今日だったのかなって」
「わたしの方なんです」
「えっ?」
「わたしの方がいつもあの子に助けられている」
「どんな風に?」
「ほたるの笑顔を。ほたると接しているみんなの笑顔を見ていると……心が安らぐんです」
「そっか」
「だからお礼を言うのはわたしの方です」
「じゃあお互い感謝しちゃえばいいんじゃない?」
「ふふっ」
何ともプリンセスらしい発想に笑みが零れる。
「今日はありがとうございました」
「いえいえ、また遊ぼうね!」
「はい!」
「もちろん、みんなにサターンを紹介するんだよ」
「演技はもうしなくていいんですか?」
「うん。ほたるちゃんの真意もわかったし、後は楽しく遊んじゃおう!」
「ふふっ」
「あ、やっと笑ってくれた!」
「やっと笑えました」
クスクスと笑いあう。いつぶりだろう。こんな笑顔ができたのは。
「ほたるに感謝ですね」
「うん。じゃあ行こう!」
そうしてプリンセスたち五人が居る部屋へ向かった。
「やっほ~」
「こんにちは」
「あら……ちびうさちゃんにほたるちゃん」
「どしたの? 今日はやけに上機嫌じゃない」
「ふっふっふ……この子は誰だと思う?」
「えっ?」
「ほたるちゃんでしょ?」
「ぶー!」
スモールレディが、可愛らしく指でバッテンを作りながら言う。
「じゃあ誰だっていうのよ?」
「正解はサターンでした~」
沈黙が流れた後。
「えぇっ!?」
みんなが同時に驚く。
「あなた、サターンなの?」
「はい」
「ほたるちゃんは?」
「それが……」
わたしは事情を説明した。
「そっか。じゃあほたるちゃんは眠ってるのね?」
「はい。プリンセス」
「あはは、うさぎって呼んでほしいな」
「わかりました。うさぎ」
「でもほたるちゃんも可愛いイタズラをするのね」
「今日は本当に大変な一日でした」
「でも、楽しかった?」
「……はい!」
わたしは正直に答えた。ほたるの気遣いをかみしめながら。
「じゃあもっと楽しもうか!」
「えっ」
「うさぎちゃん?」
「みんなでクラウンへゴー!」
「そういうことか」
みんなが席を立ち始める。
「作戦会議ですね?」
「ふふっ、違うわよ」
「えっと……」
「クラウンといったらゲーセンでしょ!」
美奈子がブイサインをしながら言う。
「げーせん?」
「行こう、サターン!」
スモールレディがわたしの手を引いて立ちあがる。
「は、はい」
クラウンに到着すると、プリンセスが辺りを見回し始める。
「さてと~、何からやろうかな?」
「あの、コレはいったい」
「もちろん、サターンと一緒にゲームをやるんだよ?」
「わたしが……ゲームですか?」
「うん。めいっぱい楽しんじゃおう!」
そうしてわたしたちは色々なゲームで遊んだ。
車を操作するゲーム。
銃でゾンビを撃つゲーム。
コインを落とすゲーム。
クレーンゲーム。
音楽を奏でるゲーム。
ロボットで対戦するゲーム。
「ふぅ」
「疲れちゃった?」
休憩コーナーで休んでいると、プリンセスがジュースを持ってきてくれた。
「ありがとうございます」
「ちょっと遊びすぎちゃったかな?」
「いえ。初めての体験ばかりだったので、少し疲れてしまって」
「ふふっ、今日のことはほたるちゃんにたくさん話してあげてね?」
「はい。きっと楽しみにしているでしょうし」
「それもあるけど、サターンが楽しそうに話すのを見たいんだと思うから」
「わたしが楽しそうに?」
「うん……サターンがほたるちゃんの幸せを願っているように、ほたるちゃんもサターンの幸せを望んでいるの」
「わたしの……幸せ……」
「これ秘密だよ? 前にほたるちゃんから、サターンにはいつもお世話になってるから何か孝行してあげたいって相談を受けたの」
「そうだったんですか」
「うん。だからそれが今日だったのかなって」
「わたしの方なんです」
「えっ?」
「わたしの方がいつもあの子に助けられている」
「どんな風に?」
「ほたるの笑顔を。ほたると接しているみんなの笑顔を見ていると……心が安らぐんです」
「そっか」
「だからお礼を言うのはわたしの方です」
「じゃあお互い感謝しちゃえばいいんじゃない?」
「ふふっ」
何ともプリンセスらしい発想に笑みが零れる。
「今日はありがとうございました」
「いえいえ、また遊ぼうね!」
「はい!」