サターンのお願い
「映画が観たい?」
突然、口を開いたサターンからのお願いに少し驚く。
「はい、どうしても観たい映画がありまして」
「珍しいね……どんな映画?」
「終焉という映画なんですが」
「しゅーえん?」
何ともサターンらしいタイトルに、少し笑みが零れる。
「天変地異が起こり地球が滅亡しようとする中、人々は何を考え何をするか……といった内容です」
「ふ~ん」
何だかあたしたちの能力にも関係あるなぁ。なんて思っていると。
「お願いします」
心の中だけど、サターンが頭を下げてまでお願いしてきたので二つ返事で返す。
「うん、いいよ」
「ありがとう。ほたる」
「じゃあ今度の休日に行こうか」
「はい」
そして日曜日。あたしは十番商店街の中心部にある映画館に来ていた。
「これね」
映画館に貼ってあるポスターを見ながら唸る。
「う~ん、年齢制限は無さそうね」
内容が内容だけに年齢制限を気にしていたけれど、それは杞憂だった。
「ほたるの年齢でも見れますか?」
「うん、大丈夫!」
「あれ、ほたるちゃん?」
聞き覚えのある声の方を見てみると。
「あ、お姉ちゃん」
うさぎお姉ちゃんたち五人が立っていた。
「一人で何やってるの?」
「映画を観に来たの」
「へぇ~、どんな映画?」
「この終焉っていうやつ」
あたしが指差した方を見て、みんなが驚く。
「えっ、コレ!?」
「子供の観るような映画じゃなさそうだけど」
「どんな映画なの?」
「確か地球の終わりに人類が何を考え、どう動くか……みたいな内容だったわ」
亜美お姉ちゃんが、はてなマークを浮かべているお姉ちゃんたちに説明をしてくれる。
「何か、ムズカシソーな映画だね」
内容を聞いただけで、うさぎお姉ちゃんと美奈お姉ちゃんは頭を抱えていた。
「本当にこれを観るの?」
「うん。サターンが観たいんだって」
「さ、サターンが!?」
みんなが一斉に驚く。
「確かに、サターンっぽい映画だしね」
「こういうのに興味があったのね」
「そういうお姉ちゃんたちは何を観に来たの?」
「美奈がアイドルのドキュメンタリーが観たいって言うから付き合わされてるの」
「ちょっと! 付き合わされてるとはどーゆー意味よ?」
「言葉のあやだから気にしちゃダメだよ」
「ふふっ」
何ともお姉ちゃんたちらしい回答に笑みが零れる。
「ねぇ、よければ映画を観終わった後で合流しない?」
「えっ?」
「そーだ! あたしたち映画を観終わったらパフェ食べに行くんだけど、ほたるちゃんも行こうよ」
「うん!」
「できればサターンの感想も聞きたいわ」
「亜美ちゃん?」
「ほら、あたしたちほたるちゃんのことは知ってるけど、サターンとはあまり話す機会がないじゃない。だからお話してみたくて」
あたしは亜美お姉ちゃんの提案をサターンに訊いてみることにした。
「どう?」
「わたしは構いませんよ」
「じゃあ伝えるね」
「サターンもいいって!」
「よかった。じゃあ観終えたら連絡を入れるわね」
「うん、じゃあまた後でね」
あたしは手を振りながら受付へ向かった。
突然、口を開いたサターンからのお願いに少し驚く。
「はい、どうしても観たい映画がありまして」
「珍しいね……どんな映画?」
「終焉という映画なんですが」
「しゅーえん?」
何ともサターンらしいタイトルに、少し笑みが零れる。
「天変地異が起こり地球が滅亡しようとする中、人々は何を考え何をするか……といった内容です」
「ふ~ん」
何だかあたしたちの能力にも関係あるなぁ。なんて思っていると。
「お願いします」
心の中だけど、サターンが頭を下げてまでお願いしてきたので二つ返事で返す。
「うん、いいよ」
「ありがとう。ほたる」
「じゃあ今度の休日に行こうか」
「はい」
そして日曜日。あたしは十番商店街の中心部にある映画館に来ていた。
「これね」
映画館に貼ってあるポスターを見ながら唸る。
「う~ん、年齢制限は無さそうね」
内容が内容だけに年齢制限を気にしていたけれど、それは杞憂だった。
「ほたるの年齢でも見れますか?」
「うん、大丈夫!」
「あれ、ほたるちゃん?」
聞き覚えのある声の方を見てみると。
「あ、お姉ちゃん」
うさぎお姉ちゃんたち五人が立っていた。
「一人で何やってるの?」
「映画を観に来たの」
「へぇ~、どんな映画?」
「この終焉っていうやつ」
あたしが指差した方を見て、みんなが驚く。
「えっ、コレ!?」
「子供の観るような映画じゃなさそうだけど」
「どんな映画なの?」
「確か地球の終わりに人類が何を考え、どう動くか……みたいな内容だったわ」
亜美お姉ちゃんが、はてなマークを浮かべているお姉ちゃんたちに説明をしてくれる。
「何か、ムズカシソーな映画だね」
内容を聞いただけで、うさぎお姉ちゃんと美奈お姉ちゃんは頭を抱えていた。
「本当にこれを観るの?」
「うん。サターンが観たいんだって」
「さ、サターンが!?」
みんなが一斉に驚く。
「確かに、サターンっぽい映画だしね」
「こういうのに興味があったのね」
「そういうお姉ちゃんたちは何を観に来たの?」
「美奈がアイドルのドキュメンタリーが観たいって言うから付き合わされてるの」
「ちょっと! 付き合わされてるとはどーゆー意味よ?」
「言葉のあやだから気にしちゃダメだよ」
「ふふっ」
何ともお姉ちゃんたちらしい回答に笑みが零れる。
「ねぇ、よければ映画を観終わった後で合流しない?」
「えっ?」
「そーだ! あたしたち映画を観終わったらパフェ食べに行くんだけど、ほたるちゃんも行こうよ」
「うん!」
「できればサターンの感想も聞きたいわ」
「亜美ちゃん?」
「ほら、あたしたちほたるちゃんのことは知ってるけど、サターンとはあまり話す機会がないじゃない。だからお話してみたくて」
あたしは亜美お姉ちゃんの提案をサターンに訊いてみることにした。
「どう?」
「わたしは構いませんよ」
「じゃあ伝えるね」
「サターンもいいって!」
「よかった。じゃあ観終えたら連絡を入れるわね」
「うん、じゃあまた後でね」
あたしは手を振りながら受付へ向かった。
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