ハート・オブ・シスター
side ほたる
「サターン……ねぇサターン……」
おかしいな。話しかけても返事がない。
「あぁ、今サターンは眠ってるよ」
ナインの声が返答した。
「あ、そうなんだ……珍しいね?」
「最近、悩んでたみたいだからね」
「悩みって?」
「いや……それより、何の用だったの?」
「あ、うん……商店街の方から、妖魔のパワーを感じない?」
「確かに……感じるわ……」
「倒さないと!」
「ま、待ちなさい!?」
あたしはナインの静止を聞かずに、商店街へ駆けて行った。
「やっぱり!」
そこには商店街で暴れまわる、犬のような獣型の妖魔が居た。
「変身するよ!」
「待って! 今、サターンの力は使えない……わたしが行くから!」
「えっ?」
そう言って、ナインが表に出てくる。
「さーて、躾の時間よ? わんちゃん」
妖魔が暴れている。そんな騒ぎを聞きつけてか、セーラームーンとちびムーンがこっちに向かっている。という情報が通信機から入ってきていた。
「グオオオォッ!」
獣型の妖魔は、強力なエナジーを持っているナイン目掛けて噛みつこうとしてくる。
「くらいなさいっ」
ナインは不敵に笑うと、右手に闇のパワーを集中させて、妖魔を吹っ飛ばす。
「いっちょあがり!」
吹き飛ばされた妖魔は、その勢いのまま消滅した。
「ほたるちゃん!」
遅れて来たセーラームーンたちが駆け寄ってくる。
「やっほー、二人とも」
「変身しないで、戦ってたの!?」
驚きながら言う二人に、ナインが事情を説明する。
「いや……わたしだよ、ナイン」
「えっ?」
「ナインなの?」
「うん……丁度サターンが眠っていて、力が使えなかったから、わたしが出て来たんだ」
「そうだったのね……」
「ねぇ、どこもケガしてない!?」
ちびムーンがナインに駆け寄って、心配してくれる。
「大丈夫、ほたるの体に傷なんかつけさせないわ」
「よかった……」
「とにかく、一旦クラウンに行きましょう」
見物人が多くなってきた。当然だ。セーラー戦士でもない少女が、妖魔を倒してしまったのだから。
「そうね」
あたしたちは、その場を後にした。
「じゃ、わたしは戻るね~」
「ありがとう、ナイン」
司令室に戻ると、みんな集まっていた。ナインはみんなに挨拶を済ませると、あたしの心と交代した。
「ほたるちゃん!」
駆け寄ってくるちびうさちゃんが、あたしを抱きしめる。
「ちびうさちゃん……」
「本当に……心配したんだから!」
「ごめん……今回はしょうがなかったの……」
「それでも、あたし達に連絡して安全な場所に行くとか出来たじゃない!?」
「だ、だって……あたしだってセーラー戦士……」
「さっきのはセーラーパワーじゃないよね!? ナインが居なかったら、どうなってたと思う!?」
「危なかった……と思う……」
「本当に……心配したんだから……」
「ごめん……」
「ほらほら、ケンカはそのくらいにして?」
「ケンカじゃ……ないもん……」
「ちびうさ? ほたるちゃんも、戦士としての使命感があったから戦ったのよ?」
「うん……」
「だから、もうさっきの件はおしまい!」
うさぎお姉ちゃんがあたしたちの頭を撫でながら言うと、ちびうさちゃんは黙ったまま頷いた。
「サターン……ねぇサターン……」
おかしいな。話しかけても返事がない。
「あぁ、今サターンは眠ってるよ」
ナインの声が返答した。
「あ、そうなんだ……珍しいね?」
「最近、悩んでたみたいだからね」
「悩みって?」
「いや……それより、何の用だったの?」
「あ、うん……商店街の方から、妖魔のパワーを感じない?」
「確かに……感じるわ……」
「倒さないと!」
「ま、待ちなさい!?」
あたしはナインの静止を聞かずに、商店街へ駆けて行った。
「やっぱり!」
そこには商店街で暴れまわる、犬のような獣型の妖魔が居た。
「変身するよ!」
「待って! 今、サターンの力は使えない……わたしが行くから!」
「えっ?」
そう言って、ナインが表に出てくる。
「さーて、躾の時間よ? わんちゃん」
妖魔が暴れている。そんな騒ぎを聞きつけてか、セーラームーンとちびムーンがこっちに向かっている。という情報が通信機から入ってきていた。
「グオオオォッ!」
獣型の妖魔は、強力なエナジーを持っているナイン目掛けて噛みつこうとしてくる。
「くらいなさいっ」
ナインは不敵に笑うと、右手に闇のパワーを集中させて、妖魔を吹っ飛ばす。
「いっちょあがり!」
吹き飛ばされた妖魔は、その勢いのまま消滅した。
「ほたるちゃん!」
遅れて来たセーラームーンたちが駆け寄ってくる。
「やっほー、二人とも」
「変身しないで、戦ってたの!?」
驚きながら言う二人に、ナインが事情を説明する。
「いや……わたしだよ、ナイン」
「えっ?」
「ナインなの?」
「うん……丁度サターンが眠っていて、力が使えなかったから、わたしが出て来たんだ」
「そうだったのね……」
「ねぇ、どこもケガしてない!?」
ちびムーンがナインに駆け寄って、心配してくれる。
「大丈夫、ほたるの体に傷なんかつけさせないわ」
「よかった……」
「とにかく、一旦クラウンに行きましょう」
見物人が多くなってきた。当然だ。セーラー戦士でもない少女が、妖魔を倒してしまったのだから。
「そうね」
あたしたちは、その場を後にした。
「じゃ、わたしは戻るね~」
「ありがとう、ナイン」
司令室に戻ると、みんな集まっていた。ナインはみんなに挨拶を済ませると、あたしの心と交代した。
「ほたるちゃん!」
駆け寄ってくるちびうさちゃんが、あたしを抱きしめる。
「ちびうさちゃん……」
「本当に……心配したんだから!」
「ごめん……今回はしょうがなかったの……」
「それでも、あたし達に連絡して安全な場所に行くとか出来たじゃない!?」
「だ、だって……あたしだってセーラー戦士……」
「さっきのはセーラーパワーじゃないよね!? ナインが居なかったら、どうなってたと思う!?」
「危なかった……と思う……」
「本当に……心配したんだから……」
「ごめん……」
「ほらほら、ケンカはそのくらいにして?」
「ケンカじゃ……ないもん……」
「ちびうさ? ほたるちゃんも、戦士としての使命感があったから戦ったのよ?」
「うん……」
「だから、もうさっきの件はおしまい!」
うさぎお姉ちゃんがあたしたちの頭を撫でながら言うと、ちびうさちゃんは黙ったまま頷いた。