第10章【結末へ】
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ああ、これで本当に、彼は解放される。
あの女性が、レン。
1000年という、長い長い時間を経て、やっと静かに眠りにつくことができる。
そして私たちも…
レンが青年を諭していく。
2人で眠ろう、と。
レンがユウナに礼を述べ、そして2人は光となって宙へ還っていった。
そして私たちも、ユウナに気づかれないようにと、静かに姿を消した。
青年、シューインと、レン。
2人を見ていて、青年と話をして、私は理解した。
私の中にい続けてくれたジスカルが、最後に私に言った言葉の意味を。
彼が預かっていたもの、私に返さねばならなかったもの、今の私が必要としているもの。
異界の深淵から、戻ってきた。
見慣れた、異界の花畑。
幻光虫が滝のように、川のように流れを作り出している幻想的な世界。
ユウナ達もここに戻ってきていた。
バハムートが、ユウナに確認をと言った言葉で、私はユウナを呼び止める。
ピイィィィィィッッ!!
「!!」
少年や、ユウナにならきっと分かる。
そう信じて、更にもう1度。
ピイィィィィッッ!!
ユウナが立ち止まり、辺りをキョロキョロと見回している。
そして、バハムートがユウナに問いかける。
『彼と、歩きたい…?』
戸惑いながらも、ユウナは力強く頷いた。
その姿に、私は安堵する。
「ユウナ」
「ラフテルさん!」
「ユウナ達のおかげで、私も安心して眠れる。ありがとう」
「…い、いえ。私のほうこそ、ラフテルさんや、父さんたちに助けてもらったから」
「声、聞こえたんだ?」
「はい」
「…ユウナ、頼みがあるんだ」
「なんですか?」
後ろ腰に挿した1本の小太刀。
ベルトごと外したそれを、ユウナに手渡した。
「ラフテルさん、これ…!」
「もう、私には必要ないから。1本はユウナに、もう1本は少年に、と」
「…あ、…はい。わかりました」
ユウナがそれを受け取ったのを確認してから、私は1歩後退した。
「ユウナ、“時が来た”よ」
「え……」
それだけ伝えると、私とバハムートはその場を去った。
最後に、ユウナが私の名を呼んだ声が小さく聞こえた。
→
07,Dec,2012
ああ、これで本当に、彼は解放される。
あの女性が、レン。
1000年という、長い長い時間を経て、やっと静かに眠りにつくことができる。
そして私たちも…
レンが青年を諭していく。
2人で眠ろう、と。
レンがユウナに礼を述べ、そして2人は光となって宙へ還っていった。
そして私たちも、ユウナに気づかれないようにと、静かに姿を消した。
青年、シューインと、レン。
2人を見ていて、青年と話をして、私は理解した。
私の中にい続けてくれたジスカルが、最後に私に言った言葉の意味を。
彼が預かっていたもの、私に返さねばならなかったもの、今の私が必要としているもの。
異界の深淵から、戻ってきた。
見慣れた、異界の花畑。
幻光虫が滝のように、川のように流れを作り出している幻想的な世界。
ユウナ達もここに戻ってきていた。
バハムートが、ユウナに確認をと言った言葉で、私はユウナを呼び止める。
ピイィィィィィッッ!!
「!!」
少年や、ユウナにならきっと分かる。
そう信じて、更にもう1度。
ピイィィィィッッ!!
ユウナが立ち止まり、辺りをキョロキョロと見回している。
そして、バハムートがユウナに問いかける。
『彼と、歩きたい…?』
戸惑いながらも、ユウナは力強く頷いた。
その姿に、私は安堵する。
「ユウナ」
「ラフテルさん!」
「ユウナ達のおかげで、私も安心して眠れる。ありがとう」
「…い、いえ。私のほうこそ、ラフテルさんや、父さんたちに助けてもらったから」
「声、聞こえたんだ?」
「はい」
「…ユウナ、頼みがあるんだ」
「なんですか?」
後ろ腰に挿した1本の小太刀。
ベルトごと外したそれを、ユウナに手渡した。
「ラフテルさん、これ…!」
「もう、私には必要ないから。1本はユウナに、もう1本は少年に、と」
「…あ、…はい。わかりました」
ユウナがそれを受け取ったのを確認してから、私は1歩後退した。
「ユウナ、“時が来た”よ」
「え……」
それだけ伝えると、私とバハムートはその場を去った。
最後に、ユウナが私の名を呼んだ声が小さく聞こえた。
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07,Dec,2012