第7章【難しい戦い】
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魔物達は光に包まれていく。
いや、光そのものに変わっていく。
美しい幻光虫のものとは違う、暗い、光に。
光は流れていく。片腕を高々と掲げている人物の元へ。
「ラフテル―――っ! 彼を止めろ!」
「ブ、ブラスカ…!?何を… !!!」
私の名を叫ぶブラスカのいるほうに目を向ける。
魔物達はその体全てが幻光虫のような光の粒へと変わり、列を成して奴の体に取り込まれようとしている。
はっとした。
魔物だけじゃない。
共に戦っていた、アニマもジェクトも、光に飲み込まれようとしている。
「させん!!」
アーロンが雄叫びを上げ、太刀を構えて突進していく。
「アーロン、ダメだ!!」
思わず叫んだ。
なぜ否定の言葉が出たのかなんて、わからない。
だが、とんでもない嫌な予感が浮かんでしまったのだ。
このままでは、アーロンまで……
恐らく、その時はそんなことを考えている余裕なんてなかっただろう。
何も考えずに体が勝手に反応したとしか言えない。
ただ、止めたいと思った。
「ジェクト!!」
「母様!!」
2人の声が聞こえた。
若い姿のアーロンの前に飛び出した私が見た物は、真っ直ぐ私に剣を突きたてる、隻眼のアーロンの驚愕した顔。
咄嗟のことだった。
何をどうしたのかなんてわからなかったが、私は何かの力を働かせたらしい。
突き立てられた剣先は僅かに逸れて、私の脇腹を掠った。
服と血液が飛び散るのと同時に、2人のアーロンも私から弾かれるように飛ばされる。
何をしたのかなんてわからない。
『…ラフテル』
どこからともなく、呼ぶ声が聞こえる。
「…?」
『ラフテル』
また、別の声が私を呼ぶ。
…これは、ブラスカと、ジェクト…?
どうして声が聞こえる?
2人とも、こんな場合ではないはずなのに。
『ラフテル、まだ、迷っているのかい?』
『そんなに信じらんねえってのかよ』
自分の気持ちが見透かされていることに冷やりとする。
…事実だから。
→
14,Mar,2012
魔物達は光に包まれていく。
いや、光そのものに変わっていく。
美しい幻光虫のものとは違う、暗い、光に。
光は流れていく。片腕を高々と掲げている人物の元へ。
「ラフテル―――っ! 彼を止めろ!」
「ブ、ブラスカ…!?何を… !!!」
私の名を叫ぶブラスカのいるほうに目を向ける。
魔物達はその体全てが幻光虫のような光の粒へと変わり、列を成して奴の体に取り込まれようとしている。
はっとした。
魔物だけじゃない。
共に戦っていた、アニマもジェクトも、光に飲み込まれようとしている。
「させん!!」
アーロンが雄叫びを上げ、太刀を構えて突進していく。
「アーロン、ダメだ!!」
思わず叫んだ。
なぜ否定の言葉が出たのかなんて、わからない。
だが、とんでもない嫌な予感が浮かんでしまったのだ。
このままでは、アーロンまで……
恐らく、その時はそんなことを考えている余裕なんてなかっただろう。
何も考えずに体が勝手に反応したとしか言えない。
ただ、止めたいと思った。
「ジェクト!!」
「母様!!」
2人の声が聞こえた。
若い姿のアーロンの前に飛び出した私が見た物は、真っ直ぐ私に剣を突きたてる、隻眼のアーロンの驚愕した顔。
咄嗟のことだった。
何をどうしたのかなんてわからなかったが、私は何かの力を働かせたらしい。
突き立てられた剣先は僅かに逸れて、私の脇腹を掠った。
服と血液が飛び散るのと同時に、2人のアーロンも私から弾かれるように飛ばされる。
何をしたのかなんてわからない。
『…ラフテル』
どこからともなく、呼ぶ声が聞こえる。
「…?」
『ラフテル』
また、別の声が私を呼ぶ。
…これは、ブラスカと、ジェクト…?
どうして声が聞こえる?
2人とも、こんな場合ではないはずなのに。
『ラフテル、まだ、迷っているのかい?』
『そんなに信じらんねえってのかよ』
自分の気持ちが見透かされていることに冷やりとする。
…事実だから。
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14,Mar,2012