第7章【闇の私とは真逆の存在】
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≪ 67 ≫
なんだか凄く元気がないヒーローは、かなり疲れてるみたいだ。
いつものヒーローじゃないってのは一目でわかる。
メグの話によれば、ここのところ、ハデスの刺客が多くなって休む暇もないって言ってた。
あいつ、まだヒーローを狙ってるのか、しつこい奴!
でも、ヒーローはそれだけじゃないって言ってた。
冥界の怪物達を倒す以上にもっと大変な存在があるって。
あのでっかい怪物達より厄介だって。
ヒーローは、“闇をまとう女”って言ってたけど、なんだかよくわからなかった。
オリンポス・ストーンは盗まれるし、メグは誘拐されるし、ヒーローは疲れてる。
もしまた怪物が現れたら、コロシアムどころかオリンポスがとんでもないことになっちゃう!
…アーロンがいてくれたらな~。
どこ行っちゃったんだろう?
でもこんな時こそ、俺達の出番だ!
オリンポス・ストーンもメグも取り返して、ついでにハデスも倒しちゃおう!
そう思って冥界の暗い穴の中を進んでたら、そこに現れたのはⅩⅢ機関のメンバー!
こんなところにまで!
だけど、俺たちの連携攻撃で撃破だ!
ついでにこいつが盗んだオリンポス・ストーンも取り返したぞ!
…って、喜んでばかりもいられなかった。
俺はそこで初めて、ヒーローが言ってた意味を知ったんだ。
“闇をまとう女”
…この人は確か、初めてアーロンと会った時に俺達を逃がしてくれた人。
だけど、あの時はアーロンと戦ってたみたいだったけど、まあいいか。
アーロンと同じ世界から来た人。
アーロンが、心を取り戻したいって言ってた人、この人、だよね?
なんでこのお姉さんがⅩⅢ機関の奴らみたいな真っ黒い闇をまとっているんだろう?
アーロンは、どうしたんだろう?
そんなことを考えてたら、お姉さんが使う魔法で吹き飛ばされた。
…っていうか、魔法なの!?
こんな魔法見たことないよ。
あの魔女よりも強いんじゃないかな。
こっちも魔法で攻撃してみるけど、全然効いてないみたい。
2本の短い剣を使うお姉さんに対抗して、俺も必死に剣を振るった。
だけどそれでも全然歯が立たない。
お姉さん、本当に強いや。
ヒーローが疲れるわけだ。
アーロンがあんなに強いんだから当たり前かな。
お姉さんの凄い攻撃を受けて、手も足も出なくてどうしようかと思った。
ハデスの呪いのせいで力が出ないんだもの。
そんなこと考えてたら、急にお姉さんは武器をしまって構えを解いた。
俺にも武器をしまえだなんて。
お姉さんが纏っていた黒い闇はいつの間にか消えてなくなっていた。
どういうことだろう?
意味がよくわからなかったけど、戦う意思はないってことかな?
お姉さんには色々聞きたいことがたくさんある。
質問してみるけど何も答えてくれない。
無口そうなアーロンのほうが会話ができるよ。
何も言わないまま、お姉さんは立ち去ろうとしたみたいだったから、思い切って呼び止めてみた。
お姉さんは振り返ってくれたけど、ハデスやⅩⅢ機関の連中が使うみたいな黒い闇がお姉さんを包み始めていた。
…いつかの、あいつみたいに見えた。
「アーロンが言ってた。お姉さんの心を取り戻したいって、一緒に帰りたいって!」
闇に飲まれる一瞬だけ、お姉さんの顔が少し笑ったような気がした。
取り戻したオリンポス・ストーンで呪いを解いて、お姉さんに教えられた扉の先に進んだ。
ずうっと上のほうから降り注いでる眩しい光の柱の部屋だった。
その真下に、蓋のように置かれた大きな岩。
メグの形の影が揺らめいていて、岩の中央には大きな鍵穴。
これはキーブレードの出番だね。
鍵を開いた先には大きな穴。
その中に、変なもので拘束されたメグ発見!
その隣にはニヤついた顔のハデス!
でも、何もしないで消えちゃった。
今度は何を企んでるんだ?
メグを助けるヒマもなく、ピートが手下のハートレスをたくさん連れて襲いかかってきた。
倒しても倒してもキリがない。
もう逃げたくなってきた。
でもそこへ、我らが英雄の登場だ!!
俺達を逃がしてくれたヘラクレスだけど、あんな状態でまともに戦えるかどうかわからない。
メグも戻るって言いだすし。
ここは俺たちの出番じゃない?
すぐに戻ってヘラクレスと一緒にピートをこらしめてやった。
逃げ出したピートの後姿の間抜けなこと!!
それよりも、穴の中が大きく揺れ出した。
変な音も聞こえるし、こんなところは早く抜け出すに限る。
ハデスは結局何をしたかったのかわからないし、あのお姉さんの事も聞けず終い。
でも盗まれたものは取り返したし、ヘラクレスも少しは元気になったみたい。
さあ、早くみんなで脱出だ!!
第7章終
→第8章【感情は心より生まれる】
22,aug,2015
18,Feb,2018 携帯版より転載
なんだか凄く元気がないヒーローは、かなり疲れてるみたいだ。
いつものヒーローじゃないってのは一目でわかる。
メグの話によれば、ここのところ、ハデスの刺客が多くなって休む暇もないって言ってた。
あいつ、まだヒーローを狙ってるのか、しつこい奴!
でも、ヒーローはそれだけじゃないって言ってた。
冥界の怪物達を倒す以上にもっと大変な存在があるって。
あのでっかい怪物達より厄介だって。
ヒーローは、“闇をまとう女”って言ってたけど、なんだかよくわからなかった。
オリンポス・ストーンは盗まれるし、メグは誘拐されるし、ヒーローは疲れてる。
もしまた怪物が現れたら、コロシアムどころかオリンポスがとんでもないことになっちゃう!
…アーロンがいてくれたらな~。
どこ行っちゃったんだろう?
でもこんな時こそ、俺達の出番だ!
オリンポス・ストーンもメグも取り返して、ついでにハデスも倒しちゃおう!
そう思って冥界の暗い穴の中を進んでたら、そこに現れたのはⅩⅢ機関のメンバー!
こんなところにまで!
だけど、俺たちの連携攻撃で撃破だ!
ついでにこいつが盗んだオリンポス・ストーンも取り返したぞ!
…って、喜んでばかりもいられなかった。
俺はそこで初めて、ヒーローが言ってた意味を知ったんだ。
“闇をまとう女”
…この人は確か、初めてアーロンと会った時に俺達を逃がしてくれた人。
だけど、あの時はアーロンと戦ってたみたいだったけど、まあいいか。
アーロンと同じ世界から来た人。
アーロンが、心を取り戻したいって言ってた人、この人、だよね?
なんでこのお姉さんがⅩⅢ機関の奴らみたいな真っ黒い闇をまとっているんだろう?
アーロンは、どうしたんだろう?
そんなことを考えてたら、お姉さんが使う魔法で吹き飛ばされた。
…っていうか、魔法なの!?
こんな魔法見たことないよ。
あの魔女よりも強いんじゃないかな。
こっちも魔法で攻撃してみるけど、全然効いてないみたい。
2本の短い剣を使うお姉さんに対抗して、俺も必死に剣を振るった。
だけどそれでも全然歯が立たない。
お姉さん、本当に強いや。
ヒーローが疲れるわけだ。
アーロンがあんなに強いんだから当たり前かな。
お姉さんの凄い攻撃を受けて、手も足も出なくてどうしようかと思った。
ハデスの呪いのせいで力が出ないんだもの。
そんなこと考えてたら、急にお姉さんは武器をしまって構えを解いた。
俺にも武器をしまえだなんて。
お姉さんが纏っていた黒い闇はいつの間にか消えてなくなっていた。
どういうことだろう?
意味がよくわからなかったけど、戦う意思はないってことかな?
お姉さんには色々聞きたいことがたくさんある。
質問してみるけど何も答えてくれない。
無口そうなアーロンのほうが会話ができるよ。
何も言わないまま、お姉さんは立ち去ろうとしたみたいだったから、思い切って呼び止めてみた。
お姉さんは振り返ってくれたけど、ハデスやⅩⅢ機関の連中が使うみたいな黒い闇がお姉さんを包み始めていた。
…いつかの、あいつみたいに見えた。
「アーロンが言ってた。お姉さんの心を取り戻したいって、一緒に帰りたいって!」
闇に飲まれる一瞬だけ、お姉さんの顔が少し笑ったような気がした。
取り戻したオリンポス・ストーンで呪いを解いて、お姉さんに教えられた扉の先に進んだ。
ずうっと上のほうから降り注いでる眩しい光の柱の部屋だった。
その真下に、蓋のように置かれた大きな岩。
メグの形の影が揺らめいていて、岩の中央には大きな鍵穴。
これはキーブレードの出番だね。
鍵を開いた先には大きな穴。
その中に、変なもので拘束されたメグ発見!
その隣にはニヤついた顔のハデス!
でも、何もしないで消えちゃった。
今度は何を企んでるんだ?
メグを助けるヒマもなく、ピートが手下のハートレスをたくさん連れて襲いかかってきた。
倒しても倒してもキリがない。
もう逃げたくなってきた。
でもそこへ、我らが英雄の登場だ!!
俺達を逃がしてくれたヘラクレスだけど、あんな状態でまともに戦えるかどうかわからない。
メグも戻るって言いだすし。
ここは俺たちの出番じゃない?
すぐに戻ってヘラクレスと一緒にピートをこらしめてやった。
逃げ出したピートの後姿の間抜けなこと!!
それよりも、穴の中が大きく揺れ出した。
変な音も聞こえるし、こんなところは早く抜け出すに限る。
ハデスは結局何をしたかったのかわからないし、あのお姉さんの事も聞けず終い。
でも盗まれたものは取り返したし、ヘラクレスも少しは元気になったみたい。
さあ、早くみんなで脱出だ!!
第7章終
→第8章【感情は心より生まれる】
22,aug,2015
18,Feb,2018 携帯版より転載