矢避けの林檎
【CoCシナリオ】矢避けの林檎
「君はなんでもできる。君が好きなこと以外は」
シナリオ:矢除けの林檎
難易度:簡単
形式:シティ
推奨人数:1人〜
ロスト:あり
推奨探索者:趣味や好きな事が技能に反映されている
"非"推奨技能:目星、聞き耳、図書館、戦闘技能
※PL複数人の場合、上記の技能を持っていない人がいれば充分です。
※地の文が打ってあるので、改変などが不必要な場合は、本文をコピペしてそのままお使いください。
次のページまではネタバレはありません。
[INTRO]
何かが可笑しい。
そう気づいても、何が可笑しいのかイマイチわからない。
首を傾げて学校もしくは職場に向かう。いや、今日は休みだったかな。趣味にそのまま興じるのかもしれない。
しかし、ほぼ毎日やっている事、あんなに好きだったものに触れた瞬間、あなたの背筋は凍りついた。
………………………いつも、どうやってやってたんだっけ?
[ここまではネタバレのない前書き]
目星、聞き耳、図書館、そして戦闘技能は、持ってると比較的重宝する技能だと思います。
しかしそれらを持ってないからこそ、今回のシナリオでは大いに活躍する事でしょう。
勿論、持っていても構いません。しかし、歯がゆい思いをするでしょう。
技能の振り分けが、趣味もしくは好きな事・ものに由来する探索者程このシナリオに向いていると言えます。
今回のシナリオは、1人PLから遊べますが、複数PLの方が難易度が下がります。
また、全体を通して特殊(しかし簡単です)な技能判定を行うので、そういうのが苦手な方はご注意下さい。
------------
1.導入
(冒頭で何かしてもらう、が、自動失敗)
手が震える。
背筋が凍る。
周囲の音は何も聞こえない。
代わりに、血の気の引く音を聞く。
昨夜まではいつも通りだった。
ちょっと熱く入れすぎたお風呂に入り、買ったことも忘れてたようなマイナーなアイスを食べて、夢の入る隙間もないくらい深いまどろみの中に沈んだ。
そしてまた、1秒としないうちに朝が来た。
なんだかいつもと少し違う朝だ。
だとしても、身体がうまく動かないのも、頭がうまく回らないのも、風邪かなんかのせいに違いない。
そう思っていたあなたは、職場で、学校で、家で、いつも通りを過ごすどこかで、その違和感に気付いてしまう。
----------昨日までできていたことが、できなくなっている。
自分のアイデンティティの1つとも言えるそれを失った恐怖に、あなたは焦燥を覚えるだろう。
SANc1/1d2
あなたは、もう一度、現実を否定するように、それを繰り返す。
<ここで、職業や趣味にまつわる技能など、ともかく探索者にとって親しみ深い技能を振ってもらってください。勿論、成功値は「100-技能値」になります>
<そして、この卓では100-技能値=成功値になることを、ここでPLに告げて下さい>
振った技能成功
→あなたは辛うじてそれをこなしてみせた。が、明らかに感覚が前と異なる。またできるかと聞かれると自信がない。
中途半端にできてしまったからこそ感じる絶望。明らかに、以前のような感覚で、それをすることができない。
SANc0/1
振った技能失敗
→焦りと動揺はあなたの思考と手元を狂わせる。あれはなんだっけ。これはどうしたっけ。…………息はどうするんだっけ。
どんなに思い出そうとしても、感覚が思い出せない。繰り返せばまたできるようになるだろうか。
しかし、それが、決して以前のようなものではないことを、あなたはよくわかっている。
SANc1/1d2
<周囲の人間は、自分の得意と不得意が反転したことに何の疑問も持ちません。しかし、探索者視点、確かに周囲の得意不得意は反転しています>
-----------------------------
((((初対面のNPCの場合))))))
通りの向こうで誰かの切羽詰まったような、そんな叫び声がする。
「!あの!…その、変なことをお聞きしますが、えっと、できることができなくなっていたりしませんか?あの、その、確かに、昨日まで」
((((((( ))))))))
-----------------------
街中に目星(初期値25)
町中に蔦のような植物が張っている。その蔦に絡まるように、壁の隙間やアスファルトの亀裂から花が顔を出している。
どうして気づかなかったのか。
自分の身に降りかかった異常に気づいて初めてあなたは、町中を色濃く覆う緑の怪異の存在に気づいた。SANc1/1d2
アイデア1
→長く巻きつくその緑色を見て、何か既視感を覚えた。
アイデア2
→縦横無尽に走っているように思えた蔓だが、それがある方向から伸びてきているものであることがわかる。
※振る場所によって(〇〇の方角から伸びてきている)などと情報が変わる。
※ある程度繰り返すと夢殿大学病院から蔓が伸びていることに気がつく。
生物学(初期値1)
→アイビーという蔦に混じり、ひなげしが編みこまれるように咲いていることに気がつく。
(持ってない技能成功)
→ふと、ここであなたは自らのその知識が、一体どこで得られたものだっただろうかと思案する。が、思い当たる節はない。自分の中に突如現れた見知らぬ知識に、あなたは身震いする。
---------------
※高いところから町を見下ろす。
この都で一番高いといえばやはりスカイツリーで、それに順ずるとすれば東京タワーになるのだろう。
ビルか、塔か、ともかく高所へと登った探索者は愕然とする。あなたの知る町、いや、都は、今や緑の放射線に絡め取られていた。
見渡す限りのそこかしこに走る緑は、その1つ1つは細かくか細いのに、そのあまりの量ゆえに凶悪に網膜に絡みついてくる。あなたは直感する。この緑の網に、世界全体はすでに囚われた後なのだ、と。SAN1/1d2+1
※目星成功で、緑の放射が夢殿大学病院から伸びていることに気がつく。
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※夢殿を見つけるのに地図を使うのでも可能
「君はなんでもできる。君が好きなこと以外は」
シナリオ:矢除けの林檎
難易度:簡単
形式:シティ
推奨人数:1人〜
ロスト:あり
推奨探索者:趣味や好きな事が技能に反映されている
"非"推奨技能:目星、聞き耳、図書館、戦闘技能
※PL複数人の場合、上記の技能を持っていない人がいれば充分です。
※地の文が打ってあるので、改変などが不必要な場合は、本文をコピペしてそのままお使いください。
次のページまではネタバレはありません。
[INTRO]
何かが可笑しい。
そう気づいても、何が可笑しいのかイマイチわからない。
首を傾げて学校もしくは職場に向かう。いや、今日は休みだったかな。趣味にそのまま興じるのかもしれない。
しかし、ほぼ毎日やっている事、あんなに好きだったものに触れた瞬間、あなたの背筋は凍りついた。
………………………いつも、どうやってやってたんだっけ?
[ここまではネタバレのない前書き]
目星、聞き耳、図書館、そして戦闘技能は、持ってると比較的重宝する技能だと思います。
しかしそれらを持ってないからこそ、今回のシナリオでは大いに活躍する事でしょう。
勿論、持っていても構いません。しかし、歯がゆい思いをするでしょう。
技能の振り分けが、趣味もしくは好きな事・ものに由来する探索者程このシナリオに向いていると言えます。
今回のシナリオは、1人PLから遊べますが、複数PLの方が難易度が下がります。
また、全体を通して特殊(しかし簡単です)な技能判定を行うので、そういうのが苦手な方はご注意下さい。
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1.導入
(冒頭で何かしてもらう、が、自動失敗)
手が震える。
背筋が凍る。
周囲の音は何も聞こえない。
代わりに、血の気の引く音を聞く。
昨夜まではいつも通りだった。
ちょっと熱く入れすぎたお風呂に入り、買ったことも忘れてたようなマイナーなアイスを食べて、夢の入る隙間もないくらい深いまどろみの中に沈んだ。
そしてまた、1秒としないうちに朝が来た。
なんだかいつもと少し違う朝だ。
だとしても、身体がうまく動かないのも、頭がうまく回らないのも、風邪かなんかのせいに違いない。
そう思っていたあなたは、職場で、学校で、家で、いつも通りを過ごすどこかで、その違和感に気付いてしまう。
----------昨日までできていたことが、できなくなっている。
自分のアイデンティティの1つとも言えるそれを失った恐怖に、あなたは焦燥を覚えるだろう。
SANc1/1d2
あなたは、もう一度、現実を否定するように、それを繰り返す。
<ここで、職業や趣味にまつわる技能など、ともかく探索者にとって親しみ深い技能を振ってもらってください。勿論、成功値は「100-技能値」になります>
<そして、この卓では100-技能値=成功値になることを、ここでPLに告げて下さい>
振った技能成功
→あなたは辛うじてそれをこなしてみせた。が、明らかに感覚が前と異なる。またできるかと聞かれると自信がない。
中途半端にできてしまったからこそ感じる絶望。明らかに、以前のような感覚で、それをすることができない。
SANc0/1
振った技能失敗
→焦りと動揺はあなたの思考と手元を狂わせる。あれはなんだっけ。これはどうしたっけ。…………息はどうするんだっけ。
どんなに思い出そうとしても、感覚が思い出せない。繰り返せばまたできるようになるだろうか。
しかし、それが、決して以前のようなものではないことを、あなたはよくわかっている。
SANc1/1d2
<周囲の人間は、自分の得意と不得意が反転したことに何の疑問も持ちません。しかし、探索者視点、確かに周囲の得意不得意は反転しています>
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((((初対面のNPCの場合))))))
通りの向こうで誰かの切羽詰まったような、そんな叫び声がする。
「!あの!…その、変なことをお聞きしますが、えっと、できることができなくなっていたりしませんか?あの、その、確かに、昨日まで」
((((((( ))))))))
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街中に目星(初期値25)
町中に蔦のような植物が張っている。その蔦に絡まるように、壁の隙間やアスファルトの亀裂から花が顔を出している。
どうして気づかなかったのか。
自分の身に降りかかった異常に気づいて初めてあなたは、町中を色濃く覆う緑の怪異の存在に気づいた。SANc1/1d2
アイデア1
→長く巻きつくその緑色を見て、何か既視感を覚えた。
アイデア2
→縦横無尽に走っているように思えた蔓だが、それがある方向から伸びてきているものであることがわかる。
※振る場所によって(〇〇の方角から伸びてきている)などと情報が変わる。
※ある程度繰り返すと夢殿大学病院から蔓が伸びていることに気がつく。
生物学(初期値1)
→アイビーという蔦に混じり、ひなげしが編みこまれるように咲いていることに気がつく。
(持ってない技能成功)
→ふと、ここであなたは自らのその知識が、一体どこで得られたものだっただろうかと思案する。が、思い当たる節はない。自分の中に突如現れた見知らぬ知識に、あなたは身震いする。
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※高いところから町を見下ろす。
この都で一番高いといえばやはりスカイツリーで、それに順ずるとすれば東京タワーになるのだろう。
ビルか、塔か、ともかく高所へと登った探索者は愕然とする。あなたの知る町、いや、都は、今や緑の放射線に絡め取られていた。
見渡す限りのそこかしこに走る緑は、その1つ1つは細かくか細いのに、そのあまりの量ゆえに凶悪に網膜に絡みついてくる。あなたは直感する。この緑の網に、世界全体はすでに囚われた後なのだ、と。SAN1/1d2+1
※目星成功で、緑の放射が夢殿大学病院から伸びていることに気がつく。
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※夢殿を見つけるのに地図を使うのでも可能
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