難攻不落の姫ytym

「そういえば、優勝賞品のデート券誰とにするか決めた?」

涼介「え、あー。あったね。そういえば。」

コンテスト出場者の優勝賞品は光先生からの水族館ペアチケット。同じ班の子にはファミレスの食事券が貰える予定で、みんな盛り上がっている。俺も最初は中島くんと水族館に行きたかったけど、今はそんな気持ちじゃなくなってしまった。

涼介「決めたんだけど、本人にまだ言えてない。」

「そうだよなぁ。でも体育館でコンテストの発表あるし、この後いくらでも伝えられるだろ。」

涼介「うん。まずは優勝だね。」

「それはそう。」

よしっと気合いを入れ直して、立ち上がると下から大ちゃんたちが階段を登ってきた。

大貴「あれ、山田!」

裕翔「や、山田くん!?」

涼介「や、やほ。」

顔を赤くした中島くんに勘違いしてしまう俺をどうか許して欲しいと思いながら、中島くんの王子様姿がかっこよすぎてこれはこれで直視できない。

涼介「か、かっこいいね。今は休憩中?」

大貴「そ。俺らは王子様カフェで、裕翔は黒王子なんだ。produced by 俺!」

裕翔「ホントすごいよね。体にピッタリだし。」

親指で自分を指してドヤ顔する大ちゃん。俺のヘアメもそうだけど、衣装とかのセンスがいいから中島くんが輝くのも納得だ。

涼介「後でコンテストあるから、見に来て。」

裕翔「もちろん!この衣装で行っちゃおうかな。」

大貴「気に入ってんじゃん。」

涼介「あははっ」

俺の乾いた笑い声が旧校舎に響いた。
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