難攻不落の姫ytym

裕翔「はーーーーー。」

まだ心臓がドキドキしている。

電車に乗り込む山田くんを見送って、自分の地元へ向かう電車に乗った。通勤ラッシュから外れているこの時間は空いていて難なく座れた。

座ってすぐに開いたスマホで山田くんにメッセージを送ると、すぐに『楽しみ😊』と絵文字付きの返信が届いた。

母親には腕によりをかけて卵焼きを作ってもらわなければ。








大貴「やまっ…」

裕翔「山田くん!お昼行こう!」

涼介「中島くん!大ちゃん!」

次の日、弁当に卵焼きが入っているのを確認して持ってきた。無意識にワクワクしていたらしく昼休憩で5組に入る時、有岡くんが呼ぶよりも先に山田くんを呼んでいた。

裕翔「山田くん、卵焼き持ってきたよ!」

涼介「嬉しい!俺も今日グラタン入れてきたんだ。」

いつもの旧校舎の階段に座って弁当を広げる。今日はデザートに祖母から送られてきたみかんも入っていた。

涼介「中島くん。あーん?」

裕翔「え!?あ!?あーん…」

弁当を食べようとすると、突然フォークに乗ったグラタンが差し出される。や、山田くんからのあーんに驚いて心臓が止まりそうになる。

何とかフォークを咥えたけど、ドキドキしすぎて味が分からない。

ちょっと待って、もしかして俺もあーんする流れ!?

涼介「中島くんのもちょうだい?」

あ と口を開けて待っている山田くんにドキドしながら卵焼きを入れる。

涼介「んふふ、甘くて美味しいね。」

大貴「なにお前ら、いつの間に仲良くなったの」

涼介「ふふっ、ちょっとね。」

なんだよ、ずりぃなとむくれる大ちゃんがちょっと可哀想になって、デザートのみかんを半分大ちゃんの口に放り込んであげた。

涼介「むぅ…」
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