あなたに愛されたい ytym

涼介「そのあだ名で呼ぶな、それなら13小節目から上げた方が観客に伝わりやすいと思う。あと、合奏の時に思ったんだけど、ピアノの7小節目からはピアニッシモにした方がもっと劇的な展開になる。」

裕翔「劇的なんて言葉よく知ってるね。」

涼介「うるせー、馬鹿にすんなよ!?……裕翔が勧めてくれた本読んだから。」

裕翔「あれ読んでくれたの?じゃあ夜感想聞かせて。また今度図書館デートしようね?」

涼介「あれをデートって言うな!!」

裕翔「はいはい。」

キャンキャン吠える涼介の頭を一撫でしてまたピアノに向き直る。涼介に勧めたSF小説はどうやらお気に召してくれたらしい。彼にバレないように緩んだ口角を引き締めた。

 「おい、部長 今あの人のこと涼ちゃんって呼んだぞ。」

「しかもデートって言ってたな。今のやり取り一切 目合わせてなかったし。」

「あの2人幼なじみらしいよ。羨ましいような、複雑だな。」

「俺だったらあの天才と幼なじみとか無理すぎる。」

涼介「……」


裕翔「よし。今日の練習はお終い。明日も同じ時間に合奏から始めるよ。各自パートの課題をきちんとこなすこと。あ、あと、明日は部活ノートの提出日だからしっかり書いておいてね。それじゃあ解散っ!お疲れ様!」
 
戸締りをして、部活日誌を職員会議で席を外している顧問に提出して学校を後にした。

裕翔「腹減ったぁ。今日もLight行こ。」
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