白雪姫への反乱
その頃、白雪姫は森の中で迷っていました。
小さい頃から、よく街に出掛けていた姫だったのですが、足を踏み入れた事のない森の中に入ったのが悪かったのです。
「まずいわ…。このままだと日が暮れちゃう。
せめて食べ物だけでも確保しないと…。」
そういいながら、姫は延々と森の中を彷徨っていました。
しばらくすると、目の前に小さな家が見えてきました。
姫は喜んでその家に駆け寄ります。
家の前まで来ましたが、
扉をノックしても、中から誰かが出て来るような気配はありません。
扉を押してみると、鍵がかかっていなかったのか、簡単に開きます。
家の中に入ると、居間のような場所で、大きな机と七つの椅子がありました。
すぐそばにキッチンがあり、食材もあります。
お腹が空いてきた姫は、簡単なスープを作って、勝手に食べることにしました。
白雪姫が食事をしていると、外から話し声が聞こえてきます。
どうやら、家の持ち主が帰って来たようです。
姫はまずいと思って、咄嗟に机の下に隠れました。
「ただいま~。」
家に入ってきたのは、小さな子供達でした。
それぞれ、オレンジ、レモン、赤、青、緑、黄、茶の色をした服を着ています。
「あれ?いいニオイがするよ?」
青い服を着た子が、そういってキッチンに行きます。
戻ってくると、皆に言いました。
「誰かが勝手に、カボチャを食べたみたいよ。」
すると、皆がザワザワします。
白雪姫はじっと息を潜めて隠れていました。
しかし、一番小さな茶色の服を着た子が、姫を見つけたのです。
「ねー、誰かいるよー?」
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