白雪姫への反乱
白雪姫も十五歳になりました。
そして、花も恥じらう乙女に成長した姫に、ついに結婚の話が持ち上がったのでした。
しかし、姫は結婚を頑なに拒むのでした。
「スノーホワイト、なぜ結婚を拒むのじゃ?」
「なぜ見ず知らずの人と結婚をしなければならないのですか?
私は自分で選んだ人と結婚がしたいのです、おじいさま。」
「いや、父親だからね?」
そうです。
姫は、勝手に結婚相手を決められた事に腹を立てていたのです。
「そんなことを言ったって、あなたもいつかは結婚をしなければならないのよ?」
女王の言葉に、姫は言葉を詰まらせてしまいます。
「……ならば、せめて私に、選ぶチャンスを下さい。私が自分で決めた人と、結婚がしたいのです。」
そう言って、姫は部屋に戻っていきました。
姫の後ろ姿を見て、二人はため息を吐いたのでした。
翌日から、姫の部屋には、お見合い写真が何枚も運ばれる事になったのですが、姫はどの写真を見たって、なんの反応も示しませんでした。
ある日、白雪姫は王子を自室に呼び出して言いました。
「私はこの城を抜け出します。」
突然の姉の発言に、弟は慌てて引き止めました。
ですが、姫の決意は揺るぎません。
それどころか、その日の夜の内に、姫は城をこっそり抜け出して、姿をくらませてしまったのです。
翌朝、姫がいなくなった事が知れた城内は大混乱。
王様もショックで病にかかってしまったのです。
「あぁ、どうしましょう。
スノーホワイトはいなくなって、アルバードも病に倒れてしまうなんて……。
私は一体どうしたらいいのかしら……。」
女王は困り果ててしまいました。
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