白雪姫への反乱
白雪姫の十六歳の誕生日が過ぎたある日の事。森の中を彷徨う、馬に乗った二人組の男性が居ました。
「カーディナル、何時になったらこの森から抜けられるんだろうな。」
「そんな事、私にもわかるわけがありませんよ、王子。」
王子こと、ハイハットと、その従者、カーディナルは、王子の結婚相手を探す旅をしています。
その途中、たまたま入ったこの森で、かれこれ半日は迷っていたのです。
「そろそろ日も暮れて参ります。野営の準備をするべきかと。」
「むぅ。しょうがない。」
そう言って、二人は馬から降りて、テントを張る準備を始めました。
二人がテントを張っていると、王子が遠くに人影を見たのです。
その人に今夜の宿を頼み込もうと思い、そちらに駆け寄ってみると、そこにあったのは、とても美しい姿をした少女の木像でした。
「なんて美しい少女なのであろうか!
私は、このように美しい女性を結婚相手を見つけたいものだ。」
そう言って、王子は従者の元へ帰っていきました。
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