今日も平和な一日だった。
今週の僕の掃除場所はトイレだ。
面倒臭いが、毎日使う場所はやはり綺麗にしておきたい。
僕が一人で掃除を始めようとしたら、橘と福沢に話し掛けられた。他にも丸山と、中川と、倉敷が居た。
「なあ、佐賀。」
「どうしたの、橘?」
「今日の掃除、俺達がやっといてやるよ。」
とてもラッキーな申し出だった。
「いいの?橘も福沢も。」
「あぁ。いつもサボって、お前一人に掃除させてたからな。」
その通りである。橘は同じ班に割り当てられているのに、いつも掃除をサボっていた。ちゃんとそのことを気にしていてくれたことが嬉しい。
「本当に?ありがと!実は今日、買い物に行かなきゃいけなかったんだよ。」
「そっか。大変だな。じゃあ、後は俺達に任せておきな。」
「うん。じゃ、後はよろしくね!」
橘達がトイレに入るのを確認して、僕は鞄を持って昇降口に向かった。
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