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世界の終わりに


「それじゃあ、宿題の答え発表~!」

笑顔になった瑞貴は、そんなことを言い出した。

「宿題って?」
「五限目に送ったでしょ?『世界の終わりに何がしたいか』だよ。」


あの話か。
ゆっくりじっくり考えてみたんだが…。


「えっと、美味しいものを腹一杯「普通っ!」

遮られてしまった。
そんな事を言われても、貧困な想像力が働かなかったんだからしょうがないだろうが。

「朔ちゃん、それは普通過ぎるよ~。」
「うるせぇよ。じゃあお前はもっと崇高な目標があるのかよ。」
「えっ!えっと…。」

瑞貴はどもりだした。
まぁ、コイツもそんなにたいした事を考えていなかったんだろう。


「あの…、さ、やっぱり、好きな人と…、一緒に居たい、…か、な?」
「ハッ。お前も大概普通じゃねぇか。」
「うるさいな!これでも真剣に考えたんだから!」


結局、二人して普通の考えだ。

そんな二人掛かりの貧困な想像力をして、有意義な世界の終わりの過ごし方を考えたりした。



……本当は、世界が終わるよりも、こんな他愛もない会話でも、二人でいる時間が終わる方が怖い。
…なんちゃって。



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