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世界の終わりに



「ほほう。それはなぜかな?」
「だって、この世界って、バラバラなんだもん。」


瑞貴はふて腐れる。


「色んな所が壊れてて、粉々になってて。まるでピースが欠けたジグソーパズルみたいな世界。
完成しないんだから、私にとっては終わったようなものだよ。」
「ふ~ん。でも、まだ世界中で人が生きてるぞ?」
「人の生死なんか関係ないよ。」

やっぱり1999年七の月のせいかな~。なんて、遠くを見つめて呟く瑞貴。
絶対に関係ない。

「瑞貴の言う『終わってる』ってのは、『打つ手が無い』って事なんだな。」
「…そうなるのかな?」


バラバラの人々。
バラバラの国々。
バラバラの思想。


まあ、打つ手なんか無いよな。
でも、昔からそうなんだから、今更この状況が終わっていると言うのは間違いではないのか?


ならば、この世界は始まっていないとしたら?
始まっていないから、終わりは来ない。イコール、まだ終わっていない。


…馬鹿馬鹿しい。
話が訳わからなくなってきた。



「………?痛っ!なんでデコピン!?」
「俺を混乱させた罰だ。」


言い掛かりをつけてみた。


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