世界の終わりに
「ねぇ、世界の終わりって、いつの事だと思う?」
いつだってコイツの話は唐突だ。
「どうした、瑞貴。また頭でも打ったか?」
「何それ!まるでいつも私が頭打ってるような言い方じゃん!」
怒って顔を膨らませたって怖くない。
俺の幼なじみは、今日も面倒で、無意味なことを考えていたみたいだ。
「いいから真面目に答えてよ、朔。世界の終わりはいつでしょうか?」
「さあね。世界の終わりに気付いた時は、俺達はもう死んでるんだからな。」
じゃあ、お前の考えは?と、問い返すと、真面目な顔をして言った。
「私の考えだと、世界はもう終わってるんだよ。」
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