第二章
夢小説設定
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ヒーローは5分遅れてのスタート。テープを相手に巻くか核に触れればその時点で勝利。
一応見取り図を事前に手渡されていたが、柳弥は一切見ていない。そろそろ5分経っただろう、そう思って動き始める。
ゴーグルをつけ、”個性”を発動させる。
核の設置場所、そしてオールマイトがどこの階にいるのかを千里眼で探る。
ビルは5階建てで、柳弥が探るのに一分もかからなかった。
オールマイトと核のある階を確認すれば個性を解除する。
4階の窓側に核、そしてオールマイトは部屋の扉の前に立っている。
窓から侵入できないか、と思い見上げる。窓の縁は少しだけなら足が引っかけられそうだが…捕縛武器を巻き付けて登ろうにも手ごろな巻き付けられるオブジェはなかった。
ならいいか、と一階の窓の縁に足を掛ける。少しでも足が掛かれば、二階の縁に手が届くだろう。
案の定、ジャンプすれば手が届いたのでそのまま二階の縁に捕まる。出来ることならこのまま三階に行きたいのだが、流石に厳しい。
という事で二階の窓から侵入することにした柳弥は窓の鍵が開いていないか確認する。幸いにも一つだけ開いている窓があったのでそこを開けてそっと忍び込んだ。
再度千里眼で確認するとオールマイトは階段をチラ見している、いつまでも来ない柳弥を疑問に思っているのか…それならそれで好都合。
走って奇襲を仕掛ける方がいい、そう判断して走る。
階段へと差し掛かると階段の手すりに足を掛けてショートカットを図る為に垂直になるように飛ぶ。
このビルの階段は折り返しになっているのでこの方法が通用する。
3階に足をつけ、思い切り扉を開けるとオールマイトが待ち構えていた。
「お待たせしました、やりましょうか?」
「遅かったな、ヒーロー!私を倒せるかな!?」
柳弥がため息交じりにヒーローらしからぬセリフを呟くと対照的にものすごく敵 らしいセリフを吐いてくれたオールマイト。
先手必勝、と言わんばかりに柳弥が地面を蹴って相手の懐へと潜り込む。不意を突かれたのか、一瞬オールマイトの反応がおくれる。その隙を見逃す訳がなくそのまま肘を相手の脇腹へと決める。
まさか核を狙わないとは思っていなかったのかもしれない、すぐさま柳弥が距離をとるとオールマイトは笑みを浮かべていた。
「今のは効いたなぁ~?柳弥少女、君こんなに好戦的だっけ?」
「合理的じゃないので早く終わらせたいだけですよ」
そう言って走り出す。オールマイトはまた懐か、と身構えていたが真の狙いはここにある柱。柱に捕縛武器を巻き付けるとそのまま遠心力を利用しオールマイトの背中側…つまり、核のある方へと近づく。ついでにポケットからまきびしを取り出してばら撒いておく。
その隙に、そっと確保テープを柱につけて伸ばす。柳弥の捕縛武器で隠れるように、ばれない様に。
オールマイトの大きさだとジャンプして避けたりするのが多少面倒になるだろうという考えからだが、予想的中。
「まきびしなんて持ってたのかい!?先生知らなかったなぁ!?」
「マイクが持っとけ、と」
柳弥は流石に相澤とそこまで被るのは、と渋っていたのだがマイクがあってもいいんじゃね?といったので採用している。
「だが核には触れさせないよ!!」
そう言ってオールマイトが柳弥へと接近しようとしていた。
それを見計らって柳弥は壁を蹴って別の柱へと向かっていく。捕縛武器は未だ柱に繋がれたまま。
すんでのところでオールマイトの手を避けて後ろに着地するとそのまま柱にテープを巻き付ける振りをして元の柱の方へと走り出した。
「逃げてばかりじゃ何も出来ないよ、柳弥少女!」
ぴょん、とまきびしを飛び越え、捕縛武器の傍に。そしてオールマイトがこちらに来たタイミングでテープと捕縛武器を思いっ切り引っ張る。ぐい、と引っ張られたテープは柱の方へと。
そして内部にはオールマイト。意識は完全に柳弥へと向いていたオールマイトは自身が囲まれているのに気が付いていなかった。
「よし、捕まえた!観念するんだな、ヒーロー!」
がし、とオールマイトに腕を掴まれて万事休すに見えるその盤面で柳弥は笑っていた。
捕まれた腕を地面を蹴り、その勢いで足で蹴りあげる。上手くいけば外れる。もしこれで外れなければ…
流石にそううまくはいかなかった、腕はしっかりと掴まれたままだ。
なら、と此処で”個性”を発動させる。今回、トレースしてあるのは”抹消”と”ボイス”の二種類。マイクの個性は職員室にいる間に借りてきたものだ。
「手…『放してください』」
至近距離で”ボイス”を使う。流石のオールマイトも耳を塞がざるを得ないだろう。パッと、腕が軽くなるのを感じてそのままオールマイトにテープを一周させるために背後に回る。
そして完全にテープをオールマイトの腰辺りに一周させて、これで終了か、とゴーグルを外す。
「チェックメイト、ですね。オールマイト」
「何を……ああっ!!??」
オールマイトが不思議そうな顔をしたのでテープを指差して知らせたらとても驚いた顔をしていたので柳弥的には満足する結果だった。
「…合理的じゃないけど、楽に戦えたかな…あー喉が痛い…」
はあ、とため息を一つ付けば疲れたといった表情を浮かべてオールマイトを見ていた。
「柱に…そうか、走っていたのは巻き付けるためか…!!」
「ばれない様にするの大変でしたよ…」
そう言ってテープを剥がしていく。こうして、最初の戦闘訓練…もとい”お手本”は終わった。
一応見取り図を事前に手渡されていたが、柳弥は一切見ていない。そろそろ5分経っただろう、そう思って動き始める。
ゴーグルをつけ、”個性”を発動させる。
核の設置場所、そしてオールマイトがどこの階にいるのかを千里眼で探る。
ビルは5階建てで、柳弥が探るのに一分もかからなかった。
オールマイトと核のある階を確認すれば個性を解除する。
4階の窓側に核、そしてオールマイトは部屋の扉の前に立っている。
窓から侵入できないか、と思い見上げる。窓の縁は少しだけなら足が引っかけられそうだが…捕縛武器を巻き付けて登ろうにも手ごろな巻き付けられるオブジェはなかった。
ならいいか、と一階の窓の縁に足を掛ける。少しでも足が掛かれば、二階の縁に手が届くだろう。
案の定、ジャンプすれば手が届いたのでそのまま二階の縁に捕まる。出来ることならこのまま三階に行きたいのだが、流石に厳しい。
という事で二階の窓から侵入することにした柳弥は窓の鍵が開いていないか確認する。幸いにも一つだけ開いている窓があったのでそこを開けてそっと忍び込んだ。
再度千里眼で確認するとオールマイトは階段をチラ見している、いつまでも来ない柳弥を疑問に思っているのか…それならそれで好都合。
走って奇襲を仕掛ける方がいい、そう判断して走る。
階段へと差し掛かると階段の手すりに足を掛けてショートカットを図る為に垂直になるように飛ぶ。
このビルの階段は折り返しになっているのでこの方法が通用する。
3階に足をつけ、思い切り扉を開けるとオールマイトが待ち構えていた。
「お待たせしました、やりましょうか?」
「遅かったな、ヒーロー!私を倒せるかな!?」
柳弥がため息交じりにヒーローらしからぬセリフを呟くと対照的にものすごく
先手必勝、と言わんばかりに柳弥が地面を蹴って相手の懐へと潜り込む。不意を突かれたのか、一瞬オールマイトの反応がおくれる。その隙を見逃す訳がなくそのまま肘を相手の脇腹へと決める。
まさか核を狙わないとは思っていなかったのかもしれない、すぐさま柳弥が距離をとるとオールマイトは笑みを浮かべていた。
「今のは効いたなぁ~?柳弥少女、君こんなに好戦的だっけ?」
「合理的じゃないので早く終わらせたいだけですよ」
そう言って走り出す。オールマイトはまた懐か、と身構えていたが真の狙いはここにある柱。柱に捕縛武器を巻き付けるとそのまま遠心力を利用しオールマイトの背中側…つまり、核のある方へと近づく。ついでにポケットからまきびしを取り出してばら撒いておく。
その隙に、そっと確保テープを柱につけて伸ばす。柳弥の捕縛武器で隠れるように、ばれない様に。
オールマイトの大きさだとジャンプして避けたりするのが多少面倒になるだろうという考えからだが、予想的中。
「まきびしなんて持ってたのかい!?先生知らなかったなぁ!?」
「マイクが持っとけ、と」
柳弥は流石に相澤とそこまで被るのは、と渋っていたのだがマイクがあってもいいんじゃね?といったので採用している。
「だが核には触れさせないよ!!」
そう言ってオールマイトが柳弥へと接近しようとしていた。
それを見計らって柳弥は壁を蹴って別の柱へと向かっていく。捕縛武器は未だ柱に繋がれたまま。
すんでのところでオールマイトの手を避けて後ろに着地するとそのまま柱にテープを巻き付ける振りをして元の柱の方へと走り出した。
「逃げてばかりじゃ何も出来ないよ、柳弥少女!」
ぴょん、とまきびしを飛び越え、捕縛武器の傍に。そしてオールマイトがこちらに来たタイミングでテープと捕縛武器を思いっ切り引っ張る。ぐい、と引っ張られたテープは柱の方へと。
そして内部にはオールマイト。意識は完全に柳弥へと向いていたオールマイトは自身が囲まれているのに気が付いていなかった。
「よし、捕まえた!観念するんだな、ヒーロー!」
がし、とオールマイトに腕を掴まれて万事休すに見えるその盤面で柳弥は笑っていた。
捕まれた腕を地面を蹴り、その勢いで足で蹴りあげる。上手くいけば外れる。もしこれで外れなければ…
流石にそううまくはいかなかった、腕はしっかりと掴まれたままだ。
なら、と此処で”個性”を発動させる。今回、トレースしてあるのは”抹消”と”ボイス”の二種類。マイクの個性は職員室にいる間に借りてきたものだ。
「手…『放してください』」
至近距離で”ボイス”を使う。流石のオールマイトも耳を塞がざるを得ないだろう。パッと、腕が軽くなるのを感じてそのままオールマイトにテープを一周させるために背後に回る。
そして完全にテープをオールマイトの腰辺りに一周させて、これで終了か、とゴーグルを外す。
「チェックメイト、ですね。オールマイト」
「何を……ああっ!!??」
オールマイトが不思議そうな顔をしたのでテープを指差して知らせたらとても驚いた顔をしていたので柳弥的には満足する結果だった。
「…合理的じゃないけど、楽に戦えたかな…あー喉が痛い…」
はあ、とため息を一つ付けば疲れたといった表情を浮かべてオールマイトを見ていた。
「柱に…そうか、走っていたのは巻き付けるためか…!!」
「ばれない様にするの大変でしたよ…」
そう言ってテープを剥がしていく。こうして、最初の戦闘訓練…もとい”お手本”は終わった。
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