第一章
夢小説設定
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「緑谷くんはこのままだとマズいぞ…?」
「ったりめーだ、無個性のザコだぞ!」
そんな会話が柳弥の耳に入ってくる。
現時点で緑谷はまだ目立った記録を出していなかった。このままじゃマズいのは彼自身が一番よくわかっているだろうな、と柳弥は考えていた。
視線を完全に緑谷にうつした柳弥はじっ、と見つめていた。
(…緑谷、出久。オールマイトから個性を受け継いだ者。蓄積された力は大きすぎて扱いに困ってるんだろう。それこそ、発言したての子供のように。)
そんな事を考え、思考し。
「46m」
記録を伝える言葉を聞くと考えを止め、緑谷を見る。
緑谷は茫然と、自身の手を見つめていた。
「”個性”を消した」
そう言って緑谷の近くへと足を運ぶ相澤はさらに言葉を続ける。
「つくづくあの入試は…合理性に欠くよ。おまえのような奴も入学できてしまう。」
その言葉に緑谷の表情が驚きへと変わる。個性を消すヒーローなんて存在しないからな、なんて柳弥は思っていたが。
「消した…!あのゴーグル…そうか!
視ただけで人の”個性”を抹消する”個性”!抹消ヒーロー、イレイザー・ヘッド!」
緑谷のその言葉に先程までの考えは消える。アングラ系ヒーローと呼ばれる相澤はメディアへの露出を非常に嫌っているから知名度は高くない。それを知っているという事は、緑谷が相当なヒーローオタクなのかもしれない、なんて柳弥は一人違う感想を抱いていた。
そうこうしているうちに話は進み、気が付いたら緑谷の二投目が始まろうとしていた。
「………ふむ。」
何かぶつぶつと呟いているのをみて柳弥は小さく口角を上げた。緑谷はこのままタダでは終わらないな、と感じていたからだ。
大きく振りかぶる。投げるその直前、指先に個性を集中させていた。
”SMASH”と叫んでボールを遠くへと投げ…否、打ち出すように。
指先は赤く、腫れあがっていたが緑谷はぐっと拳を握って目に涙を浮かべながら言葉を紡いだ。
「先生……!まだ……動けます」
唇を噛み、辛そうな表情を浮かべてはいるがその眼はとても真っすぐだった。
「こいつ……!」
相澤はどこか嬉しそうに笑っていた。
見込みゼロ、だと思っていた緑谷が考え、自分なりに最善の方法を導き出したんだ。見込みゼロになんてできないよな、なんて柳弥は内心楽しそうにその様子を見ていた。
そんな中一人、納得できないのか緑谷に掴みかかろうと個性を使いながら走っていく爆豪。
「どーいうことだこらワケを言えデクてめぇ!!」
ボ、と炎を出しながら向かっていくその姿は緑谷からしたら怖いだろう、うわああ!と叫び声をあげていた。
流石にその様子を見て相澤は個性と捕縛武器を使って止めていた。
炭素繊維に特殊合金の鋼線を編み込んだ捕縛武器。相澤が最初に考え出した物であり、今現在柳弥も使っている物。
「俺はドライアイなんだ」
相澤が最後にそう言うと個性を戻し、順番が進んでいく______
余談だが柳弥はボール投げで麗日の個性を借りて∞を叩き出していた。
「ったりめーだ、無個性のザコだぞ!」
そんな会話が柳弥の耳に入ってくる。
現時点で緑谷はまだ目立った記録を出していなかった。このままじゃマズいのは彼自身が一番よくわかっているだろうな、と柳弥は考えていた。
視線を完全に緑谷にうつした柳弥はじっ、と見つめていた。
(…緑谷、出久。オールマイトから個性を受け継いだ者。蓄積された力は大きすぎて扱いに困ってるんだろう。それこそ、発言したての子供のように。)
そんな事を考え、思考し。
「46m」
記録を伝える言葉を聞くと考えを止め、緑谷を見る。
緑谷は茫然と、自身の手を見つめていた。
「”個性”を消した」
そう言って緑谷の近くへと足を運ぶ相澤はさらに言葉を続ける。
「つくづくあの入試は…合理性に欠くよ。おまえのような奴も入学できてしまう。」
その言葉に緑谷の表情が驚きへと変わる。個性を消すヒーローなんて存在しないからな、なんて柳弥は思っていたが。
「消した…!あのゴーグル…そうか!
視ただけで人の”個性”を抹消する”個性”!抹消ヒーロー、イレイザー・ヘッド!」
緑谷のその言葉に先程までの考えは消える。アングラ系ヒーローと呼ばれる相澤はメディアへの露出を非常に嫌っているから知名度は高くない。それを知っているという事は、緑谷が相当なヒーローオタクなのかもしれない、なんて柳弥は一人違う感想を抱いていた。
そうこうしているうちに話は進み、気が付いたら緑谷の二投目が始まろうとしていた。
「………ふむ。」
何かぶつぶつと呟いているのをみて柳弥は小さく口角を上げた。緑谷はこのままタダでは終わらないな、と感じていたからだ。
大きく振りかぶる。投げるその直前、指先に個性を集中させていた。
”SMASH”と叫んでボールを遠くへと投げ…否、打ち出すように。
指先は赤く、腫れあがっていたが緑谷はぐっと拳を握って目に涙を浮かべながら言葉を紡いだ。
「先生……!まだ……動けます」
唇を噛み、辛そうな表情を浮かべてはいるがその眼はとても真っすぐだった。
「こいつ……!」
相澤はどこか嬉しそうに笑っていた。
見込みゼロ、だと思っていた緑谷が考え、自分なりに最善の方法を導き出したんだ。見込みゼロになんてできないよな、なんて柳弥は内心楽しそうにその様子を見ていた。
そんな中一人、納得できないのか緑谷に掴みかかろうと個性を使いながら走っていく爆豪。
「どーいうことだこらワケを言えデクてめぇ!!」
ボ、と炎を出しながら向かっていくその姿は緑谷からしたら怖いだろう、うわああ!と叫び声をあげていた。
流石にその様子を見て相澤は個性と捕縛武器を使って止めていた。
炭素繊維に特殊合金の鋼線を編み込んだ捕縛武器。相澤が最初に考え出した物であり、今現在柳弥も使っている物。
「俺はドライアイなんだ」
相澤が最後にそう言うと個性を戻し、順番が進んでいく______
余談だが柳弥はボール投げで麗日の個性を借りて∞を叩き出していた。