第一章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「お友達ごっこしたいなら他所 へ行け」
相澤の声が柳弥の後ろ…正確には、下から聞こえてくると柳弥は自身の肩越しに下を見る。そこに広がっていた光景は柳弥にとっては見慣れたものだった。寝袋に入った相澤が廊下に寝そべっていた。
「ここは…」
そう言いながらゼリー飲料を取り出すと一瞬で飲み干した。ヂュ、という音を立てながら。ヒーロー科だぞ、と付け足すと寝袋のまま立ち上がったのをみて柳弥は器用だな、と一人だけ別の事を考えていた。
「ハイ、静かになるまで8秒かかりました」
小学校でよく言われていた様なセリフを言いながら寝袋から出てくる相澤を柳弥を含むクラスの全員が見ていた。
「時間は有限…君たちは合理性に欠くね」
そんな姿を見て緑谷が小さく「この人もプロのヒーロー…?」と呟いていた。確かに、合理的じゃないといって見た目に気を遣わない相澤は一見ヒーローに見えないだろう。
「担任の相澤消太だ、よろしくね」
そう言って寝袋の中から体操服を取り出す。クラスの殆どが驚いているというのに話を進めていくのは流石といったところだろうか。早速だが、と言って体操服に着替えてグラウンドに来るよう言われるとやはりざわついていた。
意図も何も説明せずにそのまま相澤は去っていった。柳弥はその間に何してたかというと、自分の席に荷物を置いていた。今日入学式には出ないという事もこれから行う内容も柳弥には事前に知らされていたからだ。だからこそ話を聞かなくてもいいと判断していた。
「あの…」
ふと声を掛けられる。何事かと思って顔を上げる。心配そうな顔で柳弥を見つめていたのは黒髪ポニーテールの女子だった。
「先程の内容、きちんと聞いてらしたか心配で…」
そう言ってもじもじとしているのを見て柳弥は漸く意図を理解した。成程、この子は自分を心配していたのか、と。
「…大丈夫、着替えてグラウンド…だよね」
柳弥がそう言うとその子はわかってらしたならいいんですの、とにっこりと笑っていた。柳弥は小さく、心配してくれてありがとう。と伝えると自分の分の体操服を手にしてさらに言葉を紡いだ。
「………その、よかったら…一緒に、」
行かないか、と柳弥が恐る恐る言葉を伝えていくとポニーテールの子は嬉しそうに笑って、勿論ですわ!と柳弥の手を握っていた。最初、その行為に肩を揺らしていたが危害を加えるわけではないと瞬時に理解して平常心を保っていた。
「私は八百万百ですわ!貴方は…?」
「…闇谷柳弥、柳弥でいいよ。八百万君」
自己紹介をされれば、自身も名前を伝えてそう言うと相手の性別に拘らず柳弥は”君”と呼んでいたので八百万の事もそう呼んで。
一応これから着替えに行くんだし…と、自身の性別だけは先に伝えておこう。と珍しく女子であることを付け加えると八百万はとても驚いていた。
「柳弥さん…てっきり男性の方かと…!」
「嗚呼…いつも間違われるね。制服のせいもあるかも…」
そんな会話をしながら。二人は体操服に着替える為に更衣室へと向かって行った。緑谷が話をしたそうにこっちを見ていたのでメッセージアプリで一言連絡だけ送って。
”帰りに話そう”
緑谷がメッセージを見ると”もちろん!!!!!”と返事が送られるまで3秒となかったというのは、ここだけの秘密。
相澤の声が柳弥の後ろ…正確には、下から聞こえてくると柳弥は自身の肩越しに下を見る。そこに広がっていた光景は柳弥にとっては見慣れたものだった。寝袋に入った相澤が廊下に寝そべっていた。
「ここは…」
そう言いながらゼリー飲料を取り出すと一瞬で飲み干した。ヂュ、という音を立てながら。ヒーロー科だぞ、と付け足すと寝袋のまま立ち上がったのをみて柳弥は器用だな、と一人だけ別の事を考えていた。
「ハイ、静かになるまで8秒かかりました」
小学校でよく言われていた様なセリフを言いながら寝袋から出てくる相澤を柳弥を含むクラスの全員が見ていた。
「時間は有限…君たちは合理性に欠くね」
そんな姿を見て緑谷が小さく「この人もプロのヒーロー…?」と呟いていた。確かに、合理的じゃないといって見た目に気を遣わない相澤は一見ヒーローに見えないだろう。
「担任の相澤消太だ、よろしくね」
そう言って寝袋の中から体操服を取り出す。クラスの殆どが驚いているというのに話を進めていくのは流石といったところだろうか。早速だが、と言って体操服に着替えてグラウンドに来るよう言われるとやはりざわついていた。
意図も何も説明せずにそのまま相澤は去っていった。柳弥はその間に何してたかというと、自分の席に荷物を置いていた。今日入学式には出ないという事もこれから行う内容も柳弥には事前に知らされていたからだ。だからこそ話を聞かなくてもいいと判断していた。
「あの…」
ふと声を掛けられる。何事かと思って顔を上げる。心配そうな顔で柳弥を見つめていたのは黒髪ポニーテールの女子だった。
「先程の内容、きちんと聞いてらしたか心配で…」
そう言ってもじもじとしているのを見て柳弥は漸く意図を理解した。成程、この子は自分を心配していたのか、と。
「…大丈夫、着替えてグラウンド…だよね」
柳弥がそう言うとその子はわかってらしたならいいんですの、とにっこりと笑っていた。柳弥は小さく、心配してくれてありがとう。と伝えると自分の分の体操服を手にしてさらに言葉を紡いだ。
「………その、よかったら…一緒に、」
行かないか、と柳弥が恐る恐る言葉を伝えていくとポニーテールの子は嬉しそうに笑って、勿論ですわ!と柳弥の手を握っていた。最初、その行為に肩を揺らしていたが危害を加えるわけではないと瞬時に理解して平常心を保っていた。
「私は八百万百ですわ!貴方は…?」
「…闇谷柳弥、柳弥でいいよ。八百万君」
自己紹介をされれば、自身も名前を伝えてそう言うと相手の性別に拘らず柳弥は”君”と呼んでいたので八百万の事もそう呼んで。
一応これから着替えに行くんだし…と、自身の性別だけは先に伝えておこう。と珍しく女子であることを付け加えると八百万はとても驚いていた。
「柳弥さん…てっきり男性の方かと…!」
「嗚呼…いつも間違われるね。制服のせいもあるかも…」
そんな会話をしながら。二人は体操服に着替える為に更衣室へと向かって行った。緑谷が話をしたそうにこっちを見ていたのでメッセージアプリで一言連絡だけ送って。
”帰りに話そう”
緑谷がメッセージを見ると”もちろん!!!!!”と返事が送られるまで3秒となかったというのは、ここだけの秘密。