鬼滅短編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
私は昔から影響されやすいタチだった。小さい頃、日曜朝の女児アニメが大好きで変身ドレスやなりきりおもちゃを欲しがったし、有名なプリンセスが出てくる映画見てお姫様になりたかった。少女漫画のような恋愛にも憧れたし、動物の感動物語を読めば動物を飼いたくなったりもした。
そんな私が、某世界的に有名な魔法学園モノの映画を見てハマらないわけがなかった。昔は宅急便をする魔女に憧れていた時期もあったりして、それはもうずぶずぶとのめり込んだのだ。
きっとあのお話のように、この世界のどこかにも魔法使いがいて普通の人間に混じり生活しているんだ。例えばあの街角のパン屋の明るい笑顔の店員さん。私の隣で信号待ちをするチャラくて派手なサングラスをかけたおにいさん。カフェのテラス席で優雅にお茶する美少女。そんな人たちも魔法の世界では黒のローブに空飛ぶホウキ。手には不思議な力を秘めた魔法の杖。そんな妄想を膨らませていた。
だから、こんな出会いは予想もしていなかった。
「ひぃいいいやああああっぶな!!ねえちょっときみ大丈夫!?どっかぶつけてない!?」
ぐ、とお腹に回された腕。眼下には車が突っ込んだ交差点。あれ、あそこはさっきまで私が立っていたところだなぁなんて、状況に追いつけない頭がのんびり考える。
「あれ?おーい……ほんとに大丈夫……?」
頭上から降るこの声は一体誰だろう、声の主を確認しようと頭を持ち上げるけれど、体勢が悪いのか上手くいかない。私の視界に見えるのは、ハーフパンツから伸びた逞しい足がスポーツサンダルをはいていて、何も無い空中に立っているということ。
「えっ、なに、これぇ……!?」
何も無い空中に立っている、宙に浮いている?さっき見えた交差点の遠さからすると結構な高さだろう。急にぞくりと怖くなって目を瞑り手足をぎゅっと縮めた。
「あ、怖い?怖いよねぇごめんなさいね!?ちょっと我慢してね……」
声の主、きっとこの視界に見えている足の持ち主は声からすると男性のようだ。よっ、と掛け声をかけてから、くるりと身体を回転させられた。気づけば背中と膝裏から持ち上げられるように体勢が変わっている。そろりと目を開けると、視界に飛び込んできたのは空の青を背景にキラキラと輝く金髪。派手なオレンジのミラーサングラスをしているのを見て、この人がさっきまで私の隣で信号待ちをしていた派手なおにいさんだと言うことがわかる。
「大丈夫?痛いとこない?」
お姫様抱っこの状態で、柔らかい声音で声をかけられる。心配をしてくれているようだけれど、その表情はわからない。見上げた顔から視線を外すと、やはり随分と高い位置に居て、反射的に抱き上げてくれている人にしがみついた。がっしり安定感抜群に抱き上げられてはいたけれど、それとこれとは別だ。高いところは怖い。
「ひょあぁ大胆ね!?結婚する?結婚しよ?よーし今から役所行こう!」
急にくるくる回り始めたおにいさんは上機嫌だけれど、風を受けてバタバタはためくアロハシャツの音すら怖いからやめてほしい。こんな地面からはるか上の空中で頼れるものなんて他にない。私がさらに力を込めてしがみつくと、ご機嫌なおにいさんはぎゅうと抱きしめてきた。そういうことじゃない。
「こら善逸!その人が怖がってるだろう落ち着け!」
急に別の人の声が聞こえたかと思うと、おにいさんはぴたりと動きを止める。ぜんいつ、というのがこのおにいさんの名前だろうか。それよりなにより、今私たちは結構な高い場所にいる。それなのに新たに聞こえた声は、そんなに離れていない所から聞こえた。
「あ、炭治郎ぉ!見て!この子俺の婚約者!」
「ん?それはおめでとう……?いや、違うだろう怖がってるじゃないか!」
「ええぇー!」
言い合いをする声に気安さが感じられるし、お互い名前で呼びあっているから知り合いなのだろう。そろりと目を開けて声の方を見ると、それはさっき見たパン屋の店員さんだった。
半袖のシャツ、パン屋のロゴが入ったエプロン。足元はシンプルなスニーカーで、だけど彼もやっぱり何も無いところにたっている。
「あ、あなたたちは、一体、なんなの……?」
やっとの事で声を絞り出し、それだけ口にする。この状況の原因であろう彼らが何故飛んでいるのか、そして私は何故抱えられて空中にいるのか。
ふたりしてきょとんとした顔をして……いや、金髪のおにいさんはサングラスで顔が見えないけれど、パン屋のおにいさんと揃って私を見る。
「俺は竈門炭治郎、パン屋をしている!」
「いやいや、そういう事じゃねえと思うぞ俺は」
「じゃあどういう事なんだ?」
本気でわからないのか、パン屋のおにいさんは聞き返しつつ首を傾げる。そこに、また別の声が聞こえた。
「『なぜ空を飛べるのか』って聞きたいんじゃない?」
「そうなのか?」
ふわりと風に乗る静かな声と同じく、ゆったりとした薄手のカーディガンを風に膨らませながらそこに立っていたのは、さっきカフェのテラス席にいた美少女だ。その足にはいていたのは蝶の飾りがついた華奢なミュールで、やはり足元には何も無い。なに、これ。あの交差点付近にいた人達が、次々に宙に浮いている。こんなのまるで、さっきの私の妄想みたいじゃないか。普通の人間に紛れて暮らしている、
「魔法、使い……?」
考えたことが口に出てしまい、三人ともが私を見る。非現実的な状況だけれど、私の言葉も相当非現実的だ。呆れられるか、笑われるか。そんな不安が過ぎったけれど、それはすぐにどこかへ行ってしまった。
「なんだ知っていたのか。そうだぞ!」
にっこり含みなく笑い、事も無げに答えたのはパン屋のおにいさん。あっさり肯定されてしまった。
「ま、魔法使い、って……黒のローブとか!魔法のホウキとか!そういうのじゃないの!?」
思わず私の憧れる魔法使い像を口にしてしまう。あの全世界で流行った魔法学校シリーズ、あれが私の中の魔法使いのイメージなんだ。
ばさりと翻る黒のローブ、空を駆けるための魔法のホウキ……それらを脳裏に思い描いている私に、美少女が言った。
「あれ、ダサいから」
思考が停止してしまった。ズバリと言われた言葉は、何に対して言われたの?私?この派手なおにいさん?
「カナヲちゃん、もう少しオブラートに包んだげてぇ!この子憧れてんだから」
「けど、確かに古いな!」
「こら炭治郎!」
未だ言われたことを咀嚼出来ていないけれど、派手なおにいさんが気を使ってくれてるらしいことはわかった。きっと、この美少女からダサいと言われ、パン屋のおにいさんに古いと言われたのは、私の憧れの魔法使い像。
「黒の、ローブは……」
「うーん、確かに昔は魔法使いといえば黒い服だったらしいねぇ」
「夜に紛れる為だったか?」
「そう。でも今は夜も明るいから」
周りの人と変わらない服装の方が紛れ込める。そう言われてみると、確かにそうだ。真っ黒なローブ姿なんて悪目立ちしてしまう。
「……魔法のホウキは」
「あんなん乗ったら目立っちゃうでしょお?」
「今はこれ、靴」
「形があって魔力が込められればなんでもいいんだけどね!最近は靴が定番なんだ」
「ああ、俺の師範はもう靴の時代だったらしいぞ!」
「ええー!?うちのじいちゃん未だにホウキで飛ぶんですけど!」
わいわいと騒ぐ話の内容は、私の知らなかった魔法使いの常識、らしい。ホウキに力を込めるのは時代遅れ、今は靴に力を込めて飛ぶのが常識。昔は絨毯なんて時代もあったらしいね、なんて。あまりにも憧れの世界とは違う現実に、もう耳を塞いで逃げてしまいたい、のに。
「せっかくだし、俺たちの事をもっと知ってよ!魔法使い、好きなんでしょお?」
派手なおにいさんが明るい声で言いながら、くるくると空中を回る。当然抱き上げられている私もくるくる、やっぱり怖くてしがみついてしまった。ああ、はためくアロハシャツが恨めしい。
「わかった、わかったから止まって!」
「はーいはい、仰せのままに!」
ぴたりと止まった派手なおにいさんは、器用にも私を抱き上げたままサングラスを外す。そのミラーオレンジの下から出てきたのは、サングラスの色が移ったのかと思うようなオレンジがかった明るい色の瞳。
青空を背景にへらりと緩い顔で笑った彼は、我妻善逸と名乗った。つられて名乗ると当然のように下の名前で呼ぶあたり、女慣れしてるのかただ馴れ馴れしいだけなのか。
「ナオちゃん!可愛い名前だねぇよろしく!」
「よろしくお願いします、我妻さん……」
「善逸って呼んでよぉ」
「初対面なのでそれはちょっと」
「ヤダ冷たいッ」
冷たいもなにも初対面なのは事実だし、今だって抱き上げられているこの距離感は落ち着かないくらいだ。この人、距離感がおかしい。
「ところで、どこに降りたい?役所?教会?神社?」
「普通に、人目につかないところに降ろしてください!」
「ええー?」
心底残念そうにそう言ったけれど、結局は人通りの少ない裏道にそっと降ろしてくれたあたり、きっと優しい人なのだろう。
魔法使いに憧れていた私は、こうして憧れとはだいぶ違う魔法使いに出会った。この派手なおにいさん、我妻善逸が知り合いから友人に、友人から恋人へと変わっていく事になるとは、この時は全くもって思わなかった。
そんな私が、某世界的に有名な魔法学園モノの映画を見てハマらないわけがなかった。昔は宅急便をする魔女に憧れていた時期もあったりして、それはもうずぶずぶとのめり込んだのだ。
きっとあのお話のように、この世界のどこかにも魔法使いがいて普通の人間に混じり生活しているんだ。例えばあの街角のパン屋の明るい笑顔の店員さん。私の隣で信号待ちをするチャラくて派手なサングラスをかけたおにいさん。カフェのテラス席で優雅にお茶する美少女。そんな人たちも魔法の世界では黒のローブに空飛ぶホウキ。手には不思議な力を秘めた魔法の杖。そんな妄想を膨らませていた。
だから、こんな出会いは予想もしていなかった。
「ひぃいいいやああああっぶな!!ねえちょっときみ大丈夫!?どっかぶつけてない!?」
ぐ、とお腹に回された腕。眼下には車が突っ込んだ交差点。あれ、あそこはさっきまで私が立っていたところだなぁなんて、状況に追いつけない頭がのんびり考える。
「あれ?おーい……ほんとに大丈夫……?」
頭上から降るこの声は一体誰だろう、声の主を確認しようと頭を持ち上げるけれど、体勢が悪いのか上手くいかない。私の視界に見えるのは、ハーフパンツから伸びた逞しい足がスポーツサンダルをはいていて、何も無い空中に立っているということ。
「えっ、なに、これぇ……!?」
何も無い空中に立っている、宙に浮いている?さっき見えた交差点の遠さからすると結構な高さだろう。急にぞくりと怖くなって目を瞑り手足をぎゅっと縮めた。
「あ、怖い?怖いよねぇごめんなさいね!?ちょっと我慢してね……」
声の主、きっとこの視界に見えている足の持ち主は声からすると男性のようだ。よっ、と掛け声をかけてから、くるりと身体を回転させられた。気づけば背中と膝裏から持ち上げられるように体勢が変わっている。そろりと目を開けると、視界に飛び込んできたのは空の青を背景にキラキラと輝く金髪。派手なオレンジのミラーサングラスをしているのを見て、この人がさっきまで私の隣で信号待ちをしていた派手なおにいさんだと言うことがわかる。
「大丈夫?痛いとこない?」
お姫様抱っこの状態で、柔らかい声音で声をかけられる。心配をしてくれているようだけれど、その表情はわからない。見上げた顔から視線を外すと、やはり随分と高い位置に居て、反射的に抱き上げてくれている人にしがみついた。がっしり安定感抜群に抱き上げられてはいたけれど、それとこれとは別だ。高いところは怖い。
「ひょあぁ大胆ね!?結婚する?結婚しよ?よーし今から役所行こう!」
急にくるくる回り始めたおにいさんは上機嫌だけれど、風を受けてバタバタはためくアロハシャツの音すら怖いからやめてほしい。こんな地面からはるか上の空中で頼れるものなんて他にない。私がさらに力を込めてしがみつくと、ご機嫌なおにいさんはぎゅうと抱きしめてきた。そういうことじゃない。
「こら善逸!その人が怖がってるだろう落ち着け!」
急に別の人の声が聞こえたかと思うと、おにいさんはぴたりと動きを止める。ぜんいつ、というのがこのおにいさんの名前だろうか。それよりなにより、今私たちは結構な高い場所にいる。それなのに新たに聞こえた声は、そんなに離れていない所から聞こえた。
「あ、炭治郎ぉ!見て!この子俺の婚約者!」
「ん?それはおめでとう……?いや、違うだろう怖がってるじゃないか!」
「ええぇー!」
言い合いをする声に気安さが感じられるし、お互い名前で呼びあっているから知り合いなのだろう。そろりと目を開けて声の方を見ると、それはさっき見たパン屋の店員さんだった。
半袖のシャツ、パン屋のロゴが入ったエプロン。足元はシンプルなスニーカーで、だけど彼もやっぱり何も無いところにたっている。
「あ、あなたたちは、一体、なんなの……?」
やっとの事で声を絞り出し、それだけ口にする。この状況の原因であろう彼らが何故飛んでいるのか、そして私は何故抱えられて空中にいるのか。
ふたりしてきょとんとした顔をして……いや、金髪のおにいさんはサングラスで顔が見えないけれど、パン屋のおにいさんと揃って私を見る。
「俺は竈門炭治郎、パン屋をしている!」
「いやいや、そういう事じゃねえと思うぞ俺は」
「じゃあどういう事なんだ?」
本気でわからないのか、パン屋のおにいさんは聞き返しつつ首を傾げる。そこに、また別の声が聞こえた。
「『なぜ空を飛べるのか』って聞きたいんじゃない?」
「そうなのか?」
ふわりと風に乗る静かな声と同じく、ゆったりとした薄手のカーディガンを風に膨らませながらそこに立っていたのは、さっきカフェのテラス席にいた美少女だ。その足にはいていたのは蝶の飾りがついた華奢なミュールで、やはり足元には何も無い。なに、これ。あの交差点付近にいた人達が、次々に宙に浮いている。こんなのまるで、さっきの私の妄想みたいじゃないか。普通の人間に紛れて暮らしている、
「魔法、使い……?」
考えたことが口に出てしまい、三人ともが私を見る。非現実的な状況だけれど、私の言葉も相当非現実的だ。呆れられるか、笑われるか。そんな不安が過ぎったけれど、それはすぐにどこかへ行ってしまった。
「なんだ知っていたのか。そうだぞ!」
にっこり含みなく笑い、事も無げに答えたのはパン屋のおにいさん。あっさり肯定されてしまった。
「ま、魔法使い、って……黒のローブとか!魔法のホウキとか!そういうのじゃないの!?」
思わず私の憧れる魔法使い像を口にしてしまう。あの全世界で流行った魔法学校シリーズ、あれが私の中の魔法使いのイメージなんだ。
ばさりと翻る黒のローブ、空を駆けるための魔法のホウキ……それらを脳裏に思い描いている私に、美少女が言った。
「あれ、ダサいから」
思考が停止してしまった。ズバリと言われた言葉は、何に対して言われたの?私?この派手なおにいさん?
「カナヲちゃん、もう少しオブラートに包んだげてぇ!この子憧れてんだから」
「けど、確かに古いな!」
「こら炭治郎!」
未だ言われたことを咀嚼出来ていないけれど、派手なおにいさんが気を使ってくれてるらしいことはわかった。きっと、この美少女からダサいと言われ、パン屋のおにいさんに古いと言われたのは、私の憧れの魔法使い像。
「黒の、ローブは……」
「うーん、確かに昔は魔法使いといえば黒い服だったらしいねぇ」
「夜に紛れる為だったか?」
「そう。でも今は夜も明るいから」
周りの人と変わらない服装の方が紛れ込める。そう言われてみると、確かにそうだ。真っ黒なローブ姿なんて悪目立ちしてしまう。
「……魔法のホウキは」
「あんなん乗ったら目立っちゃうでしょお?」
「今はこれ、靴」
「形があって魔力が込められればなんでもいいんだけどね!最近は靴が定番なんだ」
「ああ、俺の師範はもう靴の時代だったらしいぞ!」
「ええー!?うちのじいちゃん未だにホウキで飛ぶんですけど!」
わいわいと騒ぐ話の内容は、私の知らなかった魔法使いの常識、らしい。ホウキに力を込めるのは時代遅れ、今は靴に力を込めて飛ぶのが常識。昔は絨毯なんて時代もあったらしいね、なんて。あまりにも憧れの世界とは違う現実に、もう耳を塞いで逃げてしまいたい、のに。
「せっかくだし、俺たちの事をもっと知ってよ!魔法使い、好きなんでしょお?」
派手なおにいさんが明るい声で言いながら、くるくると空中を回る。当然抱き上げられている私もくるくる、やっぱり怖くてしがみついてしまった。ああ、はためくアロハシャツが恨めしい。
「わかった、わかったから止まって!」
「はーいはい、仰せのままに!」
ぴたりと止まった派手なおにいさんは、器用にも私を抱き上げたままサングラスを外す。そのミラーオレンジの下から出てきたのは、サングラスの色が移ったのかと思うようなオレンジがかった明るい色の瞳。
青空を背景にへらりと緩い顔で笑った彼は、我妻善逸と名乗った。つられて名乗ると当然のように下の名前で呼ぶあたり、女慣れしてるのかただ馴れ馴れしいだけなのか。
「ナオちゃん!可愛い名前だねぇよろしく!」
「よろしくお願いします、我妻さん……」
「善逸って呼んでよぉ」
「初対面なのでそれはちょっと」
「ヤダ冷たいッ」
冷たいもなにも初対面なのは事実だし、今だって抱き上げられているこの距離感は落ち着かないくらいだ。この人、距離感がおかしい。
「ところで、どこに降りたい?役所?教会?神社?」
「普通に、人目につかないところに降ろしてください!」
「ええー?」
心底残念そうにそう言ったけれど、結局は人通りの少ない裏道にそっと降ろしてくれたあたり、きっと優しい人なのだろう。
魔法使いに憧れていた私は、こうして憧れとはだいぶ違う魔法使いに出会った。この派手なおにいさん、我妻善逸が知り合いから友人に、友人から恋人へと変わっていく事になるとは、この時は全くもって思わなかった。
21/36ページ