小噺やネタもどき
腕を一本差し出さないと出られない部屋
2018/03/10 00:38ホウプとアダムは『腕を一本差し出さないと出られない部屋』に入ってしまいました。
50分以内に実行してください。
https://shindanmaker.com/525269
浮かび上がった文字を見た瞬間、息を吐くことさえ忘れて咄嗟にアダムの腕を押さえた。首を傾げる彼の片手には、鋭いナイフが握られている。それは一片の躊躇なく、彼自らの腕に突き立てられるところだった。それを遮ったのは彼の意思などではなく、震える僕の手だ。
「父さん、それじゃあ腕が切れない」
青い髪から僅かに覗く新緑のような双眸。それは春風に揺れる新芽のような穏やかさを湛えている。それが、酷く恐ろしかった。
引き留めるように絞り出した声は、血が滲んでいるかのようだった。実際、吐き気と共に血の味が口腔を満たす。
緩やかに振り払われた腕を握り返す。この脆弱な手が、天から垂らされる唯一の蜘蛛の糸だ。
「大丈夫、大丈夫だ、父さん。俺は、出会った時からずっとお前に救われてる。当たり前に交わされる言葉に、自然と触れられる掌に、救えない陰鬱さえ噛み砕いてくれるお前の存在に」
だからどうか、俺のすべてを使い潰してくれと穏やかに笑う世界で一番大切な君。
彼を壊してしまったのは、間違えようもなく僕だった。
暇潰しでやったらとんでもないのが出てしまったので。
50分以内に実行してください。
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浮かび上がった文字を見た瞬間、息を吐くことさえ忘れて咄嗟にアダムの腕を押さえた。首を傾げる彼の片手には、鋭いナイフが握られている。それは一片の躊躇なく、彼自らの腕に突き立てられるところだった。それを遮ったのは彼の意思などではなく、震える僕の手だ。
「父さん、それじゃあ腕が切れない」
青い髪から僅かに覗く新緑のような双眸。それは春風に揺れる新芽のような穏やかさを湛えている。それが、酷く恐ろしかった。
引き留めるように絞り出した声は、血が滲んでいるかのようだった。実際、吐き気と共に血の味が口腔を満たす。
緩やかに振り払われた腕を握り返す。この脆弱な手が、天から垂らされる唯一の蜘蛛の糸だ。
「大丈夫、大丈夫だ、父さん。俺は、出会った時からずっとお前に救われてる。当たり前に交わされる言葉に、自然と触れられる掌に、救えない陰鬱さえ噛み砕いてくれるお前の存在に」
だからどうか、俺のすべてを使い潰してくれと穏やかに笑う世界で一番大切な君。
彼を壊してしまったのは、間違えようもなく僕だった。
暇潰しでやったらとんでもないのが出てしまったので。
コメント
- wmdswwjj (非ログイン)2021/03/15 19:17
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